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8泊9日、息子と北海道タンデムツーリング(2~3日目)

いよいよ北海道上陸、そして絶体絶命のハプニング発生!

2009.8.8(土)~2009.8.16(日)走行

誤算

 いよいよ北海道へ上陸!って言う話しの筈なのにこの見出し。さて、何だろう?と思うかも知れませんが、実はテント(小川キャンパル製 アーディン)の話。よくよく考えてみれば大貴と一緒にキャンプツーリングに行ったのは何時だったろうか?

 ツーレポで振り返ると昨年(2008年)の夏の白馬でした。しかしこの時は友人の下田さん(R1200RT)も一緒に行ったので、山岳用テント(3~5人用)を持って行きました。 その前は・・・2007年の秋。能登半島へのキャンプツーリングでした。この時のテントはアーディンでした。そして今回も勿論アーディン。

 これが誤算だったのです。(^^;)

 う~ん・・・ 狭い! (--;) 明け方、その狭さに目が覚めた。

 こんな筈では無かったと思うほど狭い。寝返りをうてる うてないとかのレベルではなく、肩が重なる程狭いのである。(爆)

 考えてみれば妻より大きくなった大貴とは初めてのキャンプツー。既にアーディン(1~2人用ツーリング用テント)では狭過ぎたのである。

 えぇ。実はこの北海道ツーリングから戻ってきてからスティシィーⅡ(2~3人用ツーリングテント)を注文してしまいました。もうさすがにこれから大貴とではアーディンでは無理だと悟りました。こんな事で息子の成長を再認識するとは夢にも思っていませんでした。 (^^;)

いよいよ北海道へ

 私が起きたのは4時頃だった。1人でトイレに行くと外はまだ濃霧に包まれていた。大貴は4:30頃に起こした。テント内でパンを食べ終わると直ぐに出発準備を始める。フェリーの出発時間は7:00。乗船は6時からとなっていた。何とか6時前にはフェリーターミナルへ到着し、急いでチェックインの手続きをする。

大間フェリーターミナル内

 乗船券は予めインターネットで予約していたので、スマートチェックインと言う端末機で申込番号を入力すると直ぐに乗船券が発券され便利で簡単だった。ちなみに大型バイク1台と2人の乗船費用は計6,210円でした。

 乗船は直ぐに開始された。大貴は徒歩で乗船。私はバイクで乗船する。すると目の前で1台のバイクが派手に立ちゴケした。実はこのフェリー、大洗⇔苫小牧のフェリーと比べ、床にはとてつもなく大きな金具が有るのだ。こんな光景を見てしまうとやはり多少なり緊張する。(^^;)

 問題無くフェリーに乗船すると指示された通りにギヤをローに入れ、ハンドルはロックしないで大貴の待つ船室へと向かった。

 このフェリーは1時間半のみの船旅なので船室はこんな感じ。大貴には事前に場所取りをお願いしていたので窓際に近い場所を確保出来た。(6:10) 出航時間まで50分有り、出発してからも1時間30分も時間があるのでゆっくり仮眠する事が出来た。波は穏やかで揺れもほとんど無い。北海道に近づくにつれ天候も急速に回復してきた。(^^)

 到着予定数分前位から下船の準備を始める。そして接岸するといよいよ下船が始まった。この航路では下船時2人乗りのバイクでもタンデム乗車したまま下船が出来る。

 それに乗船時には船尾から乗ったのだが、下船時は船首側から前向きで下りられるのはとても楽である。それゆえ下船はたった10分位で直ぐに下りる事が出来たのだった。

 下船後にバイクに乗ったまま大貴が撮った写真が次の写真だ。大間では霧がかかっていたが、青空が広がりとても気持ちが良い。

大貴はフェリー下船後もバイクから降りる事無く私が直ぐに走り出したので北海道の大地に足を一歩も着かないまま乗り続ける事となった。(^^;)
まずは函館新道に入る。そして国道5号線へと出ると地元ライダーの集団の後をしばらく走った。北海道の四輪ドライバーはバイクにきちんと道を譲ってくれる。それゆえライダーも丁寧にドライバーへありがとう!の意思表示を行う。これを見た大貴は感動したらしい。(^^)

 そして記念すべき大貴が北海道の地を初めて踏んだのが道の駅「YOU・道・もり」だった。北海道での初めての休憩である。ここに立ち寄った目的は「いかめし」だった。大貴は初め「いかめし」に対して若干食わず嫌いであったが、今回の北海道ツーリングでは何でもチャレンジ!を約束していたので恐る恐る口にした。

 結果は・・・大貴は満面の笑みで「美味い!」と言った。 どうやら想像以上に美味しかったようだ。とても柔らかく味付けもしっかりしている。私自身、このいかめしはまた今度ここに立ち寄り必ず食べようと心に誓ったほど。ちょっと小振りだがこの道の駅の名物でもある。2つ入りで560円だった。

 この日は北海道は函館に上陸したのだが、北海道の友人Mk73さん(HN)の秘密基地(別荘)のある屈斜路湖まで一気に走る予定だ。その距離は北海道をほぼ縦断する感じ。その為、八雲ICから道央自動車道など積極的に高速道路を利用した。

