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1泊2日山形県キャンプツーリング
素晴らしい紅葉風景と過酷なキャンプ
2009.10.24(土) ~ 25(日)走行
未明の出発
段々と朝夕の冷え込む10月下旬、早朝の冷え込みも厳しくなり、多分今年最後のキャンプツーとなると思われる1泊2日の東北地方 山形・秋田方面へのキャンプツーリングを決行した。
実は出発日の2日前、珍しく私は体調を崩し、扁桃腺が痛み咳と鼻水が止まらない状態で、今回ばかりは中止にしようかとも思ったが、何とか前日に少しは回復したので行けると判断した。その為キャンプ道具のパッケージは前日夜となるなど慌ただしい準備だったのであった。
今回の目的地は山形県と秋田県の県境線となる鳥海山。そしてキャンプ予定地は山形県の庄内空港横に在る「庄内夕日の丘オートキャンプ場」。このリクエストは今回一緒に行くとんちんかんちん一休さん(ハンドルネーム・CB1300SB・以下、一休さんと表記)の強いリクエストによるものだ。鳥海山へ行くのは私にとっては今年2回目。夏に妻と2人で1泊2日のドライブで訪れたばかり。それゆえ少しは土地勘があった。
日光などの紅葉が一番の見頃を迎える週末と言う報道もあり、東北自動車道は早朝から恒例の大渋滞が予想される。ましてや今年はETC特別割引の影響で更に激しい渋滞となるであろう。
一休さんは早めのテント設営を希望、そこで片道600km程度と予想される距離等を考え、早朝と言うより夜中に出発し、混雑の予想される西那須野塩原付近は明け方までに通過してしまおうと言うことになった。
出発日前々日は特に具合悪く、その日に十分な睡眠をとったっせいか逆に前日はなかなか寝つけず、妻から「寝なくて大丈夫なの?それにそんな体調で・・・」と言われる始末。遅い時間に寝床に入ったにも関わらず、なかなか寝られずにいたのだった。それでもいつの間にか寝て、午前2:50に起床、多分3時間弱位は寝たと思う。そして予定通り3:10までには自宅を出発した。
まだ夜中と言うこともあり、道は空いていて順調に走行。天気は曇りで若干寒い。待ち合わせ予定の東北自動車道 蓮田SAに到着したのが4時頃、待ち合わせ時間は4:30だったのでバイクの前で待つことにする。
私が4時に到着した時、さすがにこんなに早く出発したライダーは居ないだろうと思いきや、女性のソロツーと思われるライダーを始め、多くのライダーが続々と集まっては出発していった。いったいこの人達は何処へ行くのだろう・・・ もしかして青森?と自分を差し置きながら勝手に想像を膨らませていた。
トイレから戻りふと気が付くと自分の携帯電話にメールが着信していた。一休さんからである。そして内容は寝坊してつい今しがた起きたとのメールだった。(爆) メールでは30分遅れの5時頃に到着予定と書かれてあったが、一休さんの自宅位置を考えるととても5時にはたどり着けないのは火を見るよりも明らかだ。(ーー;)
寒さに耐えながらもひたすら待つしかないと諦め待つことにする。その間にも続々とライダーが集まっては出発する光景を眺めていた。そしてようやく一休さんと合流したのは予想通り5:30。一休さんは平謝りだったがそれはもう仕方がない。(^^;)
一休さんはトイレだけ済ませ直ぐに出発する。東北自動車道の本線に出ると、私が到着した時とは比較にならないほど車が多くなっており、高速道路はあふれんばかりの車で埋め尽くされていた。(汗) 比較的空いている一番左側の走行車線を走行し、前の車を少しずつ追い越してとにかく少しでも前に進む。完全停止する渋滞こそ無かったが、時折追い越し車線では時速50kmを下回るほどの流れとなりかなり減速することも有った。これから更に大渋滞が発生するのを予感させる光景だった。
しばらく我慢の運転が続くが、阿武隈PA付近でようやく道が空き順調に進む事が出来るようになった。
国見SA
途中給油やトイレ休憩で那須高原SAや阿武隈PAに一時的に立ち寄るが、手短に済ませ一気に国見SAまで行き、ここで初めて休憩らしい休憩を取る。 (8:30) そして国見SAで朝食も済ませる事にした。
国見SAの二輪専用駐車スペースは少し傾斜気味。キャンプ道具で車体が重かったせいか、一休さんはバランスを崩し立ちゴケする。(^^;) パニアケースのお陰で足を挟まれず、怪我もバイクへのダメージも無かったのが幸いだった。2人でキャンプ道具満載のCB1300SBを引き起こそうとするが、さすがに重く思わずシルバーウィークの九州ツーでの出来事を思い出してしまった。横に人や他のバイクが無く、巻き込まなくて幸いだった。
