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能登半島周遊キャンプツーリング

親子タンデムで行く2泊3日バイク旅

2007.9.22(土)~24(日)走行

なぎさドライブウェイ能登島

息子と1年振りのキャンプツーリング!

 9月の3日間の連休を利用し、昨年より息子(大貴・中学1年)と約束していた2泊3日のキャンプツーリングに行って来た。前回一緒にキャンプツーリングに行ったのは約1年前。大貴と1年振りのキャンプツーリングだ!
ツーリング前日の夜、私はインターネットの天気予報と地図を見比べながら行き先に悩んでいた。当初は東北方面のキャンプツーリングを考えていたのだが、天気予報では2日目(28日・日曜日)に確実に雨が降ると言う予報となっていたからである。
結局大貴を先に寝かせ、1人で悩みに悩んだ結果、ちょいと遠いが「能登半島方面」と言う案と、娘(あかり・小4)と行った「奥只見~桧枝岐方面」の案の2つの内、どちらにするかを大貴に選択させる事にした。

能登半島コースに決定

 朝、4:20に起床。大貴も私に起こされる前に自分で起きてきた。早速どちらの案にするか尋ねると、「能登半島に行きたい!」と言う返事が直ぐに返ってきた。
と言う事で行き先は能登半島に決定。

 何時もの通り、ETCの割引適用を最大限に活用する為、朝5時には出発する。調布ICから中央高速道路に入るが、この時間帯としては何時もより結構な交通量が有り、渋滞こそ発生していないもののかなりの密度とスローペースな走行となっていた。

 特に遅い車は追い抜き何とかペースを上げて走行する。しかし、見た目は通常のパニア+トップケース+タンクバック仕様だが、キャンプ道具や食量など2人分の装備を満載し、しかもタンデムとなるとかなり重さを感じての走行となった。

 上野原ICを通過し談合坂SAへの上り坂になるとやっとぺースが上がったが、とりあえず大貴がお腹が空いたと言うので食事休憩にする事にした。

談合坂SAで朝食

 談合坂SAにはやはり何時もより多くのバイクが集まっていた。さすが3連休の初日だけの事はある。ここでは2人共カレーパンとソーセージが包んであるトルティーヤ、そしてジュースと偶然にも全く同じ物を選んで食べた。(6:20頃)

 大貴はここのカレーパンの味が気に入ったようだ。そして食事が済むと直ぐに出発。何しろ今日1日だけで東京から能登半島まで450Km以上走り、キャンプ場には早めに到着したい。ETC割引を適用させる為、一但勝沼ICで高速道路を下り甲府昭和IC迄国道20号線を走行。そして甲府昭和ICから再び中央高速道路に乗り、ノンストップで松本IC迄走行した。

 松本ICを下りて直ぐのガソリンスタンド(ENEOS)にて給油を終える(8:15頃)と国道158号線→安房峠道路と一気に走行した。

安房峠 安房峠のトンネルを抜け料金所(600円の現金支払い)を出た所で少し休憩(9:30頃)、ここでここから向かう能登半島へのコースを大貴に説明する。

 この時大貴はもうお腹が空いたらしく、昨年も車でオートキャンプをした奥飛騨温泉郷上宝(道の駅・オートキャンプ場や温泉も在る)前を通ると聞いたとたん、ここで売られている焼魚が食べたいと言い出した。

 実は大貴にとってここの焼魚は特に美味しいらしく、特に焼き加減が絶妙らしい。

 実は私もこの道の駅で売られている山椒粉が大のお気に入りで、毎年オートキャンプ目的でここに来てお土産として購入している。今年はまだここへは訪れていなかったので、そろそろ山椒粉を買いに来なければ・・・と残り少なくなった山椒粉を使う度に思っていたところだった。  平湯から国道471号線を北上、途中土砂崩れで直行止めとなっている箇所を迂回し、奥飛騨温泉郷上宝に到着した。(9:50頃)

道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」にて

 道の駅にバイクを停めると大貴は直ぐに焼魚を売っているお店へと行く、すると店のおじさんにもう少し焼き上がる迄時間がかかると言われ、しばし待つ事に・・・。

 私はその間にお目当ての山椒粉をGETした。そしてしばらくして大貴の念願の焼き魚が焼き上がった。

 大貴は物論焼魚(500円)、私は焼き団子(300円)を食べ、ついでに隣のお店で売られているこれまたこの道の駅名物の「奥飛騨牛串焼き」(1本600円)、「自家製しゃも串焼き」(1本280円)を2人で次々と1本づつ食べた。

