息子と2人で群馬県温泉堪能ツーリング

尻焼温泉、草津温泉、沢渡温泉 2007.5.13 走行

リベンジ尻焼温泉

 今回は久し振りに息子大貴とのツーリングとなった。サッカー部の部活のスケジュールでなかなか日程が合わなかったが、この日は久し振りにフリーとなった。それでも前日(土曜日)のサッカーの練習が丸1日有り、少しお疲れ気味。本人も朝早く出発するか?ゆっくり出発するか?で迷っていたが、結局朝早く出発したいと言う事になった。
 当日朝は4:20に起床し4:56には出発した。今回の目的地として考えたのは「尻焼温泉」だ。昨年8月に大貴と一緒にツーリングキャンプに行った際、この尻焼温泉までは行ったのだが大雨に降られて入浴を断念した経緯がある。今回はそのリベンジと言う事となる。
 早朝出発したのは今回も「ETC早朝深夜割引」を活用する為と、夕方陽が暮れる前には帰宅したい為だ。
 朝早く出発した為関越自動車道までは道も空いており、5時半頃には新座料金所を通過。その後高速道路を100km/hで巡行し一気に上里SAまで走行した。今朝の天気はどんよりした雲り空。しかし一応午後から天気は回復すると前日の天気予報では確認しておいた。雨の心配は無さそうなのだが何故かツーリング目的と思われるライダーの姿を見掛ける事がなかった。結局あまりにも朝早かっただけのせいなのだが、その時はもしかしたら今朝になって天気予報が急変し、ツーリングには向かない天気になったのでは?とちょっとだけ心配する。ちなみに車の台数もいつもより若干少ない気がしていた。

ETC割引適用の裏技
 上里SAに到着したのが6時頃。ここでやっと他のライダーを見掛けて少しホッとする。
お腹が空いたのでこの上里SAにて朝食を済ます事にした。大貴のリクエストはこのSA内にある吉野屋の牛丼。しかしこの時間帯では牛丼はまだ販売されておらず2人共仕方なく豚丼とみそ汁を注文した。

 食後は直ぐに出発と言う事になりバイク専用駐車スペースに行くと、停めてあるバイクの数がかなり増えていた。
 練馬ICから100km以内とすると、降りる場所は駒寄PA内のETC専用出入口までとなる。今回はPA内のETC専用出入口を初めて利用する事となった。まるでどこかのデパートかスーパーにある駐車場ゲートの様な出口に近づくと自動的に開くのだが、初めて利用したので一時停止する場所が手前過ぎたらしく最初開かなかった。そこで側に有った押しボタンを押したところやっとゲートが開いた。
この駒寄PAからは関越自動車道沿いに道なりに走行すると、難なく渋川伊香保ICに出られた。この利用の仕方はお歓めだ!
渋川伊香保ICからは国道17号線国道353号線と進んだ。国道353号線は交通量が少なく、信号も少い快適走行道路である。途中並走する単線と無人駅がローカルさを一層感じさせる。走っていて気持ちが良い道路だ。そして中之条市街を過ぎてセブンイレブンに立ち寄った。丁度6〜7人のライダー達が出発するところだった。彼らも私達と同じ県道55号線で草津方面を目指すのかなぁ?と思いながら視線だけで見送る。

 私と大貴はこのセブンイレブンでチョコレートやプリン、そしてジュースなどを食べたり飲んだりして少し休憩。ツーリングマップルで大貴に今、何処に居るのか?これからどの道を通るのか?を説明したりして単に連れて行くだけではなく、一緒に目的地を目指していると言う認識感を持たせた。こうする事によってより一層ツーリング気分が盛り上がるのである。

県道55号線は慎重に走行すべき道!

 県道55号線はロマンチック街道と呼ばれる道で、ツーリングマップルでも草津への抜け道となる快適道路と紹介されている道である。車も信号も少なく走り易いのだがそれは最初だけ。実は沢渡温泉付近より先に進むと積雪時の滑り止めに使用したと思われる大量の砂が所々に積もっており、極端に路面が滑り易くなっている箇所があった。私も一瞬ヒャッ!とした場面があった。この季節、このルートを走行する方はこの砂の吹き溜まりにご注意願いたい。

尻焼温泉に到着

 県道55号線から国道292号線を右折し、いよいよ第1の目的地である「尻焼温泉」付近に到着。バイクを停めて早速温泉へと向った。いつもならすっ裸で入浴するのだが、今回は水着としても使用可能な短パンを持参して来た。ここには着替えをする脱衣所と言うものは一切無い。川の側でタオルを巻き着替えるしかないので行かれる方は万全の準備をお勧めする。また、女性なら水着は必須だ。

