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娘と2泊3日のタンデムキャンプツーリング
2週連続となる尾瀬桧枝岐七入キャンプ場へ(後編)
2008.7.19(土)~21(月)走行
国道352号線沿いの屏風岩にて
2日目の朝は好天に恵まれる
前日のツーリングの疲れもなく、翌朝のひかりは思っていたより元気であった。それもその筈、初日の睡眠不足を解消するかのようにぐっすりと眠れたからだ。標高が高い場所なので明け方は寒くなるだろうと思っていたのだが、先週のソロキャンプの時とは違い涼しくて快適な朝となった。毎日寝苦しい東京の自宅に比べここはまさに快眠出来る場所となった。
ひかりも寒がることもなく短パンのままで起きてきた。それでも少しは涼しかったので念のためバイクのジャケットを羽織らせる。
この日の朝食はスーパーで買ったパンと焼いたウィンナー。2人共朝からしっかり朝ご飯を食べた。朝食を食べ終わると今日どうするか相談する。往きに途中で入手した観光パンフレットや地図を見て、ひかりも積極的に何処に行こうか一緒に考えた。
2日目はツーリングと魚釣り
私としては本来ならひかりに只見湖の美しい景色を見せてあげたかったところだが、山道より快適な平地を走る方に行きたいと言うひかりの希望で、往きに通り過ぎてきた屏風岩に行ったり只見方面へのツーリングへと、若干目的地が有って無さそうなツーリングに出掛ける事となった。
屏風岩と美しい川
バイクを走らせ国道352号線を只見方面へと向かう。そしてまず立ち寄ったのが国道沿いに「屏風岩」と看板が立っている場所だった。ここはキャンプ場からもそんなに時間が掛からずに行ける場所で、手前に舗装された駐車スペースも有りバイクも駐車し易いところである。
国道からは単なる切り立った岩だけが見える場所なのだが、バイクを降りて近づいてみると手前を流れる川がとても美しく、思わず見惚れてしまうほどだった。手前にある岩場もひかりにとってはよじ登ったり出来る遊び場みたいに思える場所だったので喜ぶ。
ここではひかりも川の澄んだ水の流れを見たり、手前の岩場の間に出来た大きな水溜りに沢山居るおたまじゃくしを観察したりとそこそこ楽しめた様だ。しばらくはここでウロウロして遊び、その後は遊歩道を歩いて川沿いの道を少し歩いたりして景色を楽しんだ。
あてもなく只見方面へひたすら走行する
屏風岩を見終えると、国道352号線 → 国道401号線 → 国道289号線と言うルートを走行した。特にあてもなく景色を見ながら走行する。途中何度か引き返そうかと考えたが、どうせなら只見駅まで!と途中で目標の様なものを定め結局只見駅まで行く。
予想通り只見駅はローカルな駅だったが、それでも木造ではなく鉄筋コンクリートの駅で多少がっかりする。もっとローカルな駅舎を想像していたからだ。唯一、駅舎内にある時刻表がローカルな駅だと言うことを実感させてくれる。
駅直ぐ横の線路には遮断機も警報機も無い踏切で、駅舎内にはやたらと多くの観光パンフレットが置いてあった。ひかりと2人でしばらくここのパンフレットを見たりして周辺に何か面白い所は無いか?と調べたりした。
駅前ではテントが張られ野菜を売っていた。覘いてみると何と大きなきゅうりがたった10円で売っていた。ナスやピーマンの袋詰めも合わせて100円で売られている。キャンプでの食事は野菜が不足がちになりそうなので、きゅうりを2本とナスとピーマンの袋詰めを1袋購入する。きゅうりは曲がっているがとても大きく、ナスとピーマンは沢山の量だがそれでも100円。合計120円と買う方が恐縮してしまうほど安い。それにとても瑞々しく美味しそうだった。
ただみ川のものしり館
只見駅の観光パンフレットを見て、ひかりが駅から比較的近くにある「ただみ川のものしり館」を見つけそこに行きたいと言うので行ってみる事にした。この施設は駅からバイクで約5分位走ったところにあった。営業開始時間より10分ほど早く到着してしまったのだが、既に入口は開いておりすんなりと入る事が出来た。
この「ただみ川のものしり館」は只見湖(ダム)の出来る前と出来た後の様子や資料と、只見湖周辺の特に川にちなんだ自然に関するものが展示されていた。
しかしこの施設、まぁ最初から期待はしていなかったのだが、実にあっさりとした展示内容と規模だった。(^^;) 唯一イワナが泳いでいる水槽でじっくり魚を見れたのが良かった位かなぁと言う程度のものだった。