 大貴はこの2つの串焼きも大変気に入ったらしく、また今度ここに来たら絶対一通り食べるなどと言っていた。(^^)

  「おいおい、一体合計幾らになると思っているだよ?お腹が一杯になる量でも無いのに大貴の分だけで1,380円も食ったんだゾ~!」(^^;)

 しかしこの時、財布の中身が少ない事に初めて気が付く。もう1万円程多く持って来ていたつもりが残りの残高が1万円とちょっとしかない。そうだ・・・財布の中身を補充するのを忘れてた・・・。(爆)

  私は普段持ち歩いている財布とツーリング時に持って行く財布を別々に分けているのだが、前日銀行で下した現金をこの財布に移すのを忘れていたのだ。 う~ん・・・困った。しかもキャッシュカードも持って来ていない。しかし、クレジットカードは持っているのでガソリン代とETC代は大丈夫・・・。ま、何とかなるでしょう! と言う事でこの時は気にしない事にした。(^^;)
お腹も少し落ちついたので、いよいよ能登半島に向け道の駅を出発する。

富山への道は暑さが増していった

 ここから先は大貴にとって初めて通る道であり、私にとっても久し振り(5年振り)に通る道だ。(国道471号線 → 国道41号線)

 景色を楽しみながら快調に走行するが、除々に気温も上がり出し、暑さをかなり感じる様になって来た。しばらくすると大貴が喉が渇いたと言い出したのでコンビニ(ローソン)に立ち寄った。

 ここではアイスクリームを食べる事にしジュースと一緒に購入した。(11:50頃)

  その時ここの店員さんに「ツーリングですか?」と声を掛けられた。話によるとどうも先程国道471号線ですれ違ったゴールドウィングのグループもここに立ち寄ったらしい。バイク旅では車でのドライブと違い色々な人との会話が有る。(^^)

  身体をアイスクリームで内側から冷やし、一息ついたので再出発する。しかしここからは市街地に差し掛かり暑さが更に増してくる筈だ。そこで一般道をそのまま走行するのではなく、富山ICより北陸自動車道を走行し高速走行で暑さを少しでも和らげようと思った。しかも時間的にも余裕が出来そうだ。

 北陸自動車道は交通量が少なく良いぺースで走行出来た。しかし大貴は暑かった一般道走行から涼しい高速走行のおかげもあり、快適走行で少し眠くなってしまったらしい。そこで小矢部川SAに立ち寄り休憩する事にした。

  小矢部川SAに到着し、ここで遅い昼食をとる事とした。結構ここまで色々な物を食べて来たが、振り返ってみるとしっかりとした昼食をとっていなかったからだ。(12:50頃)

  私はとろろそば、大貴は天ぷらそばを食べた。食事が終わり私はツーリングマップルやガイドを見て、キャンプ場探しを始める。時間的にもそろそろこの日のキャンプ場を何処にするか決め、この先のルートを決定しなければならない。私が持っていたツーリングマップルが古かった為、最初に電話で確認したキャンプ場は既に営業を辞めていた。(爆)

  2回目に電話したところはOKだった、既にバイクが1台のみチェックインしたとの情報も得た。これで一安心だ。(13:30頃)

突然の雨!そして雨宿り

 大貴も眠気がおさまりもう大丈夫との事で、そろそろ出発するためバイクの所へ戻ろうとしたところ、何時の間にか外はどしゃ降りの雨が降っていた。駐車場にはバイクが10台以上停まっており、多くのライダーが雨宿りをしている。 しかし、空を見ると雲が流れており所々青空が覗いている。私達も仕方無く食事をしていた場所に戻り雨宿りをしていると15分程で雨が止んだ。何と言うタイミングの良さだろう!丁度SAで休憩している間に雨をやり過ごす事が出来た。(^^)

  その後北陸自動車道をしばらく走行し、金沢森本ICで高速道路を下りた。天気も完全に回復しこの先雨の心配も無要となった。 金沢森本ICから国道159号線 → 県道56号線へと進み、県道162号線との交差点に在るコンビニエンスストア(サンクス)に立ち寄った。ここから目指すキャンプ場との距離はもう目と鼻の先だ! このサンクスでは飲み物と翌朝の朝食用のパンを購入した。

キャンプ1日目

 この日利用したキャンプ場は「大崎海浜公園」と言うキャンプ場だ!海岸近くの景色の良さそうなキャンプ場である。若干の不安と期待を持ち、ナビに導びかれ入口に到着すると、電話で聞いていた既にチェックイン済みのライダーらしい人が丁度身軽な格好で出掛けて行くところだった。

