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ETC休日特別割引開始!

東名高速道路を西へ西へ

2009.3.28走行

安土城天守閣

渋滞覚悟の出発

 いよいよ待ちに待ったETC休日特別割引が開始となる日が来た。当初は東北方面を目指す予定であったが日本列島は寒気に覆われ、寒さのみならず降雪の心配も有ったため北は諦め西へと向かう事にした。

そして渋滞必至と予想される初日の3月28日(土)の朝、東名高速道路を西へ西へと走行した。

厚木付近のコンビニにて

 自宅を出発したのが5:20頃。今回は久し振りにあかり(長女・小5)とのタンデムツーリングとなった。

 朝は結構冷え込んだので、高速道路を延々と走行する長距離ツーリングの防寒対策として、あかりにはライディングジャケットの上に更にユニクロのエアテックを着せて防寒対策を強化する。

 早朝出発したのは渋滞を避けるのが1つの目的だが、大都市近郊区間とされる東京(用賀IC)から厚木ICまでの区間は「地方区間」とは異なり午前6時迄に東京本線料金所を通過すれば50%割引、6時を超えて通行すると30%引きが適用される。どうせなら安いに越した事がないので早い時間の出発となった。

 ところで、今までだと「ETC早朝夜間割引」を適用するには東京本線料金所を6時までに通過し、なおかつ大都市近郊区間を含む100km以内で高速道路を一旦降りなければならなかったが、ETC休日特別割引では100kmを越えて走行しても50%引きが適用される。

 つまり用賀ICから厚木ICまで通常1,050円が550円(50%引き後料金)となり、厚木ICから先が「地方部区間」として終日50%引きかつ上限1,000円となるのだ。

 この料金体系の仕組みが複雑で、どの様な時間帯でどのルートを走行すれば一番お得なのか?判り難くかなり悩むところである。

東名高速道路秦野付近

 この日は当然渋滞覚悟で出発する。予想通り東名高速道路は交通量が普段よりかなり多かった。まだ、渋滞こそ発生してなかったもののいつ渋滞に巻き込まれてもおかしくない状態だ。

 東京本線料金所を余裕で6時前に通過したがガソリンを満タンにしていなかった事や、当初はETCの割引制度(100kmの件)が良く判っていなかったため厚木ICで一旦高速を降りた。

 厚木ICを出るとコンビニに立ち寄りフランクフルトを食べ、ガソリンを入れてから再度東名高速道路に入った。

 すると高速道路を走り出して直ぐに電光表示板に「裾野出口通行止め」の表示が直ぐに目に飛び込んだ。一瞬、裾野ICから先が通行止めでその先進めないのでは?と勘違いしてしまい焦ったが、裾野出口のみ出られないと言う事で私達には関係ない事が判りひと安心する。

牧之原SA

 そしてしばらくは高速道路をひたすら走り続け、最初に立ち寄ったサービスエリアが牧之原SAだ。

 実は今回、出発に至っても目的地が決まっていなかった。当初は東北自動車道を走行し、岩手県盛岡市の小岩井牧場や竜泉洞などへ行く計画も有ったのだが、寒波の影響で寒いだけでなく降雪の心配も有ったため断念し、降雪の心配が少ない東名高速道路を選択したのだ。

 そこで走行中あかりと何処に行こうか話しながら希望を聞くと、あかりの希望は「田舎の古い街並みが見たい」と言う事だった。昨年日帰りで白川郷に行った思い出が特に印象深かったらしく、もし行ければ五箇山へとも思っていた。

 念のため牧之原SAのインフォメーションコーナーで東海北陸自動車道の道路状況を尋ねてみると、こちらも残念ながら荘川から先がチェーン規制となっていた。

 仕方なくお茶を飲みながらインフォメーションコーナーで貰ったサービスエリアガイドの地図を広げ、あかりに現在位置を教えこれから何処に行くかを再度相談する。そしてしばらく悩んでいると地図上で滋賀県の「安土天主信長の館」の記載を見つけ、あかりにどうか?と確認すると2つ返事で行きたいと言うのでここを目指す事となった。

