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激走!原付二種遠距離日帰りツーリング

スーパーカブ & リード100 2台で 無謀とも言える遠距離ツーリングを決行!

2008.5.6(火) 走行

スーパーカブリード100

2008年GW最終日に激走!

 2008年ゴールデンウィーク後半、関東地方は当初の週間天気予報の好天予報に反し、曇りがちで雨の降る毎日が続く。しかもガソリンの高騰と共にテレビのニュースでは高速道路は軒並み予想に反した大渋滞が発生したとの報道が繰り返されていた。そこで、経済的で渋滞でもストレス無くすり抜け走行が出来る原付二種でのツーリングを決行した。

BMW R1200RT ある意味自虐的とも無謀とも言える今回の原付二種遠距離日帰りツーリング、今回のパートナーは何時もBMW R1200RT乗り同士として良く一緒にツーリングに行く下田さん。

 私が下田さんをそそのかし、あえてBMWではなく、ホンダを代表する原付二種の名車2台のスーパーカブとリード100で行ったツーリング。

 その一部始終をレポートします。(^^)

 

 

目的地は静岡県井川湖大橋

 今回の目的地は、私がある意味原付二種日帰りツーリングとして距離的に限界点と考えている静岡県の井川湖。その井川湖には井川大橋と言う2トンまでの車が通行出来るスリリングな吊り橋が有り、その橋をバイクで渡ると言うのが最終目的。

 勿論ツーリングには食べる楽しみと温泉も欠かせてはならない。単に走り続けて距離を稼ぐツーリングではなく、観光も食も温泉もしっかりこなす本格ツーリングでなければならないと計画した。

 ちなみにこのツーリング、私の走行距離は最終的に479.4kmでした。下田さんは更に+αの距離を走った筈である。(^^;)

出発時のオドメーター帰着時のオドメーター
     出発時(写真左上)16,967.8km。                  帰着時(写真右上)17,447.2km。

国道246号線 メインルートは国道246号線と国道1号線、そして県道74号線、県道27号線、県道189号線、県道60号線を走行する。

 県道189号線や県道60号線はさすがに山道となるが、ルートの半分以上を走行する国道246号線や国道1号線では車の流れが良く、信号も少ない快適なバイパス道や同様の道が続き、走り易いのが特徴だ。

 下田さんとの待ち合わせは国道246号線、有馬病院前交差点近くのマクドナルド「246鷺沼店」。時間は6:10とした。

 私は自宅を5:30に出発。環八に出て国道246号線を目指すが、GWの最終日と言う事もあり天気はとても良かったが車は少なくガラガラ状態だった。

国道246号線 環八から国道246号線に入っても道は空いており、新二子橋を渡っている時も前にはバイクが1台しか走っていなかった。

 そして直ぐに待ち合わせ場所であるマクドナルドに到着した。
(5:55頃)

 さすがに今回は私の方が自宅が近いので先に到着。そして間もなく下田さんも直ぐに到着した。

 まずこのマクドナルドで朝食を食べる事にし、走行ルートの確認を行ってから出発する。  

 

国道246号線国道246号線

 マクドナルドを出発したのは6:30頃。厚木までの道はまったく混雑がなく順調に距離を稼ぐ。厚木市街にさしかかると前方には青い空とくっきりと稜線の見える山々の姿が見えてきた。(左上写真)

 気温は天気は良いがかなり低め。今回の原付二種遠距離ツーリング自体無謀なツーリングだが、実は私の服装はもっと無謀だった。Tシャツ1枚の上にメッシュジャケットのみ。これはさすがに自他共に認める暑がりの私でも正直寒かった。いざとなればレインコートを羽織れば良いや!と思っていたが、結局この日は後悔することとなってしまった。新善波トンネルを通過すると前方に富士山がくっきりと見えた。(右上写真)最高のツーリング日和(びより)だ。

道の駅「ふじおやま」にて休憩

 何時も下田さんとのツーリングではFTM-10S(バイク専用アマチュア無線機)を使用しているが、今回もお互いハンディ機のアマチュア無線機を持って行って使用した。やはり無線機を利用したツーリングは楽しい。走りながらでも自由に会話が出来るのはバイクツーリングの楽しさを倍増させてくれるだけでなく、安全面や便利さも実感出来る。

 そして城山トンネルを過ぎた所で私の方のハンディ機のバッテリーが切れ、電池交換を行った。最初に装着していた充電式のバッテリーが十分に充電されていなかった様で早々の交換となった。乾電池式のバッテリーに交換し通信を再開、準備も万端である。