そしてそろそろお腹も空いてきそうなので、予定していた魚釣りをやろうと言う事になり、さっき走ってきたばかりの道をキャンプ場方面へ戻る事となった。
ひかり、想定外の大物2匹を釣る
途中ガソリンスタンドで給油し、しばらく走って昨年あかりと一緒に行った釣堀に到着する。この釣堀は貸し竿が200円、釣った魚は100g350円となっている。今回はあかりと違い焼き魚を食べるのが大好きなひかりなので、私が2匹でひかりが3匹食べる事とし計5匹まで釣って良いとして早速ひかりに釣らせた。
釣れるポイントを教え、先程「ただみ川のものしり館」で見た泳いでいるイワナをイメージさせ釣らせるとあっと言う間に早速1匹釣れた。そして今度は私が1匹釣り、後はひかりに楽しませようと残り3匹を釣らせることにする。ところが・・・ひかりの2匹目は大きく竿がしなって終いには釣り糸が切れてしまう程の大物がヒット、見事に釣り針を持っていかれる。
仕方なく竿を替えて再度釣りを開始すると、やはり釣ったそばから直ぐに大きいと判る大きな魚を見事釣り上げた。その大きさにひかりも興奮気味。更に釣りを続け結局大きな魚が2匹と普通サイズの魚が3匹釣れた。
前回は6匹で700g程であったが、今回は5匹で1kgを越えてしまう。(爆)それもその筈、ひかりが釣り上げた大物2匹は釣堀のおじさんも「おっ!これはでけぇなぁ~!」と言う程大きく、実際焼いても左上の写真の通りのデカさだった。(^^;) おかげで出費もデカく一気に財布の中身が減ってしまった。大きな魚は食べ応えが有り、結局さすがのひかりも最後の1匹は食べきれず、魚には悪いが残してしまった。
早いタイミングで温泉に入る
魚釣りを終えると直ぐに温泉に立ち寄った。まだ時間は早かったのだがこの後はキャンプ場でゆっくりしようと言う事になり、目の前を通り過ぎるついでに温泉に入って行ってしまおうと言う事になった。しかし、実はこの判断が後で良い判断だったと安堵する結果となったのだ。
川で水遊び
せっかく温泉に入ってさっぱりしたと言うのに、キャンプ場に戻ると目の前に流れる川で遊びたいと言い出した。仕方が無いので膝下までと言う約束で川原で遊ぶ。本来なら水着を持って来させて水遊びと言う事も考えていたのだが、何故か「別に良い」と言ってひかりは水着を持って来なかったのだ。それでもやはり綺麗な川の水を見たら入りたくなったらしく、ジーパンをまくりあげて遊び出したのだ。
実際に川で遊んでいると、実に様々な生き物が見つかった。まずは山椒魚。ひかりは初めは魚と思い手ですくい上げ私に見せてきたのだが、手足が付いている。ひかりは珍しそうにしばらく観察していた。そして他には足元の石の間にひっそりと隠れていた「かじか」も見つける。結構大きなかじかだが、私達が直ぐ近くに居ても逃げようとせずじっくりと観察出来た。さすがにひかりが捕まえようとすると俊敏な動きで逃げられた。他にもイワナの稚魚や川虫などまさに自然教室の様な場所だった。
突然の雨
川で遊びそろそろ十分満足したところで食事(早めの夕食)にする事にした。テントの方へ戻るとタイミング良く急に雨が降り出した。今回は大きなタープの下で過ごせるのでそんなに雨も苦にならないで済んだ。(^^)
只見駅で買ってきた大きなきゅうりを塩を振ってそのままボリボリと丸かじりで食べてみる。大きくなりすぎた割には実もしっかりとしていて実に美味しい。これだけでお腹が膨れてしまう。そして次はピーマンをフライパンで炒める。これも味付けは塩のみ。そして次はナス。ナスはフライパンで炒めた後しょうゆをたらし熱々でジューシーな果肉が実に美味しい。
そんな感じで食事を楽しんでいると急に雨足が更に強くなって来た。少し離れた場所でキャンプしていたあのオフロードバイクで来ていたカップルが、軽装で温泉に行った事を思い出す。しばらくするとビショビショに濡れながら帰ってきた。かわいそうにせっかく温泉で汗を流したのにすっかり濡れてしまっていた。私達は早めの温泉で難を逃れた感じだ。
嬉しい差し入れ
雨は一向に止まず仕方なくタープの下でコーヒーを飲んだり、キャンプ場のおばさんから頂いた「ちまき」の様なきな粉餅を食べて過ごす。このちまきの様な食べ物はキャンプ場のおばさんがわざわざテントサイトまで持ってきてくれたものだ。私達にとっては珍しい食べ物だったが、葉っぱにくるんだ餅米にきな粉を付けて食べるこの食べ物はまるでお菓子の様な甘さでとても美味しかった。ひかりはおはぎの様なつぶつぶの有る餅米はあまり食べないのだが、美味しいと美味しいと珍しそうに食べて喜んでいた。