レストランで私はステーキ丼を、一休さんは朝の芋煮定食を食べた。お腹を満たした事で少しは寒さが和らぎ身体が温まった。ここ迄の区間、天気は曇りで所々霧にも包まれかなり気温が低い。高速道路上の温度計は9℃を表示していた。とても寒くシートヒーターやグリップヒーターを使ってしまった程だ。私は完全にライディングジャケット等の選択を誤ったと反省する。(^^;) 夏の北海道仕様とまったく同じ格好だったのでとても寒かったのである。
一休さんは遅刻で出発が遅れ、予定が狂ってしまったお詫びとして私に朝食をご馳走してくれた。ご馳走様でした。(この場にて改めて感謝いたします) m(__)m 下の写真は国見SAのレストラン前に有った「無事かえる」 勿論ツーリングの無事を祈る。(9:32)
山形自動車道の紅葉
国見石SAからの道のりは渋滞の心配もなくなり順調に進む。村田JCTから山形自動車道に入ると素晴らしく色づいた紅葉の景色が左右に広がり、景色を楽しみながら走行する。一休さんは「凄い紅葉ですね!」と興奮気味だ。(^^) 私も同感である。この区間、晴れていればもっと紅葉が美しかったに違いないのが唯一残念であった。
そして山間部を越え、平野部に入るとやっと待望の晴れ間が見えてくる。月山や鳥海山も次第にくっきりと見えてきて、絶好のツーリング日和を予感させる。
山形ツーと言えば見所は「山寺」「蔵王」「鳥海山」があげられるが、とにもかくにも1番の目的である鳥海山を目指す事となった。 鳥海山までの道は平野部では視界が広く景色を楽しみながら走行する。次第に鳥海山の勇姿がだんだんと近づき迫力を増していく。
鳥海山の絶景を楽しむ
山形自動車道は酒田みなとICで終点となり、そこからは県道59号線 → 国道7号線と進み北上を続ける。そして一気に鳥海山のワインディングロード(県道210号線・鳥海ブルーライン)に入り、鳥海山から日本海を見下ろす景色の良い場所(国民宿舎太平荘付近のPA)に到着する。この鳥海山からの景色は眼下には青い海と水平線、そして青空と輝く太陽。なかなかの景色である。
その後「鉾立展望台」に移動し、ここからの景色も楽しむ。海とは反対側を振り向けば鳥海山の山頂付近は既に雪が積もっていた。冬が思っていた以上に近い事を思わされる景色だ。
鳥海山を下るルートは前回のドライブでは引き返した秋田県との県境をそのまま通り過ぎ、秋田県側の道(県道131号線)を下った。この下り坂も走りながら海が見え気持ちが良い。国道7号線に出ると今度は左側に鳥海山を眺めながら走行する。右手には海の上に島影(飛鳥)が見えた。
道の駅「ちょうかい」
国道7号線沿いの道の駅「鳥海」に立ち寄った。(13:55) この道の駅は人気が高く、立ち寄る人が多いことで有名だ。
道の駅「ちょうかい」の中にあるこのお店は、新鮮な魚介類をその場で魚を焼いたり揚げたりしてくれるお店として人気が高く、いつも混んでいる。この日も買うのに四苦八苦。↓(^^;)
私は以前にも食べた事のあるイカ天(250円)と、別のお店で売られていたとろろうどん(とろろはめかぶ・500円)を食べた。
結局この道の駅でもゆっくりしていた事もあり、すっかり予定時間より遅くなってしまった。(14:20) 次に目指す温泉はキャンプ予定地より更に先に在るそうだ。温泉へ立ち寄ればテントを設営する時には既に日が暮れてしまうのは必至だ。
温泉を諦め直ぐにキャンプ場へ行くと言う手も有ったが、一休さんの楽しみにしていた温泉でもあったので頑張って行くことにする。
やまぶし温泉「ゆぽか」
やまぶし温泉「ゆぽか」(入浴料金380円・休憩スペース使用料は別)に到着したのは16時前頃。 道の駅「ちょうかい」からは結構距離が有った。 温泉はそこそこ人が多くて混雑気味だったが、料金が安い割には施設が充実しており清潔で快適だった。人気が有るのも納得出来る。
ここではゆっくり入浴を楽しみ疲れを癒す。ついでに私はここで入浴後にお試し価格(10分500円)の足踏みマッサージも体験した。
このお試しサービスとは言え、これがまたなかなかご丁寧なマッサージサービスをして頂き、額が汗びっしょりになる程20分近くしっかりマッサージをやって頂けたのである。(感謝!) このマッサージ、少し強いマッサージだったがその分効き目は十分、やって良かったと満足出来た。お勧めです。