  そして入口を通り小さな管理棟前に到着すると管理人さんが、「先程電話くれた人だねぇ?」と笑顔で迎えてくれた。

 ここの料金は700円(2人+バイク)と安く、サイトのスペースも広い。結局この日は私達2人ともう1人のライダーだけで、静かなのは良いが少し寂しい感じのキャンプとなった。

  夕方から翌朝にかけては管理人さんは帰宅し不在となる。そこで入口のゲートをその時間帯に通る時は門を開けたり閉めたりして出入りする事になる。

 まずはテントを張り、パニアケース内の重い荷物を全て下ろし近くの温泉に入りに行く事にした。

  日帰りの温泉施設はバイクで5分も走れば在り、不自由する事は無かった。

 
 温泉施設の名前は「ほのぼの湯」。実際に中に入ると湯船から眼下に「河北潟」の景色を望みながら入浴出来とても気持ち良かった。

 ここの温泉は初め見た時まるでダージリンティーの様に見える程赤茶けた色だった。不満と言う訳ではないが、石鹸は置いてあるがシャンプーが置いていないのでこれから行かれる方はそのつもりで用意が必要だ。

  温泉から出て2人共飲み物を飲んで落ち着いた後、直ぐにキャンプ場に戻る事にした。この時大責は髪の毛がまだ濡れているにもかかわらずヘルメットを被ってしまう。実はこれが翌日後悔する原因となってしまうのだった。

  キャンプ場入口まで帰って来ると、狭い出入口を塞ぐ形でスカイラインGTーRが駐車されていた。しかも車内には誰も乗っていない。(--;) 仕方無くクラクションを鳴らしていると慌てて男性が戻って来て通れるようになりやっとテントサイトに戻れた。

 さて、今度は暗くなる前に夕食を済まさなければならない。この日用意していた夕食はスパゲッティーナポリタンだ!大貴と手分けして協力し合い、ササッと作り早速食べるが、食べ始めて直ぐにすっかり陽は沈み暗くなってしまった。

 本来ならこの場所ならば海の水平線上に美しい夕焼けが見れそうな場所なのだが、残念ながら西空の曇が取れず、何時の間にか急に暗くなってしまった。

 食後大貴は日中には見かけなかった虫があちこちから沸いて出てきたのと、日中見つけた蟻地獄にちょっかいをかけ遊んでいた。テントの横には日中は咲いていなかった月見草の花が、見事に多くの花を咲かせていた。

 ちなみにこのキャンプ場では蚊の大群に悩まされた。蚊避けの薬も付け、蚊避けの芳香剤や蚊取り機具、シトロンのローソクランタンまで使用したが、結局5~6箇所刺され、手で退治した蚊は10匹以上、「もぅ~!言いかげんにしてくれ~!」と言う位だった。

  もう1人のライダーは暗くなっても帰って来ず、結局大貴と私の2人でキャンプ場を独占状態だったが、正直言って少し寂し過ぎる感じもした。

  寝る前にテントサイト横の高台に上り、2人で夜の海も見てみたが、ただ単に暗いだけで漁火も見れず直ぐにテントに戻り、寝る為の準備を始める。

ジャリジャリ事件発生!

 寝る準備を始めると私はテント内の異変に気がついた。テント内が砂まみれでジャリジャリ状態なのである。物論このままでは不快で寝られない。そこでチリトリとホウキでテント内を掃いてみるとチリトリにしっかりと砂が集まる。

 このキャンプ場は海沿いでテントサイトの一部には物論砂の部分も多少有るのだが、強風が吹き荒れている訳でもなく、テント内がこれだけジャリジャリに成る訳は無い筈である。・・・にも係らず砂がこれだけテント内に入ったのは、先程海岸に夜の海を見に行った時、大貴の靴の中に砂が入りそれが靴下に付着して落ちたのでは?と考えた。そこで大貴にテントの外で一度靴下をホウキでブラッシングさせる事にした。

  しかし、それでも一度掃除したにも係らず、大貴の居た場所に砂が落ちる理由が判らなかった。そこで大貴の足をチェックしてみて初めて原因が判明する。大貴のズボンの折り返している部分に砂が溜まっていたのだ!(爆)

  と言う事でやっと問題が解決し寝る準備をし、そしてこの日は朝早かったので早寝する。
 この日のキャンプ場はそこそこ快適な気温だったので、エアーマットを敷くだけでシュラフは使わずに寝る。寝た時間は20:30位だと思うが、何故か大貴も私も夜中0時頃起きてしまい目が覚めてしまった。