念願の星空を見上げる
前夜は天気が良かったので前年同様に星が沢山出ていたのだが、疲れてしまい夜は早々にぐっすり寝てしまったひかりは星を見る事が出来なかった。そこで今夜こそ!と期待していたにもかかわらず、無情にも雨は雨足を強めたままいっこうにタープの下から出る事が出来ない状態だった。仕方なくテントの中でシュラフに包まり話しをしていると、しばらくして何時の間にか外は雨が止んでいる事に気が付く。空を見るとまだまだ雲に覆われていたのだが足早に雲が流れている。しばらくたってトイレに行くついでに空を見上げると、雲の切れ間から星が見え始めていた。そこで早速星空をじっくり見るために、キャンプ場入口付近の広い駐車場にイスを持っていって星空を眺める。念願が叶った。ひかりは星の多さにビックリ。しばらく2人で星空を楽しんだ。
爽やかな朝
3日目の朝はとても爽やかな朝を迎えた。天気も良く前夜の雨が嘘の様に晴れわたる。タープや周りの木々は雨で濡れていたが、空気は爽やかに感じられる。ゆっくりしながら朝食を食べ終わると、早速少しテントの中を整理し始め帰り支度を始める。タープやテントを日向で乾かし、乾くまでその間は川でまた遊んだりとゆっくりする。そしてすっかり身支度が整い出発する事となった。
危機一髪
全てをバイクに積み、ひかりを後に乗せて走り出そうとする時、思っても見なかったハプニングに襲われる。と言うと大袈裟だが、実は危ないところだった。前日降った雨がすっかり土を柔らかくし、走り出そうとした瞬間大きくスリップ。重たいキャンプ用品の荷物と娘も乗せた重い車体がかなり傾き倒れそうになった。かなりやばいと一瞬焦ったが、何とか無事コケる事もなくぬかるみから脱出出来た。本当に危ないところだった。振り返って見てみると、スリップした為かなり深く掘られてしまったタイヤの跡がくっきりと見えた。本当に倒れなくて良かったとホッとする。娘も一瞬バイクに乗っていて初めて倒れるかもと思ったらしい。(^^;)
めまぐるしく変化する天気
大変お世話になったキャンプ場のおばさんに別れを告げ、この日は真っ直ぐ自宅に帰るルート(国道352号線 → 国道121号線 → 国道400号線)を走行する。キャンプ場からの出発時にはとても天気が良く、晴れて気温も急上昇していくのを体感し暑くなりそうだと思いながら走り出したのだが、国道400号線を走行中急に空が暗くなり、気温も急に下がり雨が降り出した。そこで早めにレインスーツを着る。道の駅「湯の香しおばら」でトイレに立ち寄り西那須野塩原ICから東北自動車道に入った。雨はそんなに本降りとはならずに済む。
雨の次は灼熱の晴天
意外と直ぐには天気は回復せず、雨こそ止んだが相変わらず暑い曇り空が続く。レインスーツを着たまま走行し続けると、事故発生と渋滞の表示を確認する。そして渋滞が発生、事故による渋滞だったので完全に車は止まってしまいそうな状態だった。すると後方からパトカーがサイレンを鳴らして走行してきた。現場に急行するらしい。ここぞとばかりにパトカーの後方を続く様に走行する。(ちなみに路側帯は走っていません。)
しかし、同じ事を考えている車が無理矢理私の間に入り結局渋滞にはまってしまう。仕方なく今度はその車を避け渋滞する車と車の間を慎重にすり抜けた。しばらくすると事故現場に遭遇、軽自動車の運転手がまだ事故のショックで道に座り込んでいた。何とかこうして渋滞を抜けるといつの間にか急に晴れ間が戻ってきた。
PAのハンバーガー店に避難
暑い!とにかく暑い!次のPAでレインスーツを脱ごうと必死に走行する。PAに到着するとバイク専用駐車スペースは満杯だった。バイク専用駐車スペース手前でバイクを停めると直ぐに来ていたレインスーツやヘルメット、メッシュジャケットも脱ぎ捨てた。物凄い炎天下だった。そこで堪らずPAにあるハンバーガー店に入り休憩をする事にした。ここならエアコンが効いていてとても快適だ。初めはお腹が空いていないと言っていたひかりには体力低下を懸念し「何か食べなさい」とハンバーガーを食べさせる。涼しいところで休憩しだすとお腹も空き始めたらしく、ひかりはハンバーガーも残さずしっかり食べ水分補給も出来たようだ。こうしてその後は渋滞に巻き込まれる事もなく無事帰宅。予定では15時頃には到着したいと思っていたが、結局帰宅時間は16:30位となった。
おわり