富士山 最初の休憩は道の駅「ふじおやま」で休憩となった。(8:10) 名前の通り富士山がど~んと大きく見える道の駅だが、残念な事に、写真を良く見ると判るのだが高圧電線が何本も手前を横切りせっかくの富士山の風景が損なわれている。(--;)

 下田さんはここまでスーパーカブを運転してきて、早くも手がバイクの振動でしびれてくると言う状況に陥っていた。そこで30分程休憩してから出発する。

 国道246号線を更に進み、沼津からは国道1号線に入る。この日はどんなに走っても道が空いていた。ゴールデンウィークの渋滞を避けるのも理由の1つで原付二種ツーリングに踏み切ったのだが、これならR1200RTでのツーリングにすれば良かったかなぁ・・・と思ってしまうような快適走行が続く。

 下田さんは相変わらず手がしびれて辛そうだった。そこで無線で話しをしていると、下田さんのスーパーカブはハンドルカバーをしていた(左下写真)ので、素手で直接ハンドルを握っていることに気が付いた。そこでグローブをすれば手首への振動の伝わり方が緩和され、辛さが和らぐのでは?と提案した。

 それに後ろに積んでいるボックスケースを縦置きにしていた為、シートにゆったり座れず背中が少し痛かったそうだ。普段近距離で使用する場合は気にしない事が、長距離となると良く判ってくる。

下田さんバイク龍人

 ちなみにこの区間はバイパス道が続き、意外とガソリンスタンドが無い。そこで往きに立ち寄ったガソリンスタンドは対向車線側だったが、わざわざその先の交差点でUターンして立ち寄った。(ENEOS 富士TS レギュラー@156円 給油量 3.52L)

 そして下田さんはこの給油時にハンドルカバーを外してグローブを装着。ボックスケースは横置きにして背中のクリアランスを確保し、楽な姿勢で運転出来るようにした。実はこれが大正解だったのだ。その後は徐々に手のしびれも回復し、グローブが単に安全上の役割だけでなく、走行中ハンドルの振動を手にダイレクトに伝えずに快適さも提供してくれていると言う事を実感出来たそうだ。(^^)

国道1号線国道1号線

「浜のかきあげ」屋さんはお休みでした(^^;)

 当初今回は立ち寄らずに通過してしまうつもりだった桜海老のお店、「浜のかきあげ」屋に、やはり立ち寄ってしまったのだが、何とゴールデンウィーク最終日のこの日(6日)はお休みだった。(10:10) お店の前には営業していない事を初めて知って残念がっている人も多かった。そこで私と下田さんはリード100とスーパーカブで来た記念として写真だけ撮り出発した。
(下田さんのスーパーカブのハンドルカバーが外され、後ろのケースも横向きに変更されているのが右下の写真で確認出来る)(^^)

浜のかきあげ屋浜のかきあげ屋

 静清バイパスも快適に走行、後方に下田さんのスーパーカブと富士山をバックミラー越しで確認しながら走行する。 この時間帯になると気温も上がり私もやっと寒さから開放された。

 その後も走り続け静清バイパスは清水ICを超えると自動車専用道路となり、側道やバイパス下の道路を走行する事を強要される。前回私がリード100で来た時よりは、幾分高架下の道も整備された様ですっかり走りやすくなっていた。

走行可能なバイパスバイパスをパスする

 そして県道74号線を右折しいよいよ北上して井川を目指す。県道74号線から県道29号線に入るところで前には女性ライダーも見掛ける。ツーリング中のライダーがさすがに多い。 天候の方は相変わらず晴れてはいたが写真の通り雲が少し出始める。ちょっと珍しい形の雲で面白く、山と青空と雲のコントラストがかえって美しく見えたのも印象に残った。

県道29号線県道29号線

いよいよ本格的な山道へ

 ここまでの道のりは国道のバイパスがほとんどで多少アップダウンは有っても快適なルートだったが、県道189号線に入るといよいよ本格的な山道への突入となる。景色も視界が急に狭くなり、山道に入ったことを実感させられる。ここから井川までは約50km。そう、ここからが今回の原付二種ツーリングの最大の山場となるのだった。

県道189号線の景色県道189号線

 この県道189号線はそこそこ走り易い道なのだが急勾配が続き、さすがに原付二種ではパワー不足を感じさせられる。また、私のリード100ではコーナーのバンクでセンタースタンドが路面を擦ってしまうのも辛いところだ。(^^;) でもこの道は ”滝有り” ”岩有り” ”緑深し”と景色を楽しみながら進むのが丁度良い。早速橋の上やダイナミックな岩の前などでバイクを停め、写真を撮ったり景色を楽しみながら少しずつゆっくり進んだ。