テント内で息子とじっくり話しをした

 夜中に目が覚めたので大貴と2人で色々な話をした。学校の事、サッカーの事、友達の事、家族の事、バイクの事、明日の事、久し振りにゆっくりと色々な話を出来たのはとても良かった。やはり、こう言う時は色々と普段話しをしない事まで話す事が出来、とても良かったと思う。息子が少しずつ大人になっていくのも感じる事が出来た。結局3時間近くもしゃべってしまい、再び寝たのは3時位であった。

  朝起きると直ぐに朝食の準備に取りかかった。朝のメニューはコンビニで買ったパンとレトルトのビーフシチュー、それにコーヒーと言うメニューだ。簡単にしっかり食べる主義の私の定番メニューでもある。ビーフシチューは大貴にも好評で、今後も定番のメニューとなりそうだ。(^^)

  朝食が済むと除々にテントの徹収に取りかかり、まずまずの短時間で出発準備が完了する。

バイクで浜辺を走行!

 2日目の最初の目的地はビッグバイクでも浜辺を走行出来ると言われる「千里浜なぎさドライブウェイ」だ。

 ここは大貴が今回のツーリングで最も行きたがっていた場所で、砂浜がしまっている為バスやビッグバイクでも砂浜を走れるれっきとした道でもある。

  私自身も16年位前に1度だけ車で走行した事が有る。

  内灘IC ~ 今浜IC迄は能登有料道路を走行する。この区間は左手に海を眺めながら走行する快適な道だが、唯一ETCが使えない事だけが不便だ。

 海岸では釣りや貝拾いをしている人が大勢居て意外と賑わっていた。

 今浜ICで1度有料道路から下り、案内標示に従って進むといよいよ「千里浜なぎさドライブウェイ」だ。

 砂浜をR1200RTで走るのは物論初めての事。

 もし砂に埋まってしまったら・・・と少し緊張気味で走行をし始める。

 予想通り砂が固くしまっている所も有れば、柔らかくハンドルを取られそうになる所も有り、段差で少し飛び跳ねる感じの所も有った。

 少し走るとライダー2人がバイクを停め写真を撮っていたが、その内の1人が私達が近づいてくるのに気が付きカメラをこちらに向けたので、私と大貴は手を振ってそれに応えた。

  結局私はなるべく固く締まった場所を走行する為に右に左に進路を何回も変更させ、慎重に走行し一度も浜辺では停止せずゆっくりと今浜IC迄一気に走行した。

 

世界一長いベンチ

 今浜ICから再び能登有料道路を走行する。そして西山ICで下り、県道116号線経由、国道249号線へと走行する。そして次に立ち寄ったのが道の駅「とぎ海街道」だ。ここには 「世界一長いベンチ」と言う物が有る。ここも昔妻と2人で車で立ち寄った事の有る場所だ。

世界一長いベンチ世界一長いベンチ

 大貴はこの「世界一長いベンチ」に興味を持ったらしく、ベンチの端でそれぞれ写真を撮りたいなどと言い出した。

 そして結局端から端へと歩く事となる。途中海岸の砂浜へも下り、あかり(長女)とひかり(次女)へのお土産と言う事で2人で貝を拾ったりもした。 ベンチ自体は木製で、長い年月の経過でかなり痛んでいた。中には新しい木で補修されている部分も有る。

男爵ソフトクリーム

 この道の駅には少し変ったソフトクリームが売られていた。私達も物論食べてみた。そのソフトクリームはじゃが芋で作った「男爵ソフトクリーム」で、塩を掛けると更に美味しさが増すそうだ。

 早速試してみる。「ん~・・・なる程ね。」でも、スイカに塩を振りかけた様な大きな違いが出る訳ではなく、まぁ塩をかけても「こんなものかぁ・・・」位であった。大貴はそのまま食べた方が美味しいと、やはりソフトクリームに塩をふりかけるのには違和感を感じた様だ。

  さて、この道の駅では大分ゆっくりしたので出発する事にする。すると道の駅を出たとたん、道の駅の横に「魚のいない水族館」なる施設を目撃する。大貴も私も「何じゃそりゃ?」と思ったが、特にその内容を確める事無く先を急ぐ事にした。

