のんびり伊豆温泉ツーリング

下田さんと初のFTM−10S使用ツーリング

2007.10.28(日)走行

文句無しの台風一過!晴天ツーリング!

 朝起きて空を見上げると前夜の台風の猛威が信じられない程空には月や星が輝いていた。まだ夜は明けてはいなかったが雲1つ無い空はまさに台風一過の晴天。しかも天気予報では朝夕は少し寒さを感じるものの日中は若干汗ばむ程度の晴天が予想されていた。

 起床は早朝5時。今日は私と同じBMW R1200RT乗りの下田さんとのツーリングだ。今回一緒に行くのは次女のひかり(小4)。ひかりは前日の朝あまりにも遅くまで寝ていたせいで前夜は早めに寝床についたにも係わらず中々眠れなかった様だ。いつもなら起こそうとすると直ぐに飛び起きるひかりだが、案の定身体を揺すっても何回声を掛けても中々起きれなかった。

 仕方が無いので「今日はお父さんだけで行って来るよ!」と声を掛けると、空然ムクッと起きて反応した。「本当に大丈夫?無理しなくて良いよ!」と言うが、速答で「大丈夫!行く!」と言う返事が返って来た。そして無言で服を着て出かける準備をしだしたのだ。(^^;)ひかりはこの日の温泉行きを楽しみにしていたのだ。

 今日の目的地は下田さんの希望により伊豆半島方面&温泉でゆっくりと言う事で、待ち合せは海老名SA、時間はETC早朝夜間割引適用の為、東京料金所をギリギリ6時に通過して到着する位の時間と言う事で約束していた。

2台のFTM−10Sで実力を試す絶好のツーリング

 今回のツーリングは下田さんと私の2人共がバーテックス スタンダード製 FTM−10S(オートバイ専用多機能アマチュア無線機)を装着してから一緒に走る初のツーリングとなり、同機種同士でその実力を試す絶好の機会となった。
このFTM−10Sについての更に詳しい情報はこちらを参照して頂きたい。

 実は私はこの日の為に、前日迫り来る台風の大雨が降る中、前回(先週の親子タンデムツーリングで)インターコム機能の不具合が出たKTEL対応の接続ケーブルを対策品に交換する作業を行ったり、コントローラーの位置変更やアンテナ基台の移設を検討したりしていた。しかし夕方になり天候は更に悪化し途中でさすがに断念。何とか最低限やらなければならないケーブル交換とコントローラーの位置決めだけ完了しこの日のツーリングを迎えた。

早くも下田さんの無線を傍受するも・・・ (^^;)

 朝5:30のまだ夜も明けていない時間に自宅を出発し、環八道路で東名高速用賀IC入口を目指した。思っていた程気温は低くなく、防寒対策を十分にした甲斐有ってひかりも寒くなく快適だそうだ。台風通過後によく吹く強風もなく、まさに絶好のツーリング日和となった。

 無線の周波数等は事前に決め連絡していた。国道246号線との交差点で信号待ちをしていると、無線で呼びかける下田さんの声が聞こえた。私の方も早速反事をしたが、こちらの声は聞こえない様だ。 これは後で判明したのだが、私の方が一部設定ミス(スケルチ機能の設定ミス)をしていた為に私の呼び掛けが聞こえなかったのだ。本来なら既にこの時点で東名高速道路を走行中の下田さんとは話しが出来た筈であった。

 ところで・・ インターコムの機能は先週の状況とは一変し超快適運用となった。これなら投資した甲斐が有ったなぁと思える程何の問題も無く使用出来た。勿論ひかりも下田さんの声(無線の声)を聞く事が出来るので、同乗者にとってもとても楽しいコミュニケーションツールとなる。

 ちなににこのFTM−10Sを操作するには、アマチュア無線技士の免許が必要となる。下田さんも私も約20年位前に免許を取得している。また、無線機の使用にも開局申請の手続きが必要で、こちらも2人共済ませている。この様に免許取得や申請も必要で少し面倒と思われるかも知れないが、ツーリングをより楽しくさせるこのFTM−10Sはグループツーリングやタンデムツーリングを楽しむライダーには絶対お勧めの必須アイテムだと思う。