リード100県道189号線の景色

 そして途中で見つけた小さい喫茶店のお店に立ち寄った。(11:50頃) このお店は店内に座席が6席しかなく、既に3人の親子のハーレー乗りの方がいらしたので、私達は2人掛けの小さいテーブル席に座った。

 実はこのお店、私は前回の単独での原付二種ツーリングでこのお店を見つけ、その後、とある雑誌でも紹介されているのを見つけその存在を知っていたお店だった。今回は丁度お腹が空いたので、初めてこのお店に立ち寄ってみることにした。(あえてお店の名前は非公開にしています)

魚貝類のリゾットツーリング中に立ち寄ったお店

 このお店はパンやソーセージも人気が有り、注文した「魚貝類のリゾット」が出てくるまでの間にも次々と地元ナンバーの車が店先に停まり、まさに飛ぶような勢いでパンが売れていた。そんなに美味しいパンなのか?・・・と私も下田さんも気になり始める。

 そこで下田さんが試しにレーズンパンを購入しようと店先に回るが、丁度来店した直前のお客さんで売り切れてしまい、買う事が出来ずにとても残念がっていた。(^^;)

 お腹の空いていた私達にとっては、注文したリゾットは美味しかったが少し物足りない量だったので、まだ売れ残っていた数少ないパンの中から1つずつ買い、後で食べる事にする。そして12:30頃ようやくこのお店を出発した。

スーパーカブ大井へ

 更に山を上り富士見峠に到着したのが12:50頃。既に朝出発したマクドナルドから6時間が経過していた。富士見峠からの景色は朝から比べるとかなり雲の多い空模様になったが、それでもまだまだ青空や遠くに雪を被った山々の稜線がハッキリ見えた。

富士見峠の景色富士見峠

 そしていよいよ最終目的地である井川大橋へと出発する。下田さんは目的地の井川大橋への到着時間が確実に13時を過ぎる見込みから、若干帰りの事が気になってきていたようだ。私も下田さんも東京からの原付二種ツーリングは、この井川大橋が限界と感じていた。でも、私自身はこの場所に2度目の原付二種ツーリングだったので、その経験から少し気分的には余裕が有った。

リード100とスーパーカブ 峠道を下り切ると井川ダムをノンストップで通過し井川駅も通過、井川湖湖畔の県道60号線を井川大橋方面へと進んだ。

 そしてしばらく走るとようやく井川大橋が見えてきた。

 

 

 

 

車も渡れるスリリングの吊り橋

 今回の目的地、井川大橋は全長258m、見かけによらず2トンまでの車まで渡る事が出来る吊り橋だ。橋の手前では勾配も角度もきつい入口なので大型で重量の有るバイクでは少しきついかもしれないが、原付二種のスーパーカブとリード100なら難なく気軽に橋のたもとまで行ける。

 橋自体は少し古さを感じる。車用に補強された渡り板は外れかけている箇所もあり、なかなかスリルが有る。 下田さんもそのスリリングな橋を渡るのに初めは少しドキドキして渡っていたが、途中から笑顔になり楽しみながら走っていた。(^^)

井川大橋井川大橋
    スーパーカブで井川大橋を渡る下田さん。               橋の横には2トンまで通行可能の標識有り。

 橋を渡ったところでバイクを停め、ここまで来たと言う証の写真をそれぞれ撮った。ついでに先程お店で購入したパンもここで食べる。下田さんはさすがに少し眠くなったようで、この後、静岡市内の日帰り温泉施設に立ち寄り少し仮眠も取ることを決めた。

井川大橋井川大橋

 上の写真はスーパーカブやリード100でもこんなところまで来れると言う証拠の写真だ。この場所は少し肌寒い気温だった。時折山の方から猟銃の発砲音も聞こえる。この場所が如何に山深い所であるかを感じさせる音でもあった。

静岡市内の温泉へ

井川駅井川駅付近

 帰り道はまたひたすら来た道を引き返す事となる。往きではそのまま通過した井川駅近くや井川ダムの上で一旦バイクを停め、景色を楽しんだり写真を撮ったりした。井川ダムの上からは迫力の有る景色を見る事が出来、その高さも十分堪能できる。この様なダムの上を車やバイクで通れる場所も考えてみれば珍しい。