能登半島沖地震の爪跡

 次の目的地は「ヤセの断崖」だ。

  しかしこの「ヤセの断崖」は能登半島沖大地震の被害で一部崩壊し、復旧工事が行われていて見学不可とガイドマップにて情報を得ていた。

もしかしたら・・・の期待も有ったが、結局立入禁止となっており、仕方無く次の目的地 「輪島」へと向かった。

  私自身、輪島には一度だけ行った事が有った。それは1991年9月、丁度「戦後最大の台風」(台風19号)が能登半島を直撃したその日に輪島の民宿に泊まり、朝市どころか民家では窓に板を打ち付け台風に備えている状況に遭遇した。私にとっては印象の強い町だ。(^^;)

  考えてみればその時はまだ、今一緒にバイクに乗っている大貴は生まれていなかったのだと改めて実感する。
 輪島市街に入り、ガソリンスタンド(ENEOS)に立ち寄った。するとガソリンスタンドの人から話し掛けられ、給油中色々な話をした。すると偶然にもその方は20年以上前に私の自宅が在る隣町に住んでいた方だった。

 前回輪島に来た時は台風だった話もすると、「今回は能登半鳥沖地震後と大変な時に来るねぇ」と言われ、そう言われてみればそうだなぁと改めて気が付く。(^^;)

輪島輪島

 輪島で昼食を食べるつもりで、漁師の店「こだわり」と言う評判の店に行くつもりであった。ガソリンスタンドの人に聞くと親切にガイドマップや地図を貰い、そのガソリンスタンドからの行き方を詳しく教えてモらった。
そのおかげで「こだわり」のお店は直ぐに見つかり、お店の近くにバイクを停めた。

 「こだわり」では大貴が刺身定食(1,800円)、私が日替り定食(1,000円)を注文した。しばらくすると輪島ならではの器(全てが輪島塗り)にもられた料理が出て来た。

  一目見ただけでも美味しそうな感じである。早速2人共一口食べると同時に期待を裏切らない美味しさが口の中に広がり、思わず「美味しい~!」の言葉が出る。そしてお互い一口ずつ交換して食べてみて、またまた「美味しい~!」と思わず声が出てしまった。こうして2人共あっと言う間に綺麗に食べ切り大満足であった。ちなみに使用した輪島塗りのはしはお土産としてお持ち帰り下さいと書かれていて、とても良いお土産となった。

  しかし、ここで支払った金額は2,800円、着実に財布の中身が減ってきた。これは何とかしなければ・・・と、財布の中身がかなり心配になって来た。

  お店を出てバイクまで戻ると近くの神社から太鼓の音が聞こえて来た。この日は丁度太鼓の大会がバイクを駐車した横の神社内で行われていた。

白米の千枚田は稲刈りの日だった

 次に向かったのが白米の千枚田で有名な道の駅「千枚田ポケットパーク」である。

 ここは日本海に面した急斜面に連なる数え切れない程の棚田が広がる。しかもこの道の駅は絶好のビューポィントとなっている。

  その千枚田ポケットパークに向かう途中、コンビニに立ち寄りクレジットカードで初めて1万円をキャッシングする。これで何とか一安心する。

  道の駅「千枚田ポケットパーク」は観光バスや学生で大混雑だった。

 おりしもこの日は千枚田の稲刈りの日であり、朝から学生やボランティアの人が稲刈りを手伝い一段落したところであった。

  稲刈りに参加した人だけに配られたおにぎりと豚汁らしい食べ物を学生が美味しそうに食べている姿を見て、つい先程美味しい魚料理を食べて来たばかりなのに、とても羨ましくく感じた。

  学生達が美味しそうに食べているおにぎりは一般の人へは提供されてなく、残念ながら諦め道の駅を出発する。

 この後の予定はとにかく国道249号線を走り続け、能登半島を一周すべく走り続ける事だ。左手には奇岩が続くダイナミックな海岸沿いの風景が続き、そして大谷町でいよいよ内浦ルートに向け山道に入る。

 しかしその途中、大貴がどうしても頭がかゆくてたまらないと言うことで途中で停車し、ヘルメットを脱いで頭を掻いていた。聞くところによると昨日の温泉から出た後、十分に髪の毛が乾かないうちにヘルメットを被ったせいで、ヘルメット内が湿っぽく頭が直ぐ痒くなるそうだ。

