「天地人」に沸く新潟を巡る旅
直江兼継ゆかりの地を巡る日帰りツーリング
2009.5.16 走行
息子と半年振りのツーリング
先週末、妻との半年振りのツーリングを楽しんだばかりだが、今回は大貴(長男・中3)とも半年振りのツーリングに出かける事となった。昨年11月、BMW首都圏ディーラー合同ツーリングで小鹿野に一緒に行った以来、大貴とはしばらくツーリングに行っていなかった。それは彼が重度の花粉症ゆえツーリングを控えていたからである。
さすがにGWを過ぎればスギ花粉やヒノキ花粉も落ち着いたので、大貴が久し振りにツーリングに行きたいと言いだした。何処に行こうかと相談した際、大貴は最初沼津に魚料理を食べに行きたいと言っていたが、本人はそれでも良いそうだがそれでは大貴と良く行く定番のコースとなってしまうので面白くない。(^^;)
そこで考えた結果が関越自動車道で新潟方面へ向かい、関越トンネルを越えてとりあえず日本海へと出る。
そこから先は走りながら考えると言ういつもの「行き当たりバッ旅」に決定した。
自宅出発はもうすっかり定時となった朝5時に出発。
5時に出発するためには準備の時間を含め起床は最低4:20頃だ。既に夜は明け明るくなってはいるが、まだまだ静かな早朝である。
大貴にとっては久し振りのツーリングだが、空を見上げると暗い雲が広がり残念ながら天気はあまり良くない。この日は数日前から雨が降るかもしれないと言う予報。 「降ったら降ったで仕方ない」と覚悟を決めて出発する。
先週と同じく環七道路を北上し、目白通りで練馬ICから関越自動車道に入るルート。しかし、天気は先週より悪いにも係わらず、確実に交通量は多く何時渋滞が発生してもおかしくない状態だ。
上里SAまでは一気に走る。そしてまずは大貴の希望により上里SAに立ち寄り焼きたてのパンを食べた。私は上里SAで人気No.1の富良野メロンパンと高級カレードーナッツを食べる。大貴も同じ高級カレードーナッツとチョコチップメロンパンを食べた。ちなみにコーヒーは100円だった。(6:25)
そして久し振りに関越トンネルを走行する。このトンネルは10kmもの長いトンネルだ。つくづく良くもこんなに長いトンネルを掘ったものだと今更ながら感心しながら通過する。
関越トンネルを抜けると対向車線に数多くのハーレーが走行するのを見かけた。何かイベントでも有るのだろうか?かなりの台数とすれ違った。
関越トンネルを過ぎると道は空いていて快適走行が続く。景色の変化を楽しみながら走行すると、ふと気が付いたのはこの辺りの民家の多くが1階が車庫で3階建て、屋根は傾斜がきつくて如何にも雪国らしいデザインだ。
そんな景色や建物の造りの変化を楽しみながら走行し越後川口SAにて再び休憩する。
上里SAに立ち寄ってからまだ時間もそんなに経っていなかったが、私はここでたまたま見かけた豚トロ丼がとても美味しそうだったので思わず食べてしまった。大貴はアメリカンドッグのみ、私はさすがにお腹がいっぱいで苦しい思いをする。(^^;)
この越後川口SAには信濃川の流れを一望出来る見晴台もあったが、残念ながら曇りがちの天気だったので景色はあまり良く見えなかったのが残念だ。晴れていれば美しい山々が見れるそうだ。
直江津へ
関越自動車道長岡JCTから北陸自動車道を西へと進み、取り合えず米山ICを目指した。それはツーリングマップルRで米山IC付近に海の幸を食べられるレストランと言う口コミ情報を見つけたからだ。
しかし、米山ICを下りて国道8号線を走行するが、どうもピンとくるお店が見つからない。おまけにふと脇道に入ってしまい迷走し柏崎付近の潮風公園まで走ってしまった。
結局私達にとってはあまり魅力を感じられるお店を見つけられず、大貴と相談してとりあえず国道8号線を西へ西へと一般道でしばらく走る事にした。
途中でガソリンスタンドに立ち寄り給油、更に走り続けると直江津港の案内標識が目に留まった。直江津と言えばフェリーターミナルのある場所。とりあえず行ってみようと言う事でフェリーターミナルへ行ってみた。