 室蘭付近までは片側一車線の対面通行区間が多かった。下の写真は千歳IC付近。珍しいのは中央分離帯が樹木で隔てられていること。北海道ならではかも知れない。

 そして千歳恵庭JCTから道東自動車道に入り夕張ICで下りた。(12:40) すると直ぐに「夕張メロン」「カットメロン」の看板が目に付いた。私も大貴もお腹が空いていたので先に昼飯をと思っていたが、取りあえずメロンを食べる事にした。立ち寄ったのはこのお店。夕張ICを下りて直ぐにあるお店だ。

 ここで食べたカットメロンは300円。少し高いような気もするが、一口食べて「これが夕張メロンだぁ~!」と思わず納得出来た。その甘さ。そして食感。最高であった。大貴もこんな美味しいメロンは初めて食べたと皮ギリギリのところまで食べたのであった。皮の近くまで食べても本当に美味しかった。(^^)

 メロンを食べた後は直ぐにガソリンスタンド(ENEOS)に立ち寄り給油した。さすがにガス欠ギリギリだったのだ。ついでにこのスタンドで給油中、美味しいものが食べられるお店は?と尋ねてみた。すると「樹海ロードレストラン メイプルタウン」を教えてもらい、そこで「樹海宝菜」(890円)と言う地元の食材等をふんだんに使用したラーメンを食べた。

 お腹が一杯になったところでトマムICを目指して走行する。夕張ICからトマムICまでの区間はまだ高速道路が未開通なのである。(今年10月には夕張IC~占冠までの区間が開通するらしい。)

 トマムICからまた高速道路を走行したが、料金所がまだ建設中でETCゲートが無かった。その為料金所ではETCカードを手渡して処理してもらう。終点の足寄ICの料金所はETCゲートがあるとの事で、直ぐにETCカードを再セットする。ETCカードは複数枚持っていたが、割引を最大限に活用するには1枚のカードを使う必要があった。

 帯広の十勝平原へと向かう途中は雨は降らなかったものの雲の厚いどんよりとした天気であった。ここで初めて北海道はやっぱり涼しいと初めて感じる。

 そして足寄ICから国道241号線を進み、阿寒湖付近でMk73さんと再び連絡を取り合い無事、Mk73さんの秘密基地に到着した。(18時位)

 夕食は秘密基地に隣接するMk73さん手作りの焼肉小屋でバーベキューとなった。ドアの取っ手が鹿の角だ。

 焼肉やサンマなどお腹一杯食べさせて頂いた。

 夕食後は車に乗せて頂き「コタン共同浴場」へ。(21:30) 入浴後秘密基地に戻りしばらく雑談し、2日目が終わった。

3日目、道東ツーリング

 3日目の朝は若干霧も発生していた天気であったが、大方晴れのマズマズの天気だった。朝は6時頃に起床し7時過ぎにバイク(BMW R1200RT)2台と3人で道東ツーリングへと出発する。

最初に行ったのは厚岸だった。道の駅「厚岸グルメパーク」に立ち寄ったが、ここからは生憎の霧で景色は良く見れなかった。

 雑談でお土産に昆布を買って行きたいとMk73さんに話すと、何と知り合いの昆布漁をやっている方に電話してこの後立ち寄り分けてもらえたのだ。(嬉)  Mk73さんの人脈の広さにはいつも驚かされる。

 大貴は活ウニやホタテが食べたいと言っていたのを聞き、Mk73さんが厚岸の市場に連れて行ってもらった。しかし生憎この季節道東はウニもホタテも禁漁で見つからなかった。

 道道123号線で厚岸湖と厚岸湾の間に掛かる橋を渡った。この時から青空も見え出した。

 そして展望台の在る場所に行くが9:30からOPENとなっていたにも係わらず、9:30を過ぎても開かず諦める。その時撮った記念写真。近くにある「ネイパル厚岸」で撮った。

 この後先程の昆布漁をしている方のところに立ち寄り昆布を貰った。しかし、ここでトラブルが発生。何故か私のRTのエンジンが掛からなくなりちと焦る。しかし、ハッキリした理由が判らないままエンジンが掛かり出発する。

 そして馬がいる岬にも立ち寄った。ここではアブが多くてゆっくり歩けず大変だった。

 展望の開けた場所に出ると海と霧と緑の岬の美しい景色が見れた。

 ここでMk73さんと記念撮影。

 そしていよいよ根室半島の納沙布岬を目指す。しかし、根室半島は濃い霧に包まれていた。これでは絶対に納沙布岬は霧で何も見えないだろうとMk73さんは予想する。

 そして納沙布岬へ到着。(12:00) 到着時は霧に包まれていたが、ここで奇跡が!徐々に晴れてきたのである。これにはMk73さんもビックリ。

 勿論、北方館も見学。ここから海にいるラッコの姿も確認出来た。

 北海道最東端に来た証明写真もしっかり撮影。ここで撮れば証明書はタダ!?(^^;)

 しかし・・・この晴れ。我ながら凄い晴れ男振りを発揮したかも?手前が私のRT、そして奥真ん中がMk73さんのRT。

 納沙布岬を後にし、道道35号線を快走する。気温は北海道とは思えないほど暑くなってきた。それにしても直線道路と見晴らしがGOOD!