  そしてまた出発しそのまま進むと前方に海が見え、やっとここから内浦ルートを走る事となった。

 内浦ルートに入ると直ぐに頭が痒いと言う大貴の要望とトイレ休憩を兼ねコンビニに立ち寄った。

  昨日は夜中に3時間近くも話しをしたせいか、若干2人供寝不足気味でそろそろ眠くもなってきていた。

 しかし、今日の目的地としては最低限能登島までは行きたいと思い、この後はとにかく景色を見ながら走り続け距離を稼いだ。

 大貴は初めは眠かったが、眠気覚しにiPodの音楽を流しながら走行すると眠気が覚め、初めてステレオが役に立った。

 しかし、大貴が日頃聴く音楽ジャンルとは違っていた様で、「今度僕の持っているCDの曲を入れてね!」と言われてしまった。(^^;)

2日目のキャンプ場探し

 走りながら見る景色は「見付島」、「ボラ待ちやぐら」、「ツインブリッジのと」が海の向こうに見え、やっと能登島手前の道の駅「なかじまロマン峠」に到着する。

 この時点で私は今夜のキャンプ場に目星を付けておかなければ・・・と実は少し焦っていたのだった。と言うのも、ツーリングマップルやガイドには、この辺りこの時期営業しているとされているキャンプ場の記載が無かったからだ。

 そこで仕方なくこの道の駅に観光案内が無いかと一周りしてみるが、キャンプ場の情報は無かった。そこで食堂のおばさんに聞いてみる事にした。すると聞いた甲斐が有り、この先ツインブリッジを渡った中島にキャンプ場が在るよと親切に教えてもらえた。多分営業もしているし、当日受付もしているとの事で早速向かった。キャンプ場の案内板を頼りに進んで行くと確かに中島にキャンプ場が在る様だ。

  しかし、やっとキャンプ場入口付近まで行くと、この先700mと書かれたT字路の先には思いっ切りジャリダートが続いていた。
結論は・・・「無理!」

  大貴も「辞めておいた方が良いんじゃない?」と意見が一致。この荷物満載のR1200RTでは危険と判断しあえなく断念する。 こうなれば最後の望みであるキャンプ場が多分在ると思われる家族村と名前の付いた 「能登半島家族旅行村Weランド」に望みを託して突き進む。

  このバイク旅の途中、大貴が「何かハプニングが有った方が印象に残る」と話していた事を思い出し、「もしかしたら・・・今夜は野宿になるかも知れないから覚悟しといてね!」と言うと、「野宿のハプニングは避けたい!」との返事で笑いながら走行した。(大貴は冗談と思っていたみたいだったが、私は半分本気だった。笑)

気持ち良いキャンプ場発見!

 しかし、この判断は正しかった。「能登半島家族旅行村Weランド」に近づくと案内板にキャンプ場と言う文字が入っていた。

 そして到着すると直ぐに受付に行き、チェックインを済ませホッとする。しかもテントサイトは広く清潔感が有り、荷物満載のR1200RTでも何のストレスも無くテントサイトまで行ける。しかもキャンプサイトからの眺めも良かった。ついでにテントを設置する際、ペグもしっかり無理無く刺さり、しかも安い!と大満足なキャンプ場だった。

 受付を完了しバイクを停めていた駐車場へ戻ると、BMWのバイクに乗られた方が丁度到着した所だった。
私は「こんにちは~!」と声を掛け、挨拶を交わし聞いたところによると、この方も初めてこのキャンプ場を利用するとの事だった。

  大貴は今回キャンプ場で出会った人と話しをしたいと思っていたらしく、前日のキャンプ場では実質私達だけだったので、同じBMWバイク乗り同士、しかも大貴がカッコ良いと気に入っているロックスターだったので会話を期待したのだが、実はこの方グループの集りが有ったのと、大貴自身疲れが出て寝てしまい、結局話しをする事も無く残念であった。

 まずはテントを設置、お復が空いたので温泉より先に夕食を食べる事にした。夕食のメニューはカレーライスと味噌汁だ。カレーもレトルトなのであっと言う間に調理(?)が終わり2人共直ぐに食べ終えた。

 丁度ガス燃料カートリッジが空になり、受付に在る売店に買いに行ったついでに受付でこのキャンプ場近くに在る温泉の事を聞きに行く、するとこの受付でその温泉施設のチケットが、1人450円の券が300円とかなりお得に売られているのを教えてもらい購入する。話しによるとこの受付で販売している温泉施設のチケットが1番安く売られているそうだ。(^^)v

  と言う事でお腹も落ち着いたので次は温泉でサッパリする事にした。身軽になったR1200RTで近くの温泉「ひょっこり温泉 島の湯」に行く。

  この温泉施設、とても300円で入れるとは思えない程新しく大きい施設で設備も充実していた。只1つ、この温泉施設も石鹸もシャンプーも置いていないので事前に用意が必要だ!