漁港ではないのであまり期待はしていなかったが、少しは海の幸らしいものが食べられるのではないかと期待する。
しかしフェリーターミナルにはそば屋しかなくあえなく撃沈。そろそろお腹が空いたと言う大貴とは違い、豚トロ丼を食べてしまった私のお腹はまだまだ余裕があった。(^^;)
しかしこのフェリーターミナルに立ち寄った事がその後のツーリングに大きな影響を与える事となった。
それは偶然にもこの付近で「天地人博」なる催しが行われている事を知った。
私も大貴もNHKの大河ドラマは欠かさずに見る方なので、あっ!そう言えばこの地は直江兼継ゆかりの地だと今更ながら気が付いた。そう言えば上のフェリーターミナルに写っている建物にも愛の文字が・・・。あまりにも行く先々で何処もかしこも「天地人」で麻痺していたらしい。(笑)
しかし、「天地人博」よりもまずはお腹の空いた大貴の要望でツーリングマップルRに記載された「海を見下ろす段丘上に縁台を並べた食堂がある 潮風に吹かれながらのランチも一興」と書かれた場所を目指した。しかしこれも地図で示された場所に行っても海岸には営業していない海の家らしい建物があるだけで、その他には丘の上にも民家しか見当たらない。
う~ん、ツーリングマップルの口コミは信用出来なくなりそうだ。(ーー;)
結局食事が出来るようなお店は見つからず、取り合えずそのまま私立水族博物館前にある「天地人博」会場の駐車場(無料)にバイクを停めた。
そしてこの駐車場の警備員さんにこの近辺で食事が出来る所は無いか駄目もとで聞いてみると、国道8号線沿いに地魚料理が食べられる人気のお店があるとの情報を得た。やはり現地の方に直接聞くのが一番正しいのかも。(^^)
時間的にも今頃がお店の開店時間で丁度良く、昼時になるとかなり混雑するらしい。
それならまずは腹ごなしをしてから来ますと言う事で、早速この会場からバイクで5分位走った場所(国道8号線・郷津トンネル手前)にある、教えて頂いた「魚勢」へと向かった。
魚勢で海鮮料理
魚勢は直江津方面から行くと国道沿い右側に鮮魚販売所があり左側には直営の食事処がある。バイクは鮮魚販売所の方の駐車場に停め最初はこちらの方を見学した。店内には数多くの新鮮な魚貝類が並び、値段も驚くほど安い。この魚勢には地元の方が多く訪れていて賑わっていた。羨ましい限りである。
一通り鮮魚売場を見学すると交通量のまばらな国道8号線を横断し、食事が出来るお店の方に行った。
この食事処、正直外観より店内の方が見栄えが良い感じ。まずはそんな印象を得た。そしてちょっとだけ高級感もあるがメニューのお値段はなかなかリーズナブルで安心する。
私はまだ豚トロ丼の余韻が残っていたのであまりお腹が空いておらず、鯛の焼き物(左下写真)とご飯セット(1,070円)を、大貴には奮発して豪華丼(1,980円)を食べさせる。確かに豪華だ。(右下写真)
大貴が言うにはホタテが特に美味しかったとの事。今回のツーリングでは大貴は新鮮な魚貝類をいっぱい食べたいと言っていたのでその目的はこれで達成出来たらしい。(^^) (12:24)
天地人博
食事後は先程立ち寄りかけた「天地人博」の会場に戻った。入場料は大人600円小中学生300円の計900円を支払う。(12:35)
この「天地人博」はNHKの大河ドラマ「天地人」の撮影セットや小道具などを展示しており、どのように撮影が行われたかなどがメインで解説されていた。特に歴史的価値のあるものが展示されているわけではなかいが、当時の「御館」が在った場所や「春日山」等の情報など、これから立ち寄ろうとしている場所の情報が得られた。
左上の写真はドラマで使用された着物などを身につけて撮影できるコーナーの写真。このセットは撮影で使用されたものだ。このコーナーは年配者の方が多く並んでいて大人気だった。左下は撮影に使用されたものの展示物で上の方に写っているのは石垣に見せた金属板だ。
さて、ではお土産コーナーで見つけた右下の写真に写っている物は何だと思いますか?