海老名SAにて朝食

 東名高速道路東京料金所を無事6時前に通過し走行していると、しばらくして左側車線をゆっくり走行している下田さんを発見した。結局海老名SA手前で下田さんと合流し、その後そのまま海老名SAに入り先週よりは空いていたバイク専用駐車場に停めた。
 下田さんとひかりは初体面だったのでまずはご挨拶。相変らず「もじもじ系」のひかりはやはり恥ずかしがっていた。
 軽く朝食と言う事でパン屋さんに向かい、私は先週大貴(長男、中1)が食べ絶賛した和牛カレーパンを1個、ひかりはこしあんぱん1個を食べた。そして食べながら下田さんとFTM−10Sの話題で盛り上がった。

下田さんはインターフォン(ブルートゥース)を使用

 実は下田さんもKTELのヘッドセットを既に購入していたのだが、今回は装着加工の為、ヘルメットをメーカーに預けていて今回のツーリングには間に合わなかったそうだ。そこで下田さんは以前から持っているインターフォン(セルラーライン製)のブルートゥースのヘッドセットをアライのジェット型ヘルメットに装着して今回使用した。

 しかし、このインターフォンのヘッドセット、下田さんによるとアライのジェットヘルメットに装着した場合、マイクとスピーカーが一体型で固定されているので、マイクの位置を口元に合わせると、スピーカーの位置が若干合わず、音声が聞き取り難いそうだ。それとやはりバッテリーの持続時間が問題で以前白馬の日帰りツーの時、ナビのMP3プレーヤー機能で音楽を聞きながら使用していて途中でバッテリーが切れてしまっている。今回もツーリングの最後までもつのか?実践確認テストとなった。

早くもブルートゥース運用にトラブルが発生!

 本日のルートを再度確認し、無線のチェックも行った後海老名SAを出発した。今迄は走行中下田さんとは話しが出来なかったが、今回からは会話を楽しみながらのツーリングとなる。(^^)

 前方には富士山もクッキリ見え雲1つ無い青空が広がっている。ただ走っているだけでもとても気持ちが良い。先週は富士山頂の北側だけ雪が積もっていたが、この日はすっかり富士山らしく山頂全体に雪が積もっている。

 気持ち良く走行していると私のRTのメーターに警告灯が点灯した。ガソリンの残量警告灯だった。何とか予定の裾野IC迄行き着こうと思ったが、足柄SA手前では残走行可能距離33Kmと表示され心細くなったので予定を変更しようとしたが、無線で呼び掛けても下田さんの応答が無い。何らかのトラブルで下田さん側の無線が使えなくなっていた。(^^;)

 実はこの後で判明したのだが、FTM−10Sでブルートゥースを使用する場合、デフォルト設定では20秒以上の間、何も操作しなかったり、話をしなかったり、相手の信号を受信しなかったりすると自動的にバッテリーセーブ機能が動作し、再度無線機の電源をオン・オフしないと復旧しない事が分った。そこで後にこのバッテリーセーブ機能をOFFにして、やっとその問題は解決した。しかし・・・20秒は如何なものかと・・・(−−;)


↑ 急遽足柄SAに立ち寄り2台共給油した。

 足柄SAを出発すると右手に富士山と紅葉を見ながらの走行となり、順調に進み直ぐに裾野ICに到着した。裾野ICを出ると国道246号線に入り西へと進む。本来なら途中で県道394号線 → 県道21号線へと進むべきところ、私がルートを誤りそのまま国道246号線を直進してしまうが、何とか途中で方向修正を行い三島駅前を通るルートで国道136号線へと出る事が出来た。

 ここからはひたすら国道136号線を南下し進む。国道136号線も渋滞は無く順調に進む事が出来、田京近辺でマクドナルド(大仁店)に休憩がてら立ち寄った。このマックは他のマックと違い少し高級感の有るお洒落な内装の店舗であった。今回もこの時間はひかりの苦手な朝マックメニューの時間帯ではあったが、ハッシュドポテト以外にマックナゲットを注文したので少しはお腹の足しになった様だ。

KTEL(有線)とブルートゥース(ワイヤレス)の運用の違い

 このマックでFTM−10Sの取扱説明書を確認し、先程触れたブルートゥースのバッテリーセーブ機能の設定の件が判明し、出発時早速下田さんはその設定を変更し解決した。その後は何の問題も無く使用出来、ブルートゥースでも快適運用となった。(^^) 但し、やはりスピーカーの位置が悪いのと、音があまり大きくならないとの事で、私がKTELのヘッドセットでFTM−10Sのボリュームレベルを12位で運用していたが、下田さんは最大値の31でも音声が若干聞き取り難く、音量不足気味だったとの事だった。

