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東北方面一泊二日で何処まで行けるか?

米沢牛&温泉三昧ツーリング

2002.6.某日 走行

CB900ホーネットとCRM250 としさん

出発直後から突然の雨

  ツーリングに雨の心配は付きものである。今回、休日出勤で溜まっていた振替休日を利用し、平日2日間で1泊2日のツーリングを友人のとしさんと計画した。しかし最近どうも天気が悪い・・・。当初予定していた乗鞍方面も天気が悪そうだし肝心の乗鞍スカイラインが季節外れの積雪で通行止めとの情報も有った。(^^;) そこでツーリング日前日まで迷った挙句、結局乗鞍を断念、少しでも天気の良さそうな東北方面へ行く事にした。最終目的地は決めていない。とりあえず西那須野塩原ICで高速道路を降りて温泉に行こうと決めた。

 早朝6時、予定通りの出発時間にとしさんが来た。早速今回初めてツーリングに使う無線機の周波数を設定したりと身支度を整えていると・・・ポツ ポツ・・と雨が・・・。(^^;) 起床時には何とかもっていた天気だったが頭上には分厚い雲が今にも掛かりそうであった。雨にはギリギリ降られないかも??と期待していた矢先の雨だった。しかもその直後真っ黒な分厚い西の方角の空に稲妻が走り、大きな雷鳴まで響いた。

 雨具を着るか着ないか2人共迷ったが、空を見るとこれから向かおうとしている東の空は晴れている。雨が本降りにならないうちにさっさと天気の良い方へ行ってしまおうと言う事になった。しかしこれが誤算であった。首都高速2号線に乗ったとたん雨は本降りになってしまい、いまさら雨具着るには遅過ぎる ってな感じになってしまった。

 無線で「どうする?雨具着る?」「もう良いや!どうせもう十分に濡れてるし・・ ・ しかもこの先の空は良く晴れているし」との会話が飛び交い、結局雨の中を突き進んだ。 高速道路を走行中は簡単には停車する事が出来ないので、無線で会話出来るのは便利である。連れは雨具を着たいのか?それとも着ないでそのまま走り続けたいと思っているか?お互いの気持ちを確認出来た。首都高速7号線に入ると雨は急に止み、何とか雨の区間を脱したなと 一安心した。

豚に出くわす

 くっ・・・臭ぁ~い!首都高7号線を走行中、雨が止んでほっとするもつかの間・・・突然小便臭い強烈な臭いがしてきた。「う~ん・・・臭い」「何でこんなに臭いんだろう・・」と話をしていると前方に豚を積んで走っているトラックがいた。「こっ これかぁ~」早朝から雷雨、豚とネタに困らない好調な出だしだった。(爆)

無線は便利で楽しい!

 東北自動車道に入ると曇りがちの空にも青空が広がり、雨で濡れたウェアもすっかり乾いてきた。無線で「そろそろ休憩しよう!」ととしさんの声。SAで休憩し 取りあえず高速道路を下りるのは西那須野塩原ICと、これからのルートを再確認しつつ握り飯を食べ、一休憩後直ぐに走り出した。高速道路は平日のせいかすこぶる順調。走りながらも追い抜く車の話やこれから最初に目指す温泉の話をしての楽しみ ながらの走行。無線が有ると便利だし、ツーリング自体がもっと楽しくなるのを実感した。

ハプニング発生!

 あともう少しで西那須野塩原ICか?と思っていた矢先・・・「あれれ???ありゃ?あっ・・・」ととしさんの声が・・・。すると後ろを走っていたとしさんのバイク(CRM)がどんどん離れて 行くのがミラー越しに確認出来た。すかさず私も左側に寄り、路側帯にバイクを緊急停車させた。何があったのか無線で確認するとガス欠との事。とりあえずリザーブに切り替えて再始動出来、あと少しの高速 を下りたら直ぐ給油する事とし、ICを目指した。

最初の目的地は木賊温泉

 西那須野塩原ICを下り、給油後まず目指すは木賊温泉。これはとしさんのお気に入りポイントでもあり、この温泉三昧ツーリングのスタートでもあった。ICから木賊温泉まではかなりの距離があり、 交通量も少ない国道400号線は山間を走る気持ち良い道だった。天気もすっかり回復し、晴れて朝の雷雨は嘘のように感じられた。木賊温泉までの道は自然が一杯。私の嫌いな毛虫が アスファルトの上にゴロゴロしてる。それもかなり大きい・・・。(^^;)

としさんのピンチ

 木賊温泉に到着すると何故かとしさんがそわそわしている。どうも腹が冷えて大をもようしたらしい・・・。木賊温泉付近は民家も少なく、周りにはコンビニは見当たらない。すかさずとしさんはトイレを探すべく何処かに行ってしまった。私はその間ちょっと一休憩。暫くするととしさんが戻ってきた。結局民家のトイレを借りたらしい。ま、漏らさず済んで何よりである。 (笑) しかし・・・この時点迄に色々なハプニングが多い事多い事!(^^;)

