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W親子タンデム峠越えツーリング

国道139号線冬の松姫峠越え

2007.12.6(日) 走行

今回もW親子タンデムツー!

 八王子在住の佐藤さんよりメールを頂き、今回は佐藤さん親子とのW親子タンデムツーリングとなった。佐藤さんはBMW K1100LTに乗られている方で、私と同じ様に日頃からお子さんと一緒にタンデムツーリングを楽しんでいらっしゃる方だ。私も娘(あかり 小4)と2人でタンデムで出発する。嬉しい事にまたツーリング仲間が増える事となった。(^^)
私が今回使用するバイクは勿論BMW R1200RTだ。
今回は一般道のみを使用し温泉にゆっくり浸かり、美味しい物を食べると言う2つの目的を設定、なるべく近場のルートで尚且つまだ走った事が無いルートと言う前提で計画を立てた。そして決定したルートが山梨県大月市から国道139号線。松姫峠を越え小菅村に抜けるルートだ。この峠に至る道は地図上でもかなりの山道で、一部には「悪路」とも表記されている道だ! 雪は積もってはいないと思うがあまり早い時間帯に走行すると路面凍結によるスリップの危険性も考えられる。そこでいつもよりはゆっくりめの出発時間とし、佐藤さん親子とは東京八王子の先に在る「高尾山口」駅近くのファミリーマート(コンビニ)駐車場に8:30に待ち合わせとした。

初めて日野バイパスを走る

 私とあかりは6:30に起床、7:10には出発した。今日も空には青空が広がり雨の心配は皆無でまさに「冬晴れ」。それゆえ気温が低く冬の朝を十分に感じる寒さでこの冬1番の寒さだそうだ。あかりは計5枚の重ね着やスキーウェアで完全防寒。その為寒くは無かったそうだ。いつもの様に中央自動車道の調布IC方面へと向かうが、いつもとは違い調布IC前をそのまま通り過ぎ国道20号線を直進する。道は思っていたより空いていて快適に走行するが、信号のタイミングが悪くちょくちょく赤信号で引っかかる。そして私としては今回初めて走る事となる日野バイパスへと向かう。この日野バイパスは2007年3月24日に開通となった新しいバイパス道路で、完成してからまだ走った事が無かった道だった。それゆえどんなに便利になったのか?以前から期待していた道でもあったので楽しみにしていた。

 実際に走ってみると正面に富士山が見れる見晴らしの良い場所も有り、あかりが「あっ!富士山だ!」と喜んでいた。以前の国道20号線とは違い道幅も広く景色も良い。バイパス特有の交通の流れの良さもとても便利になった事を感じる。それに日野バイパスを走っているとツーリングへと向かうライダーの姿を多く見掛ける様になりツーリング気分も盛り上がってきた。

 しかし、初めは余裕で間に合うと思っていた約束の8:30の集合時間に間に合うのか?間に合わないか?バイパスに入るまでの信号のタイミングの悪さで時間をロスし、到着時間が少し心配になってきたのでペースを上げて走行する。

高尾山付近は歩道が凍結

佐藤さん親子 

 八王子市街を抜け高尾山に近づくにつれ急に歩道が白くなってきた。凍結である。やはりこの付近迄来ると如何にこの地域が寒いかが伺える景色である。佐藤さんとの待ち合わせは8:30であったが、結局3分遅れの8:33に到着。既に佐藤さん親子は到着し待って頂いていた。
到着するとまずはご挨拶。お子さんは小学校5年生の元気な男の子大地君。しっかりとライディングジャケットを着て万全の体制である。それにきちんと大きな声で礼儀正しく挨拶をしてくれてとても明るい大地君であった。あかりは実際に会うまでは大きな声で挨拶すると張り切っていたが、やはり男の子と言う事で少し恥ずかしくなってしまった様だ。(^^;)

 佐藤さん親子は既に朝ご飯を済ませて来たそうで、寒い日陰の場所に先に到着し待っていてもらい恐縮だったが、あかりがお腹が空いたとの事で私とあかりはおにぎりを1個づつ買い急いで食べ、食べ終わるまで少し待ってもらった。

