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KTEL製品のメンテナンス

コネクター部分の修理方法を掲載

2007.10.22 作成   2012.12.8 UP DATE

はじめに・・・

 私はKTELの有線製品を使用しておりますが、使用頻度が多く、尚且つ使用年数も長期にわたる為それなりのトラブルを経験しております。下記の情報で誤解されない様補足致しますが、KTEL製品が壊れ易いと言う事ではございません。製品の性能や完成度は非常に満足しております。それゆえ私は現在でも新しいKTEL製品を購入し愛用し続けております。(^^)

 私の場合、夫婦2台でのツーリングで無線機を使ったり、タンデム走行でインターコムを使ったりとKTEL製品を使用するケースが非常に多く、それゆえ使用中のトラブルもそれなりに体験してきました。 そこで当コーナーではトラブルを未然に防ぐメンテナンス方法と、修理方法について解説します。

トラブルが発生しやすいマイク線の断線のケース

 私が体験したトラブルの中で、圧到的に多いトラブルがマイクの不具合です。KTELはインターコムを使った場合、自分の話した声も自分のスピーカーから聞こえますが、それがある日使用中突然聞こえなくなりました。その際は物論相手側にも自分の話す声が聞こえません。実はこれ、マイクの細い配線がコネクター結線部分で断線したケースがほとんどでした。
製品に不具合が発生したからと言ってお店に持って行き、修理を依頼すると修理代は結構高額となり、結果的には新品に買い直した方が得になるケースもあります。しかし、ヘルメットを加工し簡単には交換出来無い様な場合は更に費用が増し、高額な出費だけでなく、一時的にヘルメットも預けなければならない等面倒になります。

 しかし、故障の箇所によってはコネクター部分のみ自分で修理すればたったの525円の費用で直せます。修理を依頼するのを諦めるのなら、思い切ってDIYで修理にTRYしてみましょう!ちなみに当然ながらDIYで修理した製品は保証が無くなります。あくまで自己責任の結果となりますのでその事はご承知の上で行って下さい。

断線症状の見極め方法

 このマイクの不具合でコネクター部分の断線と見極める方法としては、コネクター付け根の配線を色々な角度に曲げてみて、一瞬でもマイクが復活する、もしくは無効になる様ならば可能性は非常に高いです。

 KTELのマイクセットのコネクター部分を分解してみると、KTEL製品のコネクター部分は配線が断線し難い様に接点周辺がホッとボンドの樹脂で固められていて、非常に丁寧な造りとなっています。
ちなみに左の写真は配線を確認するため、この固められている樹脂をニッパーで少しずつ切り取りながら分解した時の写真です。(^^;) それなのに何故断線等の接触不良が発生してしまうのか?私も非常に疑問でした。しかし、同様のトラブルで自分で修理したインターコム製品で、コネクター部分を分解すると配線が固められていなかった物も有ったのでその原因を特定する事が出来ました。

原因は?余裕が無い配線の結線に問題か?

 実際にコネクターの接点部分で断線した部分を見ると、マイク用のオレンジ色の同軸配線の中心の方の配線が断線していました。これらの配線は非常に細い線が使用されています。ところが、この接点の手前では全く余裕が無くピンと張られた状態で結線されていたのです。これではコネクターの付け根部分に負荷が掛かった時に、この接点部分にも負荷が掛かり、結果的にこの細い線が切断されてしまうのだと判りました。これはコネクター部分を見ながらケーブルを曲げてみると、わずかながら中の配線が動く事を確認出来ました。(ルーペにて拡大し、やっとチエック出来る程度)

DIY修理に際して必要な工具と部材

 このコネクターの修理では、先端が細いハンダゴテとハンダ、余分なハンダを吸い取るハンダ吸い取りテープ、ルーペ、細い配線とニッパー、配線の皮をむくワイヤーストリッパーを使用しました。

修理は簡単か?

 忍耐強く修理を行うなら専門知識は不要です。配線が細く接点も小さいので作業の際は結構集中力が要求され、時間も掛かります。

トラブルを防ぐ日頃の使用法・注意点

 特にコネクターを外す時は、コネクター部分だけを持ってしっかり行う事。決して配線ケーブルを引っ張って外したりしない事。しかし、コネクターの抜き差しを操り返していると必ず固くなってしまい抜け難くなってしまいます。そこで私が対策として実施しているのがホームセンターでも売られている「シリコンスプレー」をコネクター部分に軽く吹き付ける事です。これにより子供の力でも抜き差しが容易になり、断線の要因となる様な無理な力が掛かり難くなるからです。

コネクターの接点不良

 このケースもコネクターの抜き差しを操り返していく内に差し込みが固くなってしまった事によるトラブルです。但し、こちらは前述のケースとは全く逆でコネクターを差し込む時に発生します。
 コネクターを差し込み時、コネクター内のピンの挿入がきつくなり、中のピンが押し込まれピンそのものが引っ込んでしまい接点不良を起こしてしまいます。(写真 →のピン部分が押し込まれ短くなってしまったケース)これは一目見て直ぐに不具合の原因が特定出来ます。トラブルを回避する方法は、やはりシリコンスプレー。そして修理方法も同じです。

配線の結線方法(修理方法)

 まず、どちらにしてもコネクター部分を交換となるとコネクター部品を購入しなくてはなりません。このコネクターは三協特殊無線さん(秋葉原)や秋月電子等パーツ販売店で販売しており、他にも秋葉原なら簡単に部品を入手可能です。ちなみに三協特殊無線さんで取り扱っているコネクターはしっかりした造りになっており、525円(税込み)で販売されていました。(上の写真は三協特殊無線さんが販売しているコネクター)

 実はカタログの一部には配線の結線方法が記載されていました。(いつもお世話になっている三協特殊無線さんに教えて頂きました。) しかし、この結線方法がオスやメスの違いが判り難く、モノラルの場合は違っており、苦労して結線方法を調べましたので是非参考にして頂ければと思います。

 右上の写真(モノラル仕様・インターコムのコネクター)は結線のポイントとなる端子同士の結線部分。分解してみて初めて判りました。(詳細は下記参照)

ヘッドセット(スーパータッチJr)側(オス側端子)の場合(ハンダ付け面側から見た場合)

①緑線の外線(スピーカーアース)
②緑線の芯線(スピーカー右)
③オレンジ線の外線(マイクアース)
④オレンジ線の芯線(マイク入力)
⑤(モノラルの場合は②と結線する)(スピーカー左)

※ 配線色はあくまでもご参考です

インターコム(ボリューム付き)側(メス側端子)の場合(ハンダ付け面側から見た場合)

①(モノラルの場合④と結線する)(スピーカー左)
②赤線(マイク入力)
③赤線とペアの黒線(マイクアース)
④緑線(スピーカー右)
⑤緑線とペアの黒線(スピーカーアース)

※ 配線色はあくまでもご参考です

 おわり

アウトドア&スポーツ ナチュラム デル株式会社 アウトドア&スポーツ ナチュラム ソースネクスト

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