 途中、白のR1200RTに跨るMk73さんを大貴が撮影。私と同じシューベルトのJ1を着用。

 そして今度はこのお店に立ち寄った。花咲ガニのお店だ!(13:00) ここもMk73さんの知り合いらしい。

 この真っ赤な形の良い花咲ガニを食べた。蟹の食べ方もMk73さんから教えてもらう。大貴も大満足だ。

 花咲ガニを食べ終わり次に立ち寄ったのは道の駅「スワン44ねむろ」。まずは喉が渇いたのでこれを飲んだ。北海道の飲み物だ。美味しかった。

 ここには丹頂鶴が居る筈。なかなか見当たらないなぁと諦めかけていると・・・

 肉眼で発見しました!そしてテレビ望遠鏡でも更に確認。

 道の駅を後にし、次に向かったのが「海紋」。野付漁業共同組合。

 ここでは茹でた海老を食べた。この量で980円。普段食べないので安いのか?普通なのか?判らず。でも、結構ボリューム有りました。海老の食べ方もMk73さんから伝授してもらう。大貴にとってはこれからの人生に役立つ勉強となっただろう。ちなみに私も勉強になりました。(14:50)

絶体絶命の大ピンチ!

 そして海老を食べてから野付半島へと向かった。ここは道の両側が直ぐ海となる狭い場所が在る半島だ。そんな半島の道をゆっくり走る車を追い越しながら走る。
 すると・・・突然、走行中に私のバイクのアラーム(盗難防止装置・純正ではなく社外品の方)のサイレンがけたたましく鳴り始めた。これにはビックリ!初めは何が起きたのか理解出来なかった。走行中にも係わらずサイレンが鳴っては止み再び鳴るの繰り返しとなった。

 結局、野付半島の奥にあるトドワラPA前まで走りエンジンを止めた。その後もアラームが鳴ったり鳴り止んだりと繰り返すばかり。PAに居る人からも注目を浴びてしまった。そして原因が判らないまま何をしてもコントロールが利かなくなった。そして最悪の事態が・・・。エンジンが掛からなくなったのである。これにはさすがに焦った。えっ~!?どうしよう・・・。(TT)

 しばらくアラームのリモコンを色々操作したり、バイクのあちこちを確認したりしていたがらちがあかない。途方に暮れる中、Mk73さんが取りあえず写真を撮ろうと北方領土をバックに大貴と写真を撮ってもらった。その時の撮った写真が下の写真だ。(^^;) これからどうなるのか不安で顔が笑っていない2人の記念写真となった。(爆) (15:36)

 実はこのアラーム、正常時でも完全には解除が出来なく時間が経過すると自動的に警戒モードになる強力な機種で、緊急解除スイッチも完全には利かなかった。

 果たしてどれ位四苦八苦していただろうか?緊急解除スイッチをいじり続けていると急にエンジンが掛かった。しかし、サイレンは鳴り続いている。取りあえずエンジンが掛かったのでMk73さんの秘密基地まで走り続けて帰る事にした。しかしそこまでは80km以上も走行しなければならなかった。時間にして1時間以上も掛かるのだ。

バイクをバラバラに分解(爆)

 サイレンを鳴らしながら走り続け、何とか秘密基地まで戻る。(17時過ぎ) 北海道の道東だったので通過する街も少なくそんなに注目を浴びる事にはならなかったが、これがもし他の地方でのツーリング中だったらと思うとぞっとする。きっと通報されていたに違いない。(^^;;;)

 そして秘密基地内でバイクの緊急手術が始まった。私はアラームの取付に関してある程度の予備知識があったので、この誤作動をし続けるアラームをそっくり取り外す事にした。ちなみにこのアラームはプロが装着したもの。何処をどの様に施工したのか詳しくは知らないのである。運が良かったのは屋内の広いスペース。そして秘密基地には工具が完備。そして同じ車種(R1200RT)に乗りのMk73さんもカウルの取り外しなど手伝って頂けたのは不幸中の大幸いだった。

 上の写真を見て頂ければ如何に大変な作業だったか想像が付くでしょう?!カウルは全て取り外しました。一歩間違えればバイクが本当に壊れてしまう電装系の大手術。途中、これでエンジンが掛かるだろうと試した時掛からなかった時は本当に絶望的でした。しかし、集中力を高め丁寧に全て外しエンジンが掛かるようになったのであった。

 これで北海道ツーリングが続けられる。(歓喜!) 大貴もホッとしていた。

 作業時間、2時間程で終了したのは正に奇跡的であった。取り外したアラーム(CLIFFORD GP1000 15万円相当)はゴミ箱行きとした。こんなアラーム、皆さん絶対取り付けては駄目ですよね。(怒)

 こうして3日目の日は色々な意味で充実しまくった一日となったのだった。(^^;)

つづく

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