諏訪湖付近

 牧之原SAを出てしばらく走行すると浜名湖付近の沿道には桜が咲いており、寒いながらも春を感じさせる景色を見ることが出来た。

 静岡ICから先、東名高速道路を走行するのは久し振りだ。

 昨年浜名湖や豊橋へツーリングに行った時も利用したのは一般道だったからだ。

 それで以前は愛知県内で一旦通行をチェックするゲートがあった筈なのだが、既に現在では廃止され面影だけがまだ残っている事を始めて知った。

 そして三ケ日ICを過ぎた辺りで対向車線の交通量が急激に増えてきたのを目撃する。

名神高速道路

 そして対向車線の渋滞は更に激しさを増し、停車状態にまでなり渋滞が伸びていった。

 やはりこんな光景を目撃すると帰り道が心配になりだすが、今回はもしあかりの調子や渋滞の状況で最悪の場合はどこかに1泊泊まってこようとも思っていたため気持ち的にはかなり余裕があった。

 そして上郷SAを過ぎるとこちらの車線も渋滞が始まりだした。

 名古屋IC手前では完全に渋滞で停車状態になった。この様な時はバイクの方が有利で、少しでも車が進んでいれば右へ左へと車線変更を行い渋滞の大半をかわす事が出来た。

 結局渋滞は小牧JCT付近まで続いたが、そこを過ぎるとやっと再び快適走行が出来るようになった。景色も遠くが見通せる場所が多く、山頂が冠雪した美しい山々も見えた。

養老SA

 かなり長い時間走り続けたので休憩することにし養老SAに立ち寄った。

 ここまで来ると飲食店で売られているものに珍しいものが増えてくる。先日購入した「全国SA・PA道の駅ガイド2010」でも「名店街やデリコーナーなどグルメスポットが充実」と記載されていることだけある。

 そろそろ小腹も空いてきたので何か食べようとまずは一通り見て周り物色する。

 あかりに「何が食べたい?何でもOKだよ」と尋ねると、「牛ステーキ串が食べたい!あれ、美味しそうだよね」とのことで早速行列に並んで順番待ちをする。 待っている間、肉の焼ける香ばしい匂いになお一層お腹が空いてきた。

牛ステーキ串 だんご

 牛ステーキ串は1本600円。2本購入しそれぞれ1本づつ食べたが思ったより食べ応えがあり、さすがにあかりは1本食べ切れなかった。そしてもう1つ。あかりはよもぎのお団子も食べたいとの事で、1本を2人で分けて食べた。

安土へ

 養老SAを出ると再び名神高速道路を西へ西へと走行し、ナビの指示で彦根ICで降りた。料金所ではしっかり「割引1,000円」の表示を確認し、料金の安さに感動する。

国道8号線

 しかし、彦根ICで高速道路を下りたのは失敗だった。高速を下りると直ぐに国道8号線に入るのだが、見事に渋滞にはまったのだ。

 後で地図をチェックをすると八日市ICで下りて少し戻る方が早く正解だったのだ。 ここからは少し走っては信号か渋滞で停止と我慢の走行がしばらく続く。

 近江八幡市東川町のENEOSで給油をする。ここまで位ならR1200RTでは余裕で無給油走行が可能だ。燃費は22.2km/Lをマークする。

 そしてようやく安土の案内表示が見えてきて国道8号線を右折し、まずは安土駅前にある「安土町城郭資料館」を訪ねる。

観光駐車場

 「安土町城郭資料館」の前には観光客専用の駐車場もあり、バイクを停める場所に悩まずに済む。観光客には重要でありがたい配慮だ。

 「安土町城郭資料館」は大人200円、小中生100円の入館料となっている。

 この施設は中世の安土に関する資料を中心に集めた資料館で、館内には安土城が20分の1のスケールで再現された模型があり、焼失してしまった安土城の立体感ある全体像はこの模型が唯一となる。