 私は今回K1100LTを初めてじっくり見たのだが、佐藤さんのLTは私と同じ黒系の色で、一見してBMWだと判るスタイルと風格を感じるバイクでカッコイイ!(^^) 今回はアマチュア無線機を搭載していなかったが次回までに装着予定と言うことで、ETCやオーディオ、タンデムアンプ等も装着済みと装備も充実していた。そしていよいよ出発。2台のBMWでW親子タンデムツーリング開始となった。

佐藤さん親子あかりとタンデム

 この日は甲州街道(国道20号線)大垂水峠は空いており、歩道面は凍結していたが車道上は凍結しておらず快適に走れた。お互い信号待ちの停車時に、それぞれの写真を撮ったりしてスローペースでゆっくり走る。

あかりとタンデム

 ここでちょっと珍しい体験をする。相模湖駅前の信号を通過ししばらく走っていると、後方から消防自動車3台と消防指揮車1台がサイレンを鳴らしながら近づいてきた。こちらも走っていて距離があったので、そのまましばらく消防自動車が我々のかなり後方について来る形で走行する。、相模湖IC入口の信号待ちでやっと追いつかれ、今度は消防自動車の直ぐ後ろをついて行く形で再び走る事となった。消防自動車はその後しばらく走った後急にサイレンを止め、役場前交差点で左折して行ったのだが、果たして一体あれは何だったのだろう??? あかりも消防自動車がサイレンを鳴らしながら走っている姿を、長い時間見ながら走ったのは初めてだったので興味津々であったらしい。

 そんな珍しい体験をしながらも第一の目的地、山梨県大月市に在る観光名所「猿橋」へと順調に走行する。

「猿橋」は珍しい構造

 実は私も数え切れない程この猿橋付近の国道20号線を通過しているが、実際にはこの「猿橋」を見にわざわざ立ち寄った事は無かった。ゆえに今回初めてこの「猿橋」を見学する事となる。バイクは公園前の舗装スペースに駐車する。

猿橋猿橋にて

 「猿橋」は非常に珍しい造りの橋であった。その架かる渓谷の深さゆえ橋脚を建てられず両岸から張り出した四層のはね木によって橋を支えている構造はとても珍しい。また、猿橋も見事だったが渓谷の美しさも想像以上で、国道20号線沿いの民家が立ち並ぶ直ぐ横に、こんなにも美しくダイナミックな景観の渓谷が存在する事自体も驚きだった。

猿橋

 渓谷には展望台も有り、こちらに行ってみるとここからは猿橋の構造が良く分かる。行かれる方はぜひこちらから猿橋をじっくり見て頂きたい。四層のはね木はとても太く、面白い事にそれぞれに屋根みたいな物が付けられている。
また、その横の階段を下りて行くと川の側にも行くことが出来、夏ならば思わず泳ぎたくなるかもしれないと思うほど流れは穏やかで静かな水面を見る事が出来る。ここにはゆっくりとした時間が流れているかのようだ。

松姫峠への道は険しかった!

 猿橋を後にし次に向かったのが松姫峠である。今回のツーリングルートのメインとなる道で最も険しい道であり走り応えのある峠ルートだ。この道は一応国道(国道139号線)で大月市と小菅村を結ぶルートだが、途中に葛野川ダムと言うダムも有りそこまでは比較的道幅の広い整備した道が続く、しかしそれを過ぎると見通しの利かない険しいカーブの連続となる。その区間はまるで奥只見の国道352号線(枝折峠付近)を思い出させられる景色でもあった。

松姫峠へあかりと大地君

やっと松姫峠

 結構な距離を走った後、やっと松姫峠に到着した。実は大地君はバイクに乗っていて乗り物酔いになってしまったらしい。後もう少しそのまま走っていたら具合が悪くなってしまったかも知れなかったそうだ。そこでこの松姫峠で少しゆっくりと休憩する事にした。

 松姫峠にはバス停も在ったが、その時刻表を見ると1日に4本しか走っていないらしい。でも、今迄走ってきた道の状態を考えるとバスが通っているのが逆に不思議な位だ。この峠からは正面に富士山の山頂も少し見え登山道も在った。到着時は結構人が居て、熊鈴を付けたお婆さんが丁度山から下りてきたところだった。