 下田さんはインターフォン(ブルートゥース)を使用し、VOX機能(話し出すと自動的に送信に切り替わる機能)を利用し、PTTスイッチを使わずに送受信の切り替えを行っていたが、私がここで驚いたのは話し掛けだすと送信モードに切り替わる際、タイムラグで最初の声の部分が途切れてしまうのでは?と思っていたのだが、実際の話し声より少し遅れて声が送信され、全く声が途切れずにきちんと聞き取れるのには感心した。これならVOX機能での運用も十分活用可能だ。但し、咳きをした時やたまに声意外の要因で送信モードに切り替ってしまうのは確認出来た。しかし、気になる程では無く実用に十分な性能を持っていると感じた。

 では、タンデムでインターコム機能を使用する場合はどうかと言うと、これはPTTスイッチを利用した方が便利である。当り前の話しだが同乗者とインターコム機能で話そうとすると自動的に送信モードに切り替ってしまいこれでは使い勝手が悪い。また、送信時にはインターコムの音声が一時的に聞こえなくなる仕様となっている。

 私の方はKTELのヘッドセット(スーパータッチJr.)を使用。タンデム運用でひかりも同じKTELのヘッドセットを使用しインターコム機能を使用。無線送信時はPTTスイッチを押し、送信していない時は普通にインターコムとして双方向通信で話が出来る。

 私が今迄使用してきたハンディー機2台で妻と無線を使用する時は、PTTスイッチを押してから一呼吸おいてから話し出さないと、話し始めの声が送信されず聞き返す事が多々有るが、このFTM−10Sではその煩わしさは全く無い。

土肥にあっと言う間に到着

 マックを出発しそのまま国道136号線で一気に土肥を目指した。道は空いており気持ち良い走りを堪能する。土肥峠のワインディングロードも自分達のペースで走行出来、あっと言う間に土肥の花時計がある駐車場に到着した。花時到の周りに「足踏み健康」が有るこの場所は私のお気に入りの場所だ。今回もウンも言わさず下田さんを連れて来てしまった。m(。。)m

 この場所に到着すると3人共厚着だった服を脱ぎ身軽な格好になった。少しも寒くなく天気予報通り少し汗ばむ程の気温となっていた。
 まずはここで靴を脱ぎ、花時計の周りを石を踏みしめながらゆっくり歩く。下田さんは靴下も脱いで挑戦していたが少し苦戦していた。やはり1番平気だったのはひかりだ。体重が軽いせいか? 子供ゆえまだ健康なのか? それとも私達の身体が不健康なのか?(爆)
ひかりだけが平気で歩き回っていた。私と下田さんは1周。ひかりは2周する。そして花時計横に有る手すり付きの場所でもやってみた。(右上写真)ひかりの余裕の表情が感じられる写真だ。

 そして次はこの花時計横に在る「手湯」と「足湯」も利用する。(無料) 冬ならばツーリング途中冷たくなった手足を十分温めてくれる場所でもあるのでこれからの季節はお勧めのスポットだ。 そしてその後は少し海岸にも出てみた。海は台風の影響も無く穏やかで、海を挟んだ向こう側には、雪を被った高い山々が美しく見えた。

寄り道をしながら修善寺方面に向かう

 そして今回はそのまま別ルートで修善寺方面へ戻る事となる。下田さんの希望で今回はゆっくり温泉に浸かってのんびりするのが目的だ。国道136号線を戻り土肥峠へと向かうが、改めて所々紅葉化が進んでいる事を実感した。

  途中、ドライブインで売られている美味しい「黄味だけプリン」の存在を思い出し、土肥峠手前のドライブインに立ち寄った。これも無線で相談しながら急に立ち寄ったりで面白い。そして本当はプリンを食べるつもりだったのだが、プリンの横に売られていたビワゼリーがとても美味しそうに見え、結局3人共プリンではなくビワゼリーを食べる。(笑)

 ここではしいたけ狩りも出来るそうで、ひかりはやりたいと言っていたが、そもそもひかりはしいたけが苦手で食べられないので却下する。

西伊豆の絶景ロードを走る!