  打たせ湯や露天風呂、寝湯等も有り、2人共昨日よりゆっくり温泉を堪能する。

  温泉を出た時は、もうすっかり日が暮れて夜になっていた。キャンプ場に戻る途中コンビニに立ち寄り、朝食用のパンやデザートを購入しキャンプ場へ戻った。

  キャンプ場に到着しデザート(2人共プリン)を食べると、さすがに大貴は眠くなったらしく、「まだ本格的に寝ないけど、ちょっと横になる。」と言ってテントに入るが、結局この日はこのまま寝てしまった。気温も暑くも寒くも無くシュラフを軽く羽織って寝た。

いよいよ最終日を迎える

 翌朝は2人共朝6:30には目が覚めた。今日は一気に東京の自宅迄帰らなければならない日だ。3日連休の最終日でもあるので、帰り道は中央高速道路で大渋滞に巻き込まれるのは覚悟する。

  しかし、最終日とは言え今回の能登半島で私が1番走りたかった「能登島大橋」を走る事になっており、最終日も十二分にツーリングを楽しもうと張り切っていた。

  朝起きると直ぐに大貴がお腹が空いたと言い出し、起きて直ぐにパンを食べ出した。この日はコンビーフに似た缶詰もフライパンで焼き美味しく食べる。そして食事が終わると片付けられる物から順次片付けをし始め、早めの出発を心掛けた。

そして8:15にキャンプ場を発ち「能登島大橋」へ直行する。

 この「能登島大橋」はまるで洋画に出て来る橋の様に、海上に掛かる美しいアップダウンのカーブをえがくダイナミックな橋で、大貴には走行中必ず写真をバッチリ撮る様に注文を付けていた。

 まぁ、帰宅してから写真をチェックしたのだが・・・残念ながら期待していた出来ではなく、今後の大貴の課題となった事を付け加えておく。(笑)

  ちなみに今回の走行中の写真は殆ど全て大貴が撮影している。

 

 

 

 

 

偶然が重なった再会

  

 「能登島大橋」を渡ると、温泉西の交差点手前でタンデム乗車のBMW R1150RTのバイクと出会う。この時、このライダーの方は通り過ぎる時地図を確認しているところだったが、横を通り過ぎると丁度走り出し、私達の後ろを走行するようになった。

 実はこの方達とは、この後偶然にも度々合流し、最終的に国道471号線の分かれ道までほとんど一緒に走行する事になり、大貴が望んでいた出会いの人となった。

  この後七尾まではR1150RTと一緒に走行するが、R1150RTの方達は「フィッシャーマンズワーフ」に立ち寄り別れる事となった。私達は国道160号線に入りそのまま走り続けた。

 海岸沿いに出ると大貴が喉が乾いたとの事で、道の駅「いおり」に立ち寄った。ここではしばらくの間ジュースを飲んだり、お土産屋さんを覗いたりとゆっくり休憩を取った。

  そしてそろそろ出発しようと準備をしていると、目の前を先程のR1150RTが通り過ぎ、手を振って挨拶をしてくれた。物論こちらも手を振りそれに応えた。

  直ぐに出発するとしばらくして先程のR1150RTがペースの遅い車列の最後尾を走行していたので追い着いた。

 そしてその後国道160号線は海沿いルートから内陸ルートへと進むが、ここから先は途中から2車線道路となり、R1150RTの方とは横に並んだり前後に並んだりもした。

 その際少し話しをしたりして2台共国道8号線を富山方面に向かって走行する。その後も離れたり一緒になったりを繰り返したが、私達は富山駅方面への分枝で国道8号線のバイパスを下り、R1150RTの方達はそのまま直進して行ったので、ここでお別れとなり、お互いに大きく手を振り挨拶をして別れた。

 私達は富山駅を目指した。

 実は少しお腹が空いたので、マス寿司でも買って食べようとしたのだ。

 それと今では珍しくなった市内を走る路面電車も大貴に見せたかったのだ。

  しかし富山駅付近には駐車するのに適当な場所が無かったので、仕方なくそのまま富山駅から高山へと真直ぐ南下する国道41号線を走行し、次の道の駅でマス寿司を食べる事にした。

 すると直ぐ前方を先程手を振って別れたR1150RTの姿が・・・(@0@)
これにはビックリ!こんなにも偶然が重なるとは・・・。

 鱒すし結局また2台で同じルートを走行し、次の道の駅「細入」に私達が入り、少し遅れてR1150RTの方達も入って来た。(11:15頃)

