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修羅場を体験したツーリング

大事故!過酷な1日

2013.2.10(日) 走行

明け方の時間帯に病院へ

 今回のツーリングはスーパーカブで行く限界ツーリング。限界ツーリングと言っても今回は、静岡県在住の芋にぃちゃんさんが前日から東京を目指し、午前4時に用賀インターにあるマクドナルドで合流、その後群馬方面を一泊二日の予定で一般道を走行すると言う、私にとっては楽な感じのツーリングを予定していた。

 前日21時頃、「今から静岡を出発します!」と言うメールが芋にぃちゃんさんから送られてきた。私はこの日、少し仮眠を取るべく、0時頃には就寝する。2:50に目覚ましが鳴り起きると、芋にぃちゃんさんが思っていたより速いペースで厚木に到達していたことを知り、慌てて仕度を始めて出発した。

 用賀インターのマクドナルドに到着すると。芋にぃちゃんさんのスーパーカブ90カスタムが既に到着していた。店内に入り芋にぃちゃんを発見。しかし、何だか様子がおかしい。

 実はこの時、芋にぃちゃんさんは体調が急変し、吐き気とめまいを起こしていたのだ。気分が悪く、既に数回吐いたりしていたそうで、立つのも辛そうな状態だった。と・・・そこに思いがけないタイミングでyoshiさん(この日はCBR954)がお見送りの予定で到着。当然この状態ではもうツーリングは無理と判断し、yoshiさんとスマホを使って休めるところを探す事になった。

 初めは芋にぃちゃんさんが希望していたこの付近のビジネスホテルを探したが、3連休の中日&未明の時間帯と言う事もあり、電話しても「満室です。」との返事ばかり。そこで具合が悪いのだからと病院へ行く事にし、yoshiさんが知っていた近くの救急病院へと向かう事になった。

 タクシーか救急車を呼んで病院に向かうことも考えたが、芋にぃちゃんさんが近くなら運転して行けるとの事で、3台で病院へと向かった。そして病院到着。病院で点滴を受け、診断結果は寒い中、長時間運転して身体が冷え切ったところで暖かい店内に入り、急に脂っこいものを食べたからおかしくなったとの説明を医者から受ける。インフルエンザでもなければノロウィルスでもなく、食中毒でもないとの事。吐き気止めの薬を貰い、後は特に処置することは無いとの事であった。(爆)

 しかし、芋にぃちゃんさんは直ぐには体調が回復せず、とりあえずその病院の待合室のソファで横になって休むしかなかったのだ。私とyoshiさんはなす術も無く、一緒に仮眠をとることに・・・。

 7:30頃、芋にぃちゃんさんの具合も大分良くなり、8時頃に病院を出る事となった。yoshiさんはこの後、足柄SAで9:30待ち合わせで、他のツーリング仲間(OSAMUさん、シンさん)との3人で、静岡県の日本平方面へツーリングとの事、私は芋にぃちゃんさんを1人で帰すのは心配だったので、日帰りツーリングと称して静岡まで送って行く事にした。

 下の写真は国道246号線。青空が広がり絶好のツーリング日和だ。

国道246号線

 yoshiさんとお別れした後、私達は国道246号線を静岡方面へと向かう。まずは給油が必要と言う事で、芋にぃちゃんさんがガソリンスタンドで給油。その後は空いている国道246号線を無線で話しながらひたすら走行。芋にぃちゃんさんもすっかり体調が回復し、まずは安心して走れるようになり安堵した。

 厚木から先は芋にぃちゃんさんが夜中東京に向かってる時に、工事渋滞が酷かったと言う事で、この先は混雑している箇所があるかも知れない国道246号線より、いつも空いている道志みちで山中湖を抜けて走った方が良さそうと言う事になり、まずは宮が瀬ダムを目指して走行。鳥居原ふれあいの館の駐車場へ立ち寄った。もうこの時にはすっかり芋にぃちゃんさんも元気になり、お腹が空いてきたとの事で、2人で蒸しパンを食べたりしていた。

鳥居原ふれあいの館

 するとここでバッタリ佐藤さん(K1200GT・縦)とお会いする。佐藤さんとは良くここでバッタリお会いする機会が多い。(^^)
佐藤さんとしばらく雑談した後、次に道の駅「どうし」に立ち寄り、ポトフを食べようと言う事になり出発した。

道の駅「どうし」

 道の駅「どうし」に到着。(11:48) ここでは予定通りポトフを食べた。芋にぃちゃんさんもここのポトフはお気に入りの様だ。

ポトフ

まさかの大事故

 道の駅「どうし」を出発する。駐車場を出る時から前には初心者マークを貼ったカプチーノのが走行。さすがにここからは左右の景色に雪が積もりだす。路面は乾いているが、前には運転に不慣れな車も走り、カーブの先では路面凍結の可能性もあったのでゆっくり車間を開け気味で走行していた。

