横須賀 釣〜リング

釣れた魚は毒魚ばかりの巻 2007.7.8走行

娘のリクエストは海方面へのツーリング

 今回は長女(あかり)との親子タンデムツーリングだ。
あかりは前回、前々回共ツーリング途中で長男(大貴)と次女(ひかり)にそれぞれマス釣りをやらせた事が余程羨ましかったようで、「私も釣りがしたい!」と連日言っている。
 しかし、あかりは大貴やひかりと違って川魚は大好物と言う訳でもなく、食べるとしても1匹しか食べれそうもない。
「食べられる分だけしか釣ってはいけないんだよ。」と言うと、
「う〜ん・・・それじゃあ海での釣りか・・・泳ぐか貝恰いがしたい!」と言う。
 しかし、天気予報では生憎の雲りで涼しい1日だそうだ。しかも梅雨全線が太平洋上に停滞しており波も高いらしい。
と言う訳で、天気が良ければイカ釣り(船釣り)か海水浴でもとも思ったが、どちらにしても海に行くにはあまりにも条件が良く無かった。
 海を諦め山に行こうかとも思ったが、あかりの海方面に行きたいとの希望を考慮し結局行き先は三浦半島方面と決め、その時の状況に応じて何をするか決める事にして出発した。
 あかり本人は4時30分に起き5時には出発したいと言っていたが、あかりは前日サッカーの試合が4試合かつ連続出場と1日中サッカーをしていた。疲れ過ぎて体調を崩さない様にと早めに寝かし当日は5時30分起床で6時に出発した。

 出発前、それでもあかりはまだ眠たそうな表情だった。(右上の写真)
今回のバイクはスーパーシェルパ。水着とタオルを一応サイドバッグに詰め、海へと出発した。

 三浦半島へは一般道のみ走行。中原街道→環八道路→国道1号線→国道16号線へと進む。道は空いていて順調に進み、横須賀を通過したところでそろそろ朝食をとマクドナルドに立ち寄った。
 マクドナルドではあかりとツーリングマップル(地図)を見ながら今、何処に居るのか?これから何処に行くかを話し合った。とりあえず「観音崎」に行き、磯遊びをすると決めマクドナルドを出る。

急遽、釣り道具一式を購入

 そして走行中ふと、どうせ磯遊びをするなら何か遊べる物でも持って来れば良かったかなと思いながら「三春町2交差点」まで来ると、丁度信号待ちの時に左斜め前に大きな釣り具屋さんが在るのを見付けた。そこであかりに「ちょっと寄り道するよ!」と声を掛け、早速釣り具屋さんに入ろうと考えた。ところが右折したのが少し早く店の駐車湯には入れずその先の防波堤の所に一度出る。すると防波堤で釣りをしている人が何人か居るのを見ると同時に、少し荒れ気味の海面も見えた。ぐる〜っと一周りして釣り具屋さんに入ったが、この時点で海での磯遊びは波が高くて危険と判断、天候が回復するまでは先程見た防波堤で魚釣りでもしょうかと考えた。そこであかりに入口付近のジャリメや青イソメ等を見せ、釣りとはこの様な虫を釣針に付けてするものだよと説明した。さすがに大型の青イソメを見た時は少しビビッていたが、ジャリメを指さし、「お父さん。私、これ位なら平気で触れるよ!」と言った。(^^;)

 私はルアーフィッシング、フライフィッシング、海釣りと釣りも趣味の1つなのだが、餌と言えばオキアミ程度でほとんどが疑似餌での釣りしかしない。
何故なら実は私が小学生(低学年)の項は餌を持つのは平気でだったのだが、小学生(高学年位)の項、愛知県に住むおじさんに投げ釣りに連れていってもらった時、今まで見た事も無かった特大の青イソメ(だったと思う)を初めて目の当たりにし、そのグロテスクな容姿に恐怖を感じながらも、何とか餌を針に付けようとしていたら噛まれてしまった。それがトラウマとなり餌釣りは苦手でやらなくなってしまったのだ。
 しかし、あかりはジャリメを見てもまだ釣りがしたいと言うので
初心者や子供向けの安価な釣り具セットを見付けそれを買う事にした。そして次はいよいよ餌を買おうとしたところ、ジャリメや青イソメの形をした疑似餌を偶然見付ける。
 商品のパッケージには虫を触るのが苦手な子供や女性の為とか、餌が無くなってしまった時のいざと言う時の為にと書かれていた。
「こっこれだぁ〜!」
 私とあかりはそれを見て迷わず活きた餌ではなく、結局この疑似餌を購入した。さて、準備万端と言う事で、早速先程の防波堤に行ってみた。


 波は荒く風も強い。しかし、意外とこの様な日の方が釣れる事が多い。
私はあかりにリールや仕掛けのセットの仕方や疑似餌の付け方を教え、実際にあかりにやらせて釣りを開始した。1投目。見事に右隣の人と糸が祭り状態となる。(隣の人は1人で3本もの竿で釣っていた。)申し訳ないと謝り少しだけもう少し左側に場所を離れて釣り再開。