 

 この安土城の模型はとても精巧に出来ており、外観はもとより内部の造りが他のお城とはまったく異なっていたことを初めて知った。

安土町城郭資料館 安土駅

 私もこの資料館に来て模型や資料を見るまではこんなに安土城が美しく個性的な造りの建造物だった事を知らなかったのでとても貴重な体験となった。

20分の1

 もし、このお城が現代にも残っていたのなら、間違いなく世界遺産に指定されたのではないか?とも思えるほどだった。

 それに驚いたのはこのお城が戦いを想定したものではなく、天下統一を果たした象徴の為に造られたと言う事。

 松本城などは鉄砲や弓矢を射るための小窓などがあり、天守閣への階段は攻め込まれた時に守り易いように階段が急であったり内部の装飾はほとんど無かった。私のお城に対するイメージとは異なった造りだったのだ。

安土城

安土城

 ところで、この安土城の建造時を映画化した
火天の城」が2009年の9月に公開されるそうだ。

 キャストは西田敏行氏や椎名桔平氏などで、今までの戦国時代の映画とは異なる築城がメインの映画でとても興味深い。

 この映画にの公開されれば安土の観光客も急増するのは必至だろう。

 館内では映画の撮影スナップなども展示されていた。

 

「信長の館」

信長の館

 以前、テレビで紹介されていた番組を見たことがあったので、安土城の天守閣が復元されたものが展示されている「信長の館」にも当然行く事にした。

この「信長の館」は「安土町城郭資料館」からバイクや車で走って5分程度の場所に有る。

 特徴のある形の建物が集まる「文芸の郷」と言うところの中にあり、天守閣は建物内に大切に守られた形で展示されている。

 「信長の館」は入館料が大人500円。小中生150円だった。

 早速館内に入ると目の前に幻の名城「安土城」の天守閣があった。

安土城天守閣

 館内は写真撮影はOKだが、フラッシュ撮影はNGだった。その為ここで公開した写真は鮮やかさが欠けるが、実物は本当に豪華絢爛、とても見事なものであり思わず見とれてしまった。

安土城天守閣

 是非、このツーレポをご覧の方には実物を見に行って頂きたいと思う。日本の芸術がこんなに素晴らしいものなのかと感じられる筈である。この天守閣は東京大学・東京芸術大学・京都市立芸術大学の指導の下、内部の障壁画と共に原寸大にて忠実に復元されたものらしい。

戦国焼定食

 安土城の天守閣を堪能したあとはお腹が空いたので文芸の郷レストランにて「戦国焼定食」なるものを食べた。 結構美味しく満足した。

 食べた終わると次は琵琶湖を時計回りに一周してから帰ろうと、国道8号線を走行するが、相変わらず渋滞が激しく、時間が無くなったので残念ながら琵琶湖を見ずして帰る事にした。

 帰りは竜王ICから名神高速道路に乗った。

 夕方近くになるとさすがに少し肌寒くなり、今まで脱いでいたエアテックをあかりに着せたり、私も脱いでいたインナーを着たりして対応した。

 

帰路は渋滞無し

東名高速道路

 往きよりも帰り道の方が渋滞が激しいだろうと予想していたのだが、どんなに走っても嘘のように交通量は少なかった。

 あかりも疲れを見せず、眠気も無いとの事で安心して走ることが出来たのも幸いだった。

 ひかりなら温泉に入って帰ろうと言う事になるのだが、あかりの場合は温泉に入る時間があったらバイクに乗って走っている方が好きなのだ。

 そんな訳で結局帰りは養老SAと上郷SAの2箇所で休憩したのみで自宅まで一気に走行して帰ったのだった。

 帰り道は奇跡的とも思えるほどで渋滞は皆無だった。もしかしたら渋滞を見込んで初日を避けた人が多かったのかも知れない。自宅へ到着した時間は21時位だった。当初の予想は23時の予定だったのだ。

上郷SA

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