木賊温泉木賊温泉

 木賊温泉は渓流沿い・・・と言うより川の中とも言えるような場所に温泉が有った。男女混浴ではあるが、先客は年配の釣り人男性が一人だけ。一応湯船には屋根は付いているが横は柱と脱いだ服を入れる籠しかない。2~3m先には釣りをしている人が居る。勿論丸見えだ。後で聞いた話だが、としさんの奥さんはこの温泉にイヤイヤながらもタオルを巻いて入ったとの事。東京からは途中SAで1回休憩しただけだったので、ちょっと疲れた身体には熱めのお湯がしみてくるようで気持ち良い。寸志100円で入れるこの温泉は温泉好きライダーに是非お勧めしたい。

会津若松を目指す

 温泉から出るとこれから何処に行くか相談した。結局行ける所まで北上すると言う事になり、田島経由会津若松(国道121号線→国道118号線)を目指した。途中、 工事区間の為通行不可の箇所もあり、多少道に迷った事もあったが概ね順調に走れた。しかし・・・西那須野塩原からの道、大規模な道路工事があちこちされている。交通量が少ないのでそれほど苦痛ではなかったが、それにしても多過ぎる感じであった。

予定に無かった東北

 持って行ったツーリングマップルは関東版であった為、会津若松に近づくにつれ東北版の必要性を感じてきた。本屋に寄ろう!って事になったが、ツーリングマップルを取り扱っている様な本屋がなかなか見つからない。途中コンビニもチェックはしたがやはり無い。まずはコンビニで弁当を買いその場で腹ごしらえを済ませる。この時間日差しが物凄く強く温度も急上昇。うだるような暑さにはちょっと参った。早く地図を手に入れて涼しい山を目指したい。

コンビニ駐車場にて

やっとツーリングマップルを手に入れる

  会津若松の駅付近でバイクを停め、駅の方から歩いてきたおばさんに聞いてみた。やはりこういう時は聞くのが一番!「この信号を右折すると50m程行った所の右側にありますよ」と親切に笑顔で教えてくれた。やっぱり聞いてみるもんだ。

 有りました。ツーリングマップル東北版 。早速2人共購入。本屋の前で早速ルートのチェックを行った。「飯はさっきコンビニで食べたし・・・喜多方へ行ってもなぁ・・・」「取りあえず米沢方面に行きますか?」ってな事で、国道121号線をひたすら米沢方面に向かう事にした。

 「そろそろガソリン入れたいんっすけど!」としさんのバイクは給油タイミングらしい。早速スタンドに入り、2人共これからの峠道に備えて給油。これが出発してから2回目の給油である。スタンドのおじさんが「今日は暑いねぇ?!昨日までは天気が悪くて結構涼しかったんだけどねぇ」と色々話してくれた。給油を終えまた走り出す。そして会津若松のICに差し掛かった。

もしかして検問突破?

 会津若松IC付近はさすがに多少交通量が多かった。遅い車が先頭を走りちょっと邪魔くさい。そこで赤信号のタイミングで横に出た。すると前方には車が居なかったので、信号が青になってすかさずスタートダッシュ。この時、ちょっとスピードを出し過ぎてしまった。するととしさんが何故かついてこない。

 あれっ?おかしいなぁ・・・やっぱちょっと飛ばし過ぎたかなぁ??と思っていると、としさんが「あちゃ~やってしまったぁ~」 と言ってきた。「???」何の事だか判らず減速すると「あれっ?あれぇ~?」とまた言って来る。訳が判らないでいるととしさんが、「今、ネズミ捕りやっていたよ!でも何故捕まらなかったんだろう???完全にアウトの感じだったし、警官が3人旗まで用意していたのが見えたのに・・・」との事。

 「えっ?!えっ~本当?全然気が付かなかったぁ~」いつもは慎重でネズミ捕りも人一倍気が付く方なのに何故かまったく目に入らなかった。「捕まらなかったのは奇跡だ!何故だろう??」と暫くはとしさんと2人で首を傾げるばかりだった。

 気を取り直し、また道はいつしか山道になっていった。この道は上り坂で標高をどんどん稼いでいく感じ。先程までの暑さが嘘のように涼しくなってきた。特に大峠と言う長いトンネルに入ると涼しい感じを通り越し、としさんからは「寒い!」との声も・・・。道は交通量も少なく、まさに快適な道。道の駅があったのでそこで休憩とこれからのルート確認を行うことにした。

道の駅にて

本日の宿を決める

 そろそろ良い時間である。日はまだ高いが時間は16時近かった。そこで今回の目的地を米沢迄と決め、宿泊を何処にするか検討した。丁度休憩していたのが道の駅と言う事もあり、宿泊施設のパンフレットや周辺のイラスト地図などを手に入れることが出来た。早速それを元に2人で相談。まず夕食は米沢牛(ステーキ)を食いたい。2人の意見は一致した。