本物の餌の効果

1時間経過・・・。
・・・何も釣れない。
 しかし、周りでは数が少いものの魚が釣れている様だ。
 左側で釣りをしていたファミリーは、ヒトデを2匹釣り上げていた。(私はこの時初めて釣り針でヒトデが釣れる事を知る。)(^^;)
 そしてその後アナゴ?(後にゴンズイそ言う毒魚と判明)も釣り、女の子が嬉しそうに歓声を上げていた。
あかりはそれを見て、
「ヒトデでも良いから何か釣れれば良いのに・・・」と思わず一言。
 私も同感だ。しばらくして釣れない原因はやはり活きた餌ではない事だと確信。
あかりに「活きたえさでやってみる?そっちの方が釣れるかもよ!」と言うと
「うん!本物のえさでやってみる!」と速答だった。

苦手な虫を克服する


 幸い先程の釣り具屋さんの直ぐ側だったので、あかりに400円程渡し
「これで店員さんに目の前の海で1番釣れる餌を下さい!と言って餌を買って来て!」
と言うと喜んで買いに行った。そして買って来たのはジャリメ(上の写真の虫)だった。
早速あかりはおっかなびっくりジャリメを掴んだ。
う〜ん・・・さすがに娘がジャリメを素手で掴んでいるのに父親が触れないと言うのは情けない気が・・・。(−−;)
 私も一大決心をしてとうとうジャリメを掴む。 指先に徴妙な感触を感じながらも複雑な思いで何とか釣針に餌を付ける。考えてみれば30年以上振りの体験だ。釣り針をジャリメの口の中に刺し込もうとするが、まるで怪獣の様な顔付きで暴れキバも見える。(う〜ん・・・気持ち悪い・・・)
そして何とか餌を付け終わり釣り再開。
 しばらくして左隣の家族連れの方が、もう帰るとの事で残った青イソメとおしぼりを2つ貰った。


実はこのおしぼり、この後大変重宝し、逆にこれが無かったらどうなっていたかゾーっとする。

待望の1匹目が釣れる!

待望の魚が釣れた!
しかしこの魚、小さくて一見愛嬌の有る魚にも見えるが良く見るとかなりグロテスクな形をしている。色も毒々しい赤く濃い色だ。何となく直接触ってはいけない気配がするので先程頂いたおしぼりを使って魚を掴んだ。実はこれが大正解。後で知ったのだがこの魚、「ハオコゼ」と言う毒魚だそうだ。私は何も知らずに一生懸命釣り針を取ろうとするが、奥深く飲み込んでしまっている。しかもこの魚余程食い意じが悪いらしく、今まで釣った魚は釣り針を取ろうとすると大抵口を開けるのだが、口を真一文字に閉じたまま絶対にえさ(釣り針)を離そうとしないのだ。仕方無く近くで釣りをしている人に針外しを借りて何とか外したが、もし触っていたらハブの18倍もの毒を持つと言われるこの魚のせいで1ヶ月間は激痛に悩まされるハメになっていたかも知れない。(^^;)
釣り針を外したハオコゼはリリースしたが、さすがに時間が掛かり息絶えてしまっていた。

 釣り針を外すのに苦労し、針外しが必要だと言う事を十二分に実感したので、今度は私が釣り具屋さんに行き針外しを購入する。これも大正解。その後も1度に2匹のハオコゼが釣れたりしたが、針外しが有ったので先程よりは苦労しなくて済んだ。2人共毒魚と言う認識が無かったので何も釣れないよりは楽しく、単純に喜んでいた。

昼食は回転寿司

 お腹が空き昼食は釣具屋さん(2F)の1Fに回転寿司屋さんが有ったのでそこで食べた。
 昼食後は釣り場を替えて先程の釣りをしていた防波堤から見えていた「海辺つり公園」に場所を移す。後で知ったのだがここは入場料無料の釣り場で防波堤での家族釣りでは人気のスポットらしい。 釣りを楽しんでいる人が大変多くかなりの混雑振りだった。釣れている魚も先程の私達とは違い、食べられそうな魚が良く釣れている。但し、釣り餌はジャリメではなくオキアミを使用したサビキ釣りがメインだった。
 釣り始めようと仕掛けを投げたとたんに根掛かりしてしまい、私達のやっていた投げ釣りには向かない釣り場だと感じる。しかもその後もまったくあたりも無い。

結局魚は釣れずつまらないので元の場所へ戻って釣りをする事にした。するとまたハオコゼばかりが釣れた。

 釣りは餌が無くなった時点で終わりにした。「海辺つり公園」で手を洗い身支度を整えていると、「毒のある魚に注意」と書いてある注意書きポスターを発見する。ここで初めて私達が釣っていた赤い魚の名前が「ハオコゼ」と知り、触ると大変なことになっていたと初めて知った。

 ちなみにこの公園に豚が居た。まるで犬のように普通に繋がれている。とても大人しく可愛い。しかし・・・何故?(^^;)

 そして帰り道は一般道ではなく横須賀から本町山中道路→横浜横須賀道路→横浜新道→第三京浜と有料道路を利用して帰宅した。ちなみに本町山中道路はETC化されておらず現金200円を支払う事になるので注意が必要。

 今回はツーリングと言うより「ほとんど釣り」になってしまった観もあるが、行き当たりばったりの楽しみ方を実践出来たと思う。

おわり