温泉施設から外に出ると、ご覧の写真の通り美しい夕日で空が染まっていた。出来ればこの夕日はじっくりとテントサイトで見たかった。(17:00)
キャンプ場に到着する前に、ジャスコに立ち寄り食料品(夕食等)を購入する。(17:37) このジャスコはキャンプ場から近く(3km程)、実はキャンプ場からもこのジャスコは目視出来る距離でとても便利だ。
さすが郊外の大型商業施設で、駐車場も広いが売場も広い。そして何よりも価格も安いのだ。カップラーメン(68円)を朝食用に購入。その他にも肌着(寒かったので緊急調達)や梅酒、夕食用のお弁当などを購入する。(18:15)
庄内夕日の丘オートキャンプ場
「庄内夕日の丘オートキャンプ場」に到着したのは18:25。料金は1人400円と安い。 すっかり日が暮れた暗闇の中、テントを設営しだすがここでハプニングが発生。私のテント(OGAWAキャンパル STACYⅡ)のポール頭頂部の金具が取れてしまい見当たらないのである。これは九州キャンプツーリングでもこの部分が取れてしまい応急処置を行った部分。原因はネジの緩みと判ってはいたが、この暗闇の中で外れてしまった金具とネジを探すのは結構きつい。しかしこの部品が無ければテントは設営出来ないので一生懸命探したのだった。
ラッキーな事に比較的早く部品が見つかったので最悪の事態を逃れる。応急処置に必要なドライバーも管理棟で借りることが出来た。ちなみにこの金具部分、何度もしっかりネジを固定しても直ぐに緩むので、このキャンプ後メーカーに連絡し交換修理となった。
そして強風の中、一生懸命ヘッドライトの灯りを頼りにテントを設営していると、子供達が「宇宙人だ!宇宙人だ!」と叫びながら近づいて来た。どうやら私達が着ていたジャケットの反射材が子供達の持っているハンドライトに反射し光るので、私達の行動に興味を持ったらしい。
「何で今頃テント張っているの?」など質問責めにも遭う。 う~ん・・・正直ウザイ。(爆) ただでさえ強風かつ暗闇の中、寒いしまとわりつかれるし「誰だこの子の親は!邪魔しないようにあっちに連れていけ!」と心の中で叫んでいた。(^^;)
それにしても風が強く、張り綱をきちんと張らないと強風でテントが飛ばされそうだ。荷物をテント内に入れ重石がわりにする。
そして私も一休さんもテントを張り終え、やっと夕食&くつろぎタイムとなった。(19:54) 空には星空が広がり空港の夜景も美しかったが、何と言っても寒いので、ステイシーⅡの前室内で寒さをしのぎながら2人で酒を飲みながら夕食を食べた。私は梅酒チューハイ1本、一休さんは寒い中、豪快に4本もビールを一気に飲んでいた。そしてしばらく歓談してからやっと眠りについたのは22:30過ぎだった。
しかし夜中に喉の痛みと咳こみと強風の音で目が覚める。(苦) これで体調は確実に悪化した。(--;) 実はこのツーレポのUPが遅れたのも、体調の悪化が1つの要因だ。1週間以上経った11月3日現在も未だに咳きが止まないのである。
トイレにに行くのも気温がかなり冷え込んでいて寒さが辛い。 私は普段から寒さには強い方だが、体調が悪いせいかこの時ばかりはかなり寒さに震えていた。ダウンのシュラフの中にエマージェンシーブランケットを使用したほどだ。
そして翌日、キャンプ場の朝は相変わらず強風が吹き荒れていて寒かったが、空は快晴で青空が広がっている。起床は7時頃。風さえなければかなり快適なのだが・・・。 日が高く昇るにつれ、気温が少しずつ上がっていきホッとする。
隣のテントではまだ一休さんは夢の中らしい。 さすがに昨日は疲れたせいかいびきが聞こえる。 私は一足先にカップラーメンを食べ、コーヒーを飲みながらポメラでこのツーレポを書いている。 ラジオ放送によると東京は朝から雨らしい。晴れていて天気が良いのは北日本と東北地方の日本海側だけだそうだ。
下の写真はキャンプ場から見た空港(左側が滑走路)とキャンプ場入口(右側舗装路)。「庄内夕日の丘オートキャンプ場」はこんな景色のキャンプ場だ。
下の写真の通りキャンプ場入口からはジャリ道だが、バイクは舗装面に停められるので安心だ。風の影響もここなら少ない。RTの後に見えるのは我々のテント。バイクからも場所が近くてとても便利だ。ちなみにトイレも炊事場も近い。
このキャンプ場からは勿論間近に飛行機の離発着が見える。飛行機の離発着の本数は少ないのでうるさくは無い。