前には初心者マークを貼ったカプチーノのが走行

 すると、トンネルに差し掛かると雪解け水が多少流れているところがあり、安全運転を心掛けながらゆっくり下り坂のワインディングロードを下った。

 ここで私は信じられない光景を目の当たりにする。勢い良く走ってきた対向車のミニバンが、私の目の前でスピードオーバーのため曲り切れずに左側ガードレールに衝突したのだ。そしてその車が弾き飛ばされるかの様に、こちらの方に車体を向け、減速もせずにそのまま私達の方向へ真っ直ぐ向かって来たのだ。

 避ける事も出来ない一瞬の出来事だったが、私の方は間一髪ぶつからずに横を通過し難を逃れたが、対向車線を越えて突っ込んで来たその車は、私の後ろを走っていた芋にぃちゃんさんをモロに跳ね飛ばしたのだ。私は急ブレーキを掛け、後ろを振り向いたが、既に芋にぃちゃんさんの姿は無く、無残にもバラバラになった芋にぃちゃんのスーパーカブのみが残されていた。

 そして対向車線に突っ込んできたその車は、私達の走行車線側(対向車線側)のワイヤー製のガードレールに右前輪を乗り上げた状態でやっと停止していた。

 私はその時の心境をきっと忘れる事は無いだろう。「嘘だろう!」と言う思いと同時に、今、この時起きた現実を受け入れようとしながらも信じられない気持ちのままバイクを停め、芋にぃちゃんさんの姿を探した。

 そして、ガードレールの外側に跳ね飛ばされ、雪が積もる崖の途中にかろうじて留まった芋にぃちゃんさんの姿を見つけゾッとした。事故を起こした車の助手席に乗っていた男性も駆けつけ、私と2人で崖の途中に投げ出された芋にぃちゃんさんの身体がこれ以上落ちない様にと支えた。

 その時、幸いにも芋にぃちゃんさんの意識はあり、「痛い!痛い!」と叫び続けていた。傷ついたヘルメットや服、靴が脱げてしまった右足など、その姿は悲惨な状態だった。出血箇所は少なかったが、右足が骨折していると思われる。足が異常な状態だと言う事は直ぐに判った。

 通り掛かった見ず知らずのライダーや、他のドライバーが警察や救急への通報や交通整理をしてくれた。

 下の写真はその時の事故現場。奥に見えるガードレールの端に衝突した後、対向車線を走行中の芋にぃちゃんさんを跳ねた。衝突した箇所からバイクを引きずった路面の傷がクッキリ残っている。

ガードレールに衝突した車が芋にぃちゃんさんを跳ね、衝突した箇所からバイクを引きずった路面の傷もクッキリ残っている

 芋にぃちゃんさんのスーパーカブはガードレールまでそのまま押し付けられた様だ。前輪ホィールが変形し、右側クランクケース等も割れていたが、バイクは立ったままでエンジンも掛かったままの状態だった。エンジンが掛かったままだと、ガソリン等に引火する危険性があったので、キーをOFFにしてエンジンを止めた。

スーパーカブ90カスタム

 芋にぃちゃんさんの意識があったので、何とか自宅の電話番号を聞き出しその場で連絡する。電話でまずは意識があること。骨折している可能性が高く重傷を負った事。事故現場が山中湖の近くだと言う事。そして私の携帯電話の番号と、これから運ばれる病院に到着したら、病院名と連絡先を再度連絡します等々・・・。

 救急車が到着するまでは30分位時間が掛かった。とても長い時間に感じた。そして救急車が到着し、皆で協力してストレッチャーに乗せ、ガードレールの内側まで引き上げた。そして更に救急車が病院に到着するまでには30分以上も掛かった。

 私は自分のバイクを残したまま救急車に乗り一緒に病院へ。病院に到着すると、本人に代わって芋にぃちゃんさんの健康保険証の提示やら何やら慌しく手続きを行い、その後直ぐに芋にぃちゃんさんの親族へ電話連絡を入れた。そして、私は朝、ツーリング仲間のyoshiさん達が日本平付近にツーリングに行くと言っていた事を思い出し電話連絡を入れた。

 運良く、シンさんと連絡が取れ、ツーリング仲間の3人が病院に駆けつけてくれる事となった。

 芋にぃちゃんさんはCT検査を受けていたが、私はその後も警察からの電話応対や状況説明、病院側から個室入院になるがそれでも良いか?実際の手術は転院先を希望するのか?等々、親族でも無いのに唯一の関係者として色々な事を尋ねられた。親族がこちらに向かっているし、私は友人で親族ではないのでそこまでは決められないと回答した。