答えはこれです。(笑) →
これがうわさの「愛のカチューシャ」と呼ばれている「愛のヘアーバンド」です。(爆)
これが結構売れていると言うのですから驚きです。
しかも1つ720円もします。幾らネタになるからと言って購入はしてませんが・・・(^^;)
しかし、大河ドラマの影響って凄いものだなとつくづく感心させられる。何処に行っても「愛」やら「天地人」などが付くお土産を目にする事の多い事多い事。
そして「天地人博」で十分学習した後は「御館」の址に行く事にした。(13:30頃)
御館へ、そして春日山へ
先程の「天地人博」で「御館」のあった場所は現在では公園になっているとの情報を得ていた。それでもせっかくなので行ってみる事にする。大体の場所を確認していたのでナビの案内を頼りにバイクで走りながら探してみる。
ところが、直ぐに見つかると思っていたにも拘らずこの公園が在る場所が何処にあるか判らない。
そこでお孫さんらしき子供を抱いたおばさんに声を掛け聞いてみると、わざわざ家の中に居たご主人を呼んできて詳しく教えて貰った。本当にご親切な方達だった。
こう言う時はやはり車に乗っている時よりバイクの方が道を聞き易いのと、相手もバイクを珍しそうに見ながら笑顔で話しかけてくれる。何となく地元の方とのふれあいがあるのも嬉しい。(^^)
そしてこのおじさんとおばさんのお陰で「御館」の位置が判り、この後直ぐに迷うことなくたどり着く事が出来た。(14:05)
「御館」址の公園に到着するとバイクを降りずに写真撮った。するとそこへタクシーでこの場所に乗りつけた人を見かける。タクシーの運転手さんがこの場所ですよと案内している姿が見える。私達以外にもこんな場所にも観光で来る人が多いんだなとつくづく思った。
「御館」址を見つけた次は「春日山」に行く事にする。大貴も特に行ってみたいと思っていた所だったそうだ。
大河ドラマを見ている方はご存知と思うが、このドラマで春日山は一番良く出てくるメインの場所である。いったいどんな場所なのかこれが一番興味深かったところだ。
春日山への道は案内標識がしっかりとされていたのと、ナビに元々位置情報が登録されていたので迷わずに済んだ。
春日山に到着すると春日山神社入口横の駐車場は満杯だった。しかしバイクだけは十分に停められるスペースがある。一旦この場所にバイクを停めかけるが、ふともう少し上までバイクで行き楽をしようと行ってみる。
しかし、実際登っていくと途中からジャリ道となり、RTでは不安になったので途中で引き返し結局神社入口横の場所に駐車する。(14:20)
まずは春日山神社を参拝する。さここでは至るところで上杉謙信の存在を強く感じる物を見つける。春日山へ登ろうとした時、駐車場横の売店付近でふと見上げると上杉謙信像がこんなところに有った。
春日山山頂への道はそんなに距離は無いが意外と険しい。一見しっかりと階段状に整備されている道なのだが歩幅が合わず歩き難い。わざわざこんな山の上に上杉謙信や景勝、直江兼継の屋敷などが在ったとはある意味驚きだ。
こんな険しい道を時には鎧兜を身に付けて登ったかと思うと、昔の人は本当に足腰が強かったのだろうと大貴も実際に登ってみて、身体で感じそして驚いていた。体験は貴重だ。