 そして勿論温泉も外せない。結局「かんぽの宿」が候補に挙がった。ちょっと贅沢かもしれないが、パンフレットではまるでホテル 風で良さそうな感じだった。携帯電話でまずは宿泊可否の確認。OKである。米沢牛のステーキが食べられるか?これも追加料金を支払えば可能との事。今回の宿泊は「かんぽの宿」に決定とする。そして一路「かんぽの宿」を目指して本日のラストランとなった。

かんぽの宿

 「かんぽの宿」は丁度福島側からでは裏磐梯の有料道路を抜けた場所に在った。建物は新しく綺麗である。早速チェックインすると部屋は和室で結構広い。今日1日結構走ったので身体を畳の上で伸ばすと気持ちが良い。食事前にまずは温泉に入る。平日のせいか人も少ないのでのんびり浸かれる。目の前には山が見え、景色はまずまず。小さいながらも露天も備えていた。

米沢牛ステーキは最高!

米沢牛ステーキ

 温泉から出るとリラックスルームみたいなものが有った。健康器具のセールスマンがマッサージベッドを試して下さいと誘ってくれた。料金は勿論無料。早速試してみるとこれが思っていた以上に気持ち良い。温泉+マッサージは本当に身体を癒してくれた。

 マッサージを終えると丁度夕食を予約していた時間(18時)になった。今回のツーリングでのメイン料理でもある夕食である。期待が膨らむ米沢牛のステーキコースは6千円のコースだった。決して私には安くない金額なのでより一層期待が掛かる。そして出てきたステーキはボリュームも十分。しかも本当に美味しくって柔らかい。まるで身体に肉汁が染込んでいくような美味しさに2人共大満足であった。

 食事後部屋に戻ると既に布団がひかれていた。今日一日のルートの確認と明日のルートを話し合っているうちに眠くなり、何時しか寝てしまった。翌日は勿論朝から温泉。朝風呂に入ってからお土産を物色し、部屋に戻って身支度を整えた。

2日目も好天に恵まれた

裏磐梯スカイライン

 今日の天気も凄く良い。爽快である。チェックアウトを済ませ裏磐梯スカイラインを走り、猪苗代湖を目指した。この裏磐梯スカイラインもとっても景色が良い。途中それぞれの走っている姿をカメラに収めたりもした。

裏磐梯スカイラインにて

 この後、猪苗代湖、そして湖を周遊する道を半周走り那須を目指した。途中かなりトラックが多いのが気になったが順調に走り、スタンドで給油、ついでに自分たちもコンビニで休憩がてら水分を補給した。それからは一気に那須へ向かい、地獄谷を少し見て、茶臼岳に麓のパーキングで休憩。そしてまた地図上での温泉探しとなった。

地獄谷地獄谷

犬に吠えられ追いかけられ・・・

 向かった温泉は地獄谷から少し下った温泉街付近に掛かる橋から横にそれた所にあった。しかしこの道、思いっきりダートであった。としさんのバイクはオフ車だが、私の車はオンロードタイプである。あまりものわだちの深さに一瞬かなりの不安を覚える。そして前を走るとしさんが雨で削られた激しいデコボコ道に差し掛かった時、民家から繋がれていない3匹の犬が突然吠えながら駆け寄ってきた。これにはかなりとしさんも焦ったらしい。もう少しで噛みつかれる位の勢いだった。

 私の方もただでさえデコボコ道で厄介なのに犬に妨害されてはなおさら通り抜けるのが辛い。とにかく前に進むしかないので思い切って走り抜ける。幸い何故か犬は私には吠えず、何とかコケず に通り抜けられホッとする。犬は駆け寄る勢いは凄かったが深追いはしない様だった。バイクをその先の駐車場で停め、そこからは歩いて温泉に向かう。

温泉

 温泉に到着。これが実に古臭い温泉であった。入口向かいに住むおじさんに料金を支払い、入口を入るといきなり木造のらせん階段を下りることになる。廊下は薄暗く何処を見てもかなり古臭い。廊下を奥に進むとやっと男女別の入口を見つける。風呂場の脱衣所はこれまた狭い。湯船は2つ有り、ぬるめの湯と熱めの湯だった。入っている人は2人のみ。洗い場も無いのでまさに浸かるだけの温泉だ。お湯は濃いめに感じられる泉質だった。まぁまぁである。

 温泉を出るとまた不安が よぎった。またあの悪路を走らなければならないのか・・・と。しかし帰り道も犬に吠えられることもなく何とか無事国道に出られることが出来た。

最後は月島でもんじゃ

 那須高原ICを目指し、坂を下っていくと右側にそば屋が有ったのでそこで昼飯を食べた。そしていよいよ帰路につく事にした。那須ICから東北自動車道に入り、一路東京を目指す。そして今回最後のしめくくりは高速道路を走りながら相談した結果、首都高速を銀座で下り、月島でもんじゃを食べて完了とした。勿論自宅に着いた時はすっかり夜であった。

 おわり

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