 実はこの時、芋にぃちゃんさんの記憶が一時的に混乱し、看護士さんが説明した事も、数分後には忘れてしまうと言う状況だった。そこで、本人が了解したりした事の証人になって欲しいと言う事だった。病院側もこんな時は色々なリスク回避をしなくてはならない事情があるのだなと改めて認識した。

 その後、ヘルメットの傷跡の状況や、本人が朝は東京に居たと言う記憶すら無くしていた事から、再度脳神経外科の専門医立会いの下、再度CT診断を行い精密診断を行ったりもした。

 更に、警察からは芋にぃちゃんの事故車両をレッカー移動して良いか?とかの問い合わせがあったり、私のバイクが現場に残されたままとなっているが、どうなるのか?とか・・・ こんな感じで私はその後も慌しい手続きや問い合わせなどで翻弄され続けたのだ。

 16時半位だろうか・・・ ツーリング仲間のyoshiさん、シンさん、osamuさんが駆けつけてくれた。私は取りあえず状況を説明し、私の代わりにレッカー移動された私のバイクを引き取りに行って貰ったりした。

 警察官も夜になってからやっと病院に到着し、私が事故時の状況を説明すると、現場での状況、相手側(加害者側)の説明も全て一致しており、100%相手側の過失であり、対向車線側に突っ込んで芋にぃちゃんさんを跳ね、本人(芋にぃちゃんさん)としては避けられなかった事故であったとの説明を受けた。

 私達はその後、芋にぃちゃんさんのご両親が到着するまで待ち、状況を説明した後、20時過ぎにやっと帰路についたのであった。

 ちなみに・・・ 後日聞いた話によると、加害者側の運転手(女性)の方は、ガードレールに衝突した後、ブレーキでは無くアクセルを誤って踏んでしまったらしいとの話だった。勿論相手側も事故を起こしたくて起こした訳ではないし、助手席に居た旦那さんも、人命救助のため直ぐに被害者のもとに駆けより救護処置を行い、警察の現場検証にもきちんと対応したとの事だった。

 事故はまさに突然我が身や友人に降りかかってくるものだと改めて痛感した。また、今回は意識があったのでご両親への電話連絡が出来たが、一緒にツーリングしている友人のハンドルネームしか知らず、家族への連絡も取れないと言う最悪の事態を回避する為にも、是非、このレポートをご覧になって頂いている方には、念のため対策をお勧めしたい。ちなみに私は財布の中に健康保険証や緊急連絡先などを記載したカードを入れています。

緊急連絡先カード

 それから、大型バイクには任意保険を掛けているが、原付二種バイクには保険契約をしていないと言う方、私の場合は大型バイクに原付バイク特約を付帯しています。事故が発生した時は、任意保険に入っているか入っていないかで、家族の方が全ての手続きをしなくてはならないと言う事態も発生しますので、是非、任意保険に加入することをお勧めします。

 そして、安全に対する装備。こちらも大型バイクに乗る時と同じく、CE規格のプロテクターが装備されたライディングスーツを着るなど、不幸にも事故に遭ってしまった時に、少しでも身体へのダメージを軽減出来る様な服装や装備が望ましいと思います。
また、夜間は目立つ反射材などを装備し、後方からも目立たせる事が後続車との適度な車間を生むなど、とにかく身を守る為には出来る限り事は何でもやると言う気持ちが大切だと思います。

お礼

 今回、事故現場で長時間、安全確保のため交通整理をして頂いた見ず知らずのライダーの方、また、通りすがりのドライバーの方、警察への通報や救急車の出動要請をして頂いた方、本当にありがとうございました。お礼を言う余裕も無く、現場を離れてしまった為、ここで改めてお礼を申し上げます。事故に遭った芋にぃちゃんさんは重傷を負いましたが、命に別状は無く無事でした。

 また、ツーリング中にも関わらず、緊急事態と聞き駆けつけてくれたツーリング仲間の存在。本当に嬉しく、また、とても頼りになり助かりました。もし1人だったら、きっとバイクは事故現場に残されたままとなったり、引き取りに行くのも大変だったと思います。精神的にも本当に心強かったです。芋にぃちゃんさんも感動してました。

 このツーレポは敢えてこの教訓を皆さんにお知らせし、事故に遭遇した場合、どの様な対応が発生するのかを伝える為、本人の許可を得て掲載しております。

長い帰路

 さて、病院からの帰り、3人のツーリング仲間は高速道路を利用して帰宅出来たが、私はスーパーカブ110だったので、事故現場の道志みちを通っての長い帰路となった。山中湖付近は-3.5℃。暗くて路面凍結の危険性も考えながら一生懸命運転して帰ったのだ。気分も最悪だったので、とにかく安全運転で帰りました。

 自宅到着は22:40頃。本当に長い1日であり、病院に居た方が長かった1日であり、本当に過酷で疲れた1日であった。

  おわり

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