途中所々にある案内書には直江屋敷や毘沙門堂など大河ドラマで度々舞台となっている場所がここなのだと想像しながらひたすら歩いて登った。 そしてやっとの事で春日山城址へ到着した。(14:36)
春日山城址からの眺めは素晴らしく直江津の街が一望出来た。下の写真では判り難いが左上の方の遠くには海も見える。上杉謙信や景勝、直江兼継もこの景色を好きだったに違いない。「御館」もきっとこの景色の中の何処かに見えた筈である。
そして春日山城址の次に直江兼継の屋敷址にも行ってみた。ドラマでは結構広い屋敷のように感じたのだが、実際に現地に行ってみると思っていたよりもかなり狭い場所だったので驚かさせられた。
春日山を下山すると春日山神社に出た。神社近くの売店で「コシヒカリモナカ」を発見。2つ購入すると440円だった。ん?1個220円もするのぉ~?(--;) 食べてみると確かにアイスクリームの中に米粒らしきものが入っていたが、味も別にどうってことなく普通の味。がっくし。
右上の写真はその売店横に在った「ぶじかえる」と「かんがえる」。表情が愛らしいけど由緒在る神社の直ぐ手前に置くのは如何なものか・・・。笑(15:10)
温泉地を目指す
春日山を堪能した後は温泉地を目指して出発する。この時点で既に上空はすっかり厚い雲に覆われ、何時雨に降られてもおかしくない様子。
国道18号線を妙高方面に向かって南下すると、新潟は米どころと感じさせられるような田んぼの風景が広がる。そして看板を頼りに今回の温泉は赤倉へ。
何処の温泉に入ろうか迷いながらも日帰り入浴可と書かれている旅館やホテルを探すが、この温泉地はとにかく坂が多くUターンするにも苦労する。立ちゴケしないように慎重にUターンする事が多かった。
スキー客もいないこの時期、赤倉は人通りも少なく少し寂しい感じ。不景気のあおりだろうか?既に廃業してしまったホテルや旅館もまばらに見かける。
結局決めたのがこの「赤倉ホテル」。立派なホテルだ。ポイントはバイクを停め易そうだったから。(^^;)
日帰り入浴は1人1,000円で計2,000円なり。(16:06)
この赤倉ホテルは老舗のホテルらしく館内はとても綺麗だった。肝心の温泉もなかなか良く、湯の花が多く含まれる上質の温泉だった。そして人も少なく大きな湯舟にゆったりと入れた。
露天風呂にも入るがこの時とうとう雨が降りだした。しかし、雨が降りだしてもそんなに気分的には悪くない、しっとりとした感じが何となく心地良かったのだ。
温泉から出ると館内のソファで少しゆっくりする。外は相変わらず雨が降り続いていたが、しばらくすると止みそうな位の小雨になっていた。
時間的にもまだ余裕があったのでお土産コーナーを少し見て回る。するとここにも至るところに「愛」の文字が氾濫していた。(^^;)
そろそろ帰る準備としてレインスーツを着る。ところが外に出てみると雨は止んでいた。赤倉ホテルをまだまだ明るい17:22に出発する。
帰路は上信越道で
帰りの前週と同じ上信越自動車道、関越自動車道のルートを通った。途中横川SAに立ち寄る。ここで夕食として「峠の釜飯」を食べるつもりだった。
リニューアルしたSAの施設はとても綺麗でそして面白い。本物の電車が展示され、しかも駅弁風に車内でも食べられるのは魅力的だ。しかし、楽しみにしていた「峠の釜飯」は直前で売り切れ。仕方なく牛カルビ丼を食べた。
この日の走行距離は685km。自宅到着時間は21:10だった。