意外と丁度良い湯加減

 「尻焼温泉」は川底から温泉が直接湧き出ているらしく、特に湯気も立っていないにも関らず川に入ると意外と温度が高い事に驚かされる。多少温い箇所もあったが、どちらかと言うと丁度良い湯加減だ。川底はとても滑り易くなかなかまともに歩く事が出来ない。出来れば滑り難い靴底で水中での使用が可能なサンダル等の使用をお勧めする。しかし、川底が滑り易い割にはぬるぬるした気持ち悪い感触はあまり感じられなかった。

 それから所々川底から泡が出ていたり、火傷する程では無いが石が熱かったりと不思議な自然現象に大貴もビックリすると共に感動していた。この川底の熱さが尻を焼くとの事かと私も納得する。この時は人も少なく大貴は泳いだり飛び込んだりと大喜びだった。この温泉が気に入ったらしく、妹達をここに連れてきたら喜ぶだろうなぁとしきりに話していた。こうしてしばらくの間2人で十分過ぎる程ゆっくり温泉を楽しんだ。

草津温泉湯畑へ

 温泉を出てからは近くにあった自動販売機でジュースを買って飲んだ。長湯をしたせいか喉がカラカラだった。そしてこの後は大貴と相談し次に行く場所を決める事にした。大貴のリクエストは草津温泉街の温泉饅頭を食べる事。しかも今走って来た道ではなく、この尻焼温泉前の道を奥に進むルートを通って行きたいとのリクエストだった。早速出発し草津へと向ったのだが、実はこの狭い道は通行止め箇所も有り、少々判り難く何度かUターンを余義なくされた。途中側を通った品川ダムの水が、まるで白根山の火口の「おかま」の色の様に青色(水色)だったのが草津温泉とのつながりを強く感じさせられた。

温泉饅頭を食べ比べ

 やっとの事で草津温泉街に入ると直ぐに人と車の多さに行く手を阻まれた。特に温泉饅頭を道で配っている場所では温泉饅頭を受け取ろうとしている対向車が停止するので道巾も狭く前に進めなくなった。すると後に乗っていた大貴へも店の人が温泉饅頭を渡してくれた。「これ、お父さんにもねぇ〜!」と2つ貰っている。これには大貴も大喜びで、へルメットのチンガードを上げて乗車したまま食べていた。ヘルメットを被ったままで食べたり飲んだり出来る様最近自分のお小使いで購入したヘルメットの真価がやっと発揮された。本人も「この為にこのヘルメット買ったんだよねぇ〜!」と満足げだった。


 その後やっと湯畑の在る中心部に到着。何処にバイクを停めるか迷いながら一周する。初めはバイクを停められる共同浴場横に駐車しようと思ったが、そこは満杯で停められず結局手湯前の中央スペース付近に駐車した。
先程大貴がバイクに乗ったまま貰った温泉饅頭を食べる。大貴はちゃんと私の分をしっかり取っておいてくれた。(^^)

 その後とりあえず色々な温泉饅頭を食べてみようと言う事になり、まずは湯畑の目の前にある本家「ちちや」の温泉饅頭を食べる。ここの温泉饅頭は1個120円とちょっと高い。少しだけ先程食べた饅頭より大きい気がする。そして今度はまたバイクに乗ったまま温泉饅頭を貰ったお店「草津長寿店」の方向に行く。この道では温泉饅頭を配っているお店が多い。

 そしてまた温泉饅頭を貰って食べたりしながらこのお店の饅頭が少し固めだとか、同じ温泉饅頭でもそれぞれの違いを楽しみながら食べまくった。そして最後の締めの温泉饅頭は大貴がしっかりその存在を覚えていた湯畑足湯斜め前にある「山びこ温泉饅頭」の揚げ饅頭だった。このお店のあげ饅頭は唯一温泉饅頭を揚げてあるのが特徴だ。外はカリカリで中は柔らかい。例えて言うなら「銀だこ」を思い浮かべる感じか?ま、勿論あそこまで中身は柔らかくはない。しかし、外側を揚げただけで意外な程まったく違う食べ物の様にも感じる。大貴はこの草津温泉の湯畑に来る度にこの揚げ饅頭を食べるのを楽しみにしているのだ。