井川ダム井川ダム

 ダムの上から下を覗くと、水の色も右上写真をご覧の通りの鮮やかな青緑の色で、とっても印象にも残った。

井川ダム そして県道60号線から県道189号線に入り、静岡市街の温泉へと向かった。県道189号線では少し車が多く走っていたが、ストレスを感じさせられることは無い程度だった。

 

 

 

 

 

お土産にお茶を購入

十徳園 県道189号線から県道27号線に入ったところで、十徳園と言うお茶の販売所に立ち寄った。(14:45)

 そう、ここは静岡県、お茶の産地で有名な所だ。走行中も所々でお茶畑が目に付いた。お土産用として下田さんがお茶を購入。

 そして私も自宅用ではなく、ひかり用のヘルメット等を譲って頂いたお茶が大好きなNさんへ、まだ何も御礼が出来ていなかったので、味も香りもこの産地で最高級と言うお茶を購入した。

 

 

県道27号線へ 県道27号線を南下し続けると、市街地に入ってから直ぐの所に「美肌湯」と言う日帰り温泉施設が有る。この「美肌湯」に到着したのが15:20頃。

 私は過去に数回入ったことが有る温泉なので要領を得ているところでも有る。ゆっくり休めて泉質も良いお勧めの温泉施設だ。

 

 

 

美肌湯美肌湯

 この温泉を出れば帰り道となるが、原付二種だと高速道路にも乗れず、まだまだ道のりとしては遠い。ここからが気の持ち様でこのツーリングが楽しいものになるか?それとも辛いものになるのか?の分かれ目だ。帰り道でもツーリングを楽しむ気持ちが無ければならない。そこでここでゆっくり休憩し、ついでに軽く仮眠も取り英気を養い17:10に温泉を出発した。

帰り道は意外と早く感じた!

温泉を出てからは県道27号線を南下し静岡駅前に出る。そして駅前で国道1号線に出ると今度は東へ方向を変え東京方面を目指した。

静岡駅前国道1号線

 そしてしばらく国道1号線を走行後、江尻大和交差点で左折し、国道1号線のバイパスへと出ると清水IC手前に出た。そろそろまた給油タイミングと言う事でガソリンスタンド(ENEOS 清水インター東TS レギュラー@157円 給油量 5.33L)にて給油する。私は給油後ここでまた寒くなりそうだったので上着代わりにレインコートを羽織った。(17:40)

ガソリンを給油する国道1号線

少し肌寒かった気温

 帰り道も順調に進み、往きよりも帰り道の方が何故か走行ペースが速かった。高速道路の上り線はさすがに渋滞が発生した様で、沼津IC近くの案内表示では18Kmの渋滞と、2kmの事故渋滞が表示されていた。(18:28)

東名高速道路の情報表示板 沼津IC付近からは国道1号線から国道246号線へと走行。この辺でとうとうすっかり陽は沈んでしまった。そのせいで体感温度はまたずっと肌寒さが増す。

 御殿場ICを過ぎた所でコンビニエンスストア(サークルK 御殿場北久原店)に立ち寄りおにぎりとパン、そして暖かいホットレモンを購入。少しお腹が空いてきたので食べると肌寒さが大分和らいだ。(19:02)

 

 

最後はファミレスで夕食を食べる

ロイヤルホスト 桜新町店の駐車場にて コンビニエンスストアを出てからは、国道246号線をひたすら走った。決して慌ててかえってきた訳ではないのだが、ノンストップで東京まで戻ってこれてしまった。

 これには私も下田さんもビックリ!もっと帰りは遅くなると思っていたのだが、結果的には往きよりも帰りの方が速かったのだ。

  最後に夕食は一緒に食べてから帰る事にしていたので、国道246号線沿いのファミリーレストラン(ロイヤルホスト 桜新町店)に入った。(21:00)

 夕食はゆっくり食べ、結局ファミレスを出たのが22:16頃となった。下田さんとは環七との交差点で別れ、私はその後最後の給油をしにガソリンスタンドに立ち寄った。(ENEOS D.Dセルフ環七目黒南店 レギュラー@154円 給油量 4.57L)

 そして自宅到着は22:43。勿論無事帰宅出来た。一見自虐的なツーリングでもあったがしっかりと見所をおさえ温泉や食事も犠牲にせず、本格的なツーリングとなり楽しめ大成功だったと思う。(下田さんはどうだったでしょうか? (^^;) (笑)
最後に、今回の給油回数は3回。合計13.42Lで燃費は35.72km/Lでした。

下田さんからの報告

 下田さんからスーパーカブの報告が届きました。総走行距離485km。燃費53Km/Lだったそうです。さすがスーパーカブ、リード100では足元にも及びません。(^^;)

 おわり

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