 とりあえずまた軽く挨拶をし、本当は一緒のテーブルに座ってマス寿司を食べたかったのだが、混雑していたので先に私達2人は施設内のテーブル席でマス寿司と初めて見つけたみょうが寿司を食べ、そして屋外のテーブル席に居たR1150RTの方達の方に行き話しをする事にした。(ちなみに大貴はマス寿司が美味しいと気に入ったそうだ)

 R1150RTの方2人は夫婦2人で能登半島を2泊3日でツーリングして来たそうだ。私達と略同じルートだった。

 名古屋方面から来られて今日、私達と同じく自宅へ帰られるそうで、高山経由とこの先奥飛騨方面と分枝する所(かみおかこうざんまえ)までー緒だと言う事が分った。

 その他にも色々とお話しをしたが、それにしても能登島の近くからここまで一緒とは本当に驚きだった。

 大貴もバイク旅での出会いを求めていたので、嬉しい出来事となった。結局その後「かみおかこうざんまえ」まで走行し、この交差点で奥飛騨方面(国道471号線)と高山方面(国道41号線)とそれぞれ進み本当のお別れとなった。

また道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」へ立ち寄る

 私達2人はまた道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」へ立ち寄った。(12:40)

 大貴は帰り道でもまた「焼き魚」を食べたいそうだ。しかし、「奥飛騨温泉郷上宝」に向かっている途中、この道の駅には他に名物と 自称する「焙煎カレーライス」も有る事を看板で知り、2人で食べるか否か相談した。結局2人共先程マス寿司やらみょうが寿司を食べたばかりと言うのにも係らず、焙煎カレーライスをそれぞれ食べる事にした。

  焙煎カレーライスと名付けられたこのカレーは見た目は若干黒っぽく、辛そうな感じに見えるのだが、実際食べてみるとそんなに辛く無くコクが有りとても美味しい。大貴はまたもこの道の駅で必ず食べるメニューの1つにこの焙煎カレーライスを加える事になった。

  しかし、当初は例の「焼き魚」も食べる予定であったが大貴だが、さすがにお腹がー杯で打ち止めとなった。

 道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」に別れを告げ、松本IC方面へと向かう。「安房峠道路」を通り上高地前を通過したところで、大貴と私はまだ時間的に余裕が有るのでソフトクリームを食べに行き、温泉にも入ってから帰ろうと言う事で意見が一致する。

乗鞍高原に立ち寄る

一ノ瀬園地一ノ瀬園地のソフトクリーム

 ソフトクリームを食べに行った場所は乗鞍高原の一ノ瀬園地だ!ここで売られているソフトクリームは、妻が今迄食べたソフトクリームの中では1番美味しいと、清里清泉寮で売られているソフトクリームより美味しいと評価しているソフトクリームだ。

  私も久々に食べに行く。しかし、行ってみてビックリ!ソフトクリーム1個の値段が値上がりしており400円だった!こんなに以前は高くなかったと思うが・・・。(--;)

 それに改めて食べて味を確めてみると、確かに美味しいのだが、以前より味が落ちたのでは・・・?と感じてしまった。 まぁそれでも2人共ソフトクソームは美味しく頂いたのだが・・・。(^^;)

 ソフトクリームも食べ終わり、次は温泉だ!入った温泉は「湯けむり館」。私のお気に入りの日帰り温泉である。ここの温泉は乳白色で以前の白骨温泉の様な感じだ。

  しかも天気が良ければ露天風呂から乗鞍岳が見え、美しい景色を見ながらゆっくり温泉につかれる様になっている。 しかし、残念ながらこの日は山頂に雲が覆っており、あまり見えなかったのが残念であった。温泉を出ると休憩所でコーヒー牛乳を飲みゆっくりくつろいだ。

突然の雨、再び・・・

 そしていよいよ自宅に向け帰る事となる。国道158号線を進み。幾つかトンネルを越えるとそこは突然の雨が降っている場所だった。しかしこの雨は殆ど濡れる事も無く止んでしまった。

国道158号線吉野家 帰り道は行きと同じく松本ICから高速に乗り、甲府昭和ICで一旦下りETC通勤割引を適用させた。その後はそのまま勝沼ICまで国道20号線を走行するが、途中「吉野家」の牛丼で腹ごしらえした。(18:00頃)

 覚悟していた帰り道の中央高速道路の渋滞距離は25km。一生懸命すり抜け走行を行い20時過ぎに自宅へ無事到着した。

 おわり

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