 そして国道136号線の旧道に入って県道127号線に向かおうと旧道に入る。しかし曲がったとたん、行く手はバリケードが置かれており通行止め。もしかしたら反対側からなら行けるかも?と思い土肥峠のトンネルを抜け、反対側からアプローチをしたらこちらは大丈夫だった。

 この県道127号線は駿河湾や富士山を眺めながら走れる、高所を走るワインディングロードで南側から北に向けて走るのが特に景色が良くお勧めだ。途中に在る「太平洋展望台」に立ち寄り写真を撮ったりもした。

 そして戸田峠へと抜け、県道18号線を東へ進み本日の最大の目的地である修善寺 時之栖 万福「百笑の湯」へ到着した。

この「百笑の湯」は大人1日2,000円。小人(小学生)1日1,000円。JAF割引により300円値引かれ合計2,700円と少し高い料金設定であるが、設備の充実度やタオルや室内着、せいけつに管理された備品などを考えれば、まぁ納得出来る料金かも知れない。

温泉施設内にて昼食

 「百笑の湯」に到着してまずは昼食を食べる事にした。以前来た時は、かなりリーズナブルで美味しい料理メニューが豊富に有ったのだが、すっかり内容が変っていて価格設定が上がっていたのは少し残念であった。 私とひかりは「桜海老と蟹のちらし寿司」と「さつま黒豚 陶板蒸し」を食べた。これはと両方共とても美味しかったと思う。

 それから、ここの温泉で楽しみにしていた足の角質を食べてくれる魚(ドクター魚魚)の居る湯舟のコーナーが無くなっていたのは正直非常に残念だった。

 そして食後は予定通り温泉にゆっくり浸かり、その後休憩所で仮眠もしてのんびりと過ごした。休憩所からもこの日は富士山が良く見えて印象に残った。結局この「百笑の湯」を出て出発したのは16:30頃。大分ゆっくりしてしまった。

下田さんのインターフォンのバッテリーがとうとう切れる!

 その後は伊豆中央道を通り、多少混雑気味の国道136号線を北上し国道1号線を箱根方面へと進んだ。帰りのルートは箱根新道を走ったのだが、料金所手前で5Km以上の大渋滞に巻き込まれてしまった。何とか渋滞で停まったままの車の左側をすり抜けるも、途中大型バスに行く手を阻まれ、それをかわすタイミングで下田さんと少し離れてしまった。

 本来ここでまた無線が活躍する筈だったのだが、また突然下田さんの応答が無くなっていた。今度の原因は当初から予想していた通り、ブルートゥース機器(インターフォン)のバッテリー切れが原因だった。日中長い時間温泉に立ち寄って使用していない時間が多かったので、もしかしたら今回は最後までバッテリーがもつのではないか?と言う楽観的な期待が少し有ったのだが、やはりそれでも1日はもたないと言う結果となってしまった。

 最近はこのインターフォンに走行中、アクセサリー電源から充電出来るオプションが発売されたそうだが、結局充電中は使用出来ないそうで、半日のみのツーリングなら大丈夫かも知れないが、丸1日の日帰りツーリングでも厳しい現実を目の当たりにした。

 私も下田さんも結論として現時点ではKTELの有線接続での運用の方が適していると判断した。

渋滞に巻き込まれながら帰宅

 小田原厚木道路への入口付近で下田さんと合流出来、小田原厚木道路経由東名高速道路方面へと進んだ。小田原厚木道路の大磯PAで休憩し、次の立ち寄りは東名高速道路の港北PAと決める。心配された小田原厚木道路での渋滞は無かったが、東名高速道路の厚木IC料金所からはまた激しい渋滞に巻き込まれる。それでも何とか港北PAには2台一緒に走行し立ち寄る事が出来た。そしてここではバイクから下りる事無く最後の挨拶を交わし、その後用賀ICまで並走する。首都高速道路3号線はこの日集中工事を行っていた為、また用賀IC手前で渋滞となる。ここで下田さんとは本日お別れ、私達は首都高速3号線の渋滞を横目で見ながら用賀ICで下り、自宅には19:55に帰宅した。

 因みに下田さんもその後渋滞する首都高3号線を走行するのは諦め、同じく用賀ICで下り、一般道で帰ったとの事だった。

おわり