この日は何処も立ち寄らず家に帰るだけなので、朝は景色を見たり離着陸する飛行機を見たりしてゆっくりしていた。手前が一休さんのテント。このテントは簡単設営が出来、ゴアテックス製のソロ用テントでなかなか優秀なテントだ。後方は私のテント(STACYⅡ)。今回は特にこの前室の広さが重宝した。と言うか・・・ この前室が無ければもっと辛いキャンプとなったに違いない。(^^;)
一休さんは8:45位に起床。出発日前日に通販で購入した新たなアイテムを堪能していた。
そして10時頃にテントの撤収を始める。強風の中のテントの撤収は結構大変だったが30分以内にはすべてバイクに積載し準備完了。(10:20)
一休さんのテント撤収完了は11:15位となり、私はその間デジカメで景色を撮影したり、ツーレポをポメラで書いたりして待っていた。
既に昼近くと言うこともあり、この日は真っ直ぐ自宅を目指して帰る事にした。キャンプ場を出発したのは11:20位となった。
キャンプ場の直ぐ横には山形自動車道の庄内空港ICがありとても便利。山形自動車道に乗り東京方面へと向かう。最初は風が強く走行中にもふらつく事もあったが、天気だけは良い。しかし月山に近づくにつれ山の上に厚い雲がのしかかる様に被さっている。こんな光景は見たことがない
と思ったほどだ。
そしてトンネルを抜けると、これまでの晴天がまるで嘘のようにどんよりとした曇り空となった。トンネルの前と後ろではこんなにも天気が違うのか?と改めてびっくりしたほどだ。気温も一気に6℃以上下がり、12℃となった。
12:30頃に寒河江SAに到着する。ここではお土産の購入と昼食の為立ち寄った。
昼食のメニューはカレーパンとピザ。焼きたての熱々でとても美味しい。
寒河江SAでは、実は私はここでお土産として必ず買おうと思っていた物があった。それはお米である。
お米と言っても「農家の食べてるお米」と言う地元のお米(あきたこまちとはえぬきの2種類が売られている)である。実はこのお米、本当に美味しいのである。
買ったお米は10kg。TOPケースの中に入れて持って帰ってきたのだが、BMW純正大型TOPケースの最大許容重量にも相当する。(^^;) 今回はタンデムではなかったので何とかTOPケース内にスペースに余裕が有った。
山形自動車道から東北自動車道に入る。途中、白石IC付近を通過時点で聞いた交通情報では、「この先川口IC迄の区間では渋滞や事故の情報は入っていません。」との嬉しい情報を聞く。
この先の渋滞ポイントと言えば福島トンネル付近の上り坂や宇都宮ICと西那須野塩原IC間が考えられた。今回はRTよりも車幅のある一休さんのCB1300SBの事を考えると、渋滞が発生する前に片側3車線道路となる宇都宮ICをとにかく通過する事が賢明と考え、なるべくノンストップで一気に走行する事にした。
朝聞いていたラジオでは東京は雨、しかも関東地方の天気は日中曇り時々雨。もしかしたら関東地方は天気が悪い週末だったので、渋滞無しで自宅までたどり着けるかとの期待もあった。
しかし、その期待は直ぐに裏切られた。まず、宇都宮IC~西那須野塩原IC間で3km渋滞の電光表示版が目に入った。一休さんのバイクがそろそろ給油が必要と言うことで、那須高原SAに立ち寄り給油する。本当はコーヒーを飲みたいと言う一休さんだったが、相談の結果、我慢してもらい宇都宮ICを過ぎて3車線になってから休憩する事にした。
予想は的中。その後渋滞は急速にあちこちで発生し、20km以上の渋滞をはじめ3km、6kmと次々に渋滞が延びていったのだった。
結局宇都宮ICを過ぎてから最初にあるPAで休憩した。ここまで来ればやっと一息である。しかしその後は20km以上の渋滞や、暴走族の集団に巻き込まれるなど色々大変な目に遭いながら、何とかすり抜けをしながら走り続ける事となる。
最後に立ち寄った休憩場所は川口料金所付近にあるPAに立ち寄った。そしてこの後は首都高環状線が事故のため渋滞していたので湾岸線を経由し、大井南ICで一休さんと別れ、自宅には19:40に帰宅した。走行距離、1145km。何とか無事帰宅した。
今回は体調不調にも関わらず決行してしまった為、若干しんどいキャンプツーとなってしまったが、宮城県、山形県の素晴らしい紅葉と、鳥海山からの絶景を見ることが出来た。また、強風には悩まされたが天気には恵まれキャンプも楽しめたツーリングとなった。
おわり