白根山へ

 そして次に向ったのが白根山だ。GW前半で妻と通った道でもあるが、とりあえず行ってみる事にした。白根山への志賀草津道路は意外と車が走っていなくて空いていた。標高が上がるにつれ道路脇の雪の量も増える。バイクの気温計も高度が上がるにつれ0.5度づつ下っていった。そして白根山の駐車場に到着した際は8〜9℃位となった。私にとっては寒くは感じなかったが、大貴は寒いと言うので私の防寒インナーを着させた。せっかくなので「湯釜」を見に上ろうと言う事になり、久し振りに「湯釜」を見に坂を上った。「湯釜」を見下せる上部まで上り写真を撮る。カップルの男性にシャッターを押して下さいと依頼され、自分達もついでにカメラのシャッターを押してもらった。

 この時は若干雲が多い空模様であったが、白根山の「湯釜」はとても良く見えた。大貴が寒がっていたので直ぐ下りる事にした。坂を下りながら熱いおそばでも食べようか?と2人の意見が一致、駐車場横のお店に入りおそばを食べる事にした。

 店内ではさすがにストーブを焚いていて少し暖かい。大貴が「天ぷらそば」。私が「山采そば」を注文する。ここは食券での販売だ。実はこのお店、正直初めはそんなに味には期待していなかったのだが、思っていた以上に美味しかった。「山菜そば」には山菜が一杯入っているし、甘納豆が付いている。「天ぷらそば」の方は天ぷらが沢山付いてきた。(ちょっとサービスしてくれたそうだ。)ちなみにセルフサービスだが美味しい湧き水も飲める様になっている。こうしてお腹も満たされ身体も暖まる事が出来た。

偶然見つけたお勧めの温泉「龍鳴館」
 白根山からは東京方面に向け走行し、途中適当な場所で温泉に入ってから帰る事にする。草津市街まで戻りそのまま県道55号線を走行した。行きと同じ道を通った。

 途中立ち寄ったのは「沢渡温泉」。県道55号線沿いに在る。しかしこの温泉実際に行ってみるとかなりの急坂にある温泉街だった。ふとGW前半の「Wの悲劇」を思い出させられた。ゆっくりと急坂を上り一旦は温泉街を通り過ぎ県道55号線に出た所でUターン、そしてもう一度逆側から温泉街に戻った。一度は行きに見掛けた共同浴場に入ろうかと考えたが、ふと隣を見ると少し広くて駐車しやすそうな駐車場を持つ温泉旅館に「日帰入浴500円」と小さな紙に書かれた貼り紙を発見。こちらで入浴する事に決めた。この温泉旅館の名前は「龍鳴館(りゅうめいかん)」看板には「ひのき風呂」とも書かれている。

 バイクを駐車し早速玄関に入る。
・・・が誰もいない。
「すいませ〜ん」
「・・・」
「入浴したいんですけど」
「・・・」
まったく返事がない。

 仕方が無いので玄関から上がってみる。すると奥の方の部屋に老夫婦を発見。入浴したいと伝え2人で1,000円の入浴料金を支払った。何とものんびりした感じだった。(^^;)
 しかし、この「龍鳴館(りゅうめいかん)」の温泉はなかなかのものだった。浴槽自体は物論ねんきの入ったものだったがとてもきれいに手入れされ清潔感がある。温泉は無色なのだが小さな白い湯の華が入っていた。実はこの温泉、完全掛け流しで1日に湯舟3杯分の温泉の量で入れ替えられているそうだ。しかも加温も加水もしていない。湯の温度は少しだけ熱めだったが、とても気分良く人浴出来た。温泉好きの方には是非お勧めしたい温泉だ。


休日とは言え結局この温泉では私と大貴の2人だけの入浴だったので、まさに貸切状態。十分過ぎる程ゆっく出来た。

お土産はJAにて
 温泉を出ていよいよ自宅へ向けて出発する。県道55号線を抜け国道353号線に入り少し進むと左手にJAの農産物直売所があったので立ち寄ってお土産として野菜を購入する事にした。さすがに先程の沢渡温泉での長湯で喉が渇ききっていた。私も大貴も一気飲みでジュースを飲み干した。
 野菜のお土産も手に入れ、国道353号線を渋川方面へと進んだ。すると朝には行われていなかった工事が行われており片側通行のせいで渋滞が発生。渋滞箇所を何とかやり過ごした頃大貴が眠くなったと言い出した。無理もない話しだ。大貴に気を使いながら走行し、高速に乗る前にコンビニに立ち寄り休憩する事にした。何とか大貴も回復し行きと同じく駒寄PAのETC専用ゲートから関越高速へと乗る。

 関越高速道路は一気に三芳PAまで走行した。渋滞は所沢ICを過ぎた所から発生し、練馬ICまで激しい渋滞だったが自宅へは18時頃には到着した。

おわり