松姫峠松姫峠から見える富士山

 この峠の落ち葉やどんぐりが積もる柔らかい土の部分では、日陰部分にとても長い霜柱を見つける。都内では見る事の出来ない大きさの霜柱だ。5cm以上はある。あかりも霜柱を手に取って喜んでいた。(右下写真) この頃にはあかりも大地君とすっかり仲良くなくなっていて、いつもとは違うツーリングで楽しかったようだ。左下の写真は木の切り株に無数の虫食い穴を見つけ、穴に細い小枝を刺して遊んでいるところ。意外と穴が深く面白い。

松姫峠にて霜柱

「小菅の湯」

 しばらくゆっくりした後松姫峠を下り、途中佐藤さんと相談し本日の温泉を「小菅の湯」と決め立ち寄った。ここは私も何度も来ている馴染みの日帰り温泉施設である。駐車場の横で焼き魚を売っている事を思い出し、到着前から今日も売っている事を期待する。すると期待通り山女の塩焼きが売られていた。時間もお昼時と言う事も有り、今回の目的である「美味しい物を食べる」を実践すべく、小腹も空いていたので入浴前に一匹ずつ食べる事にした。
1匹400円。相変わらず安い!それにおばちゃんは「大きいのを選んであげるねぇ」と本当に大きな焼き魚を選んでくれた。(^^;) 炭火でじっくりと焼き上げた焼き魚は美味しい。大地君はさすが男の子。骨までしっかりと食べていた。

焼魚佐藤さん親子

 小菅の湯にはゆっくりと入浴した。残念ながらあかりだけは勿論女湯に入ったので一緒ではなかったが、私の方は佐藤さん親子と同じ湯舟に浸かりながら色々な話をして楽しんだ。ビックリしたのは大地君はかなりバイクに詳しく、大人顔負けの知識が有った。(^^) さすがバイクツーリングが大好きなだけは有る。入浴後は食堂で「地粉を使ったお蕎麦」も食べ、お腹を一杯にしてから出発となった。

私とあかり佐藤さん親子

浮き橋で童心に戻る

 小菅の湯の次に向かったのは奥多摩湖に架かる有名な「浮き橋」である。昔はドラム缶を浮き代わりに使っていたので当時は「ドラム缶橋」と言われていたが、現在ではしっかりとした造りの浮き橋となり少し残念な気もするが、それでも浮き橋は浮き橋。4人で浮き橋を渡りながら思いっきり揺らしたりしてスリルを楽しんだ。(^^) 私も佐藤さんもまるで童心に戻った様に子供と一緒になって揺しながら子供と遊んだ。(笑)

奥多摩ドラム缶橋

小河内ダム(奥多摩湖)

日時計

 そして今回最後に立ち寄ったのが奥多摩湖だ。今年の夏に立ち寄った時はまだ湖畔の整備を行っていたのを覚えていたが、やっと完成したようだ。木製のベンチも多く設置され休憩するのにも便利になった。
そして到着してまず楽しんだのが湖畔に有る足踏み健康のコーナーである。これは今回初めて見つけた。中心部分には人間が針代わりになる日時計も有ったのだが、既に太陽が山の陰に隠れてしまい日陰となってしまっていた。(^^;) その後小河内ダムの提体上の展望台を見学。そして「水と緑のふれあい館」も見学し、「水と緑のふれあい館」では無料で貰える2008年のカレンダーをお土産代わりにGETした。これで今日のツーリングは残るは帰宅のみとなる。

帰り道は渋滞で四苦八苦

 奥多摩湖を後にし帰り道は国道411号線 → 都道45号線で青梅方面を目指した。そしてコンビニで最後の休憩をし、ここで佐藤さん親子とは最後の休憩となった。あかりと私はおでんを食べ身体を温める。既に時間は17時をまわっていた。

佐藤さん親子あかり

 佐藤さん親子とはコンビニから直ぐの峠入口交差点で別れた。ここからはひたすら一般道で自宅を目指して走行する。ルートは国道411号線 → 都道29号線 → 国道20号線へと進んだ。しかし所々で渋滞にハマる。極めつけは国道20号線府中付近で行く手をトラックに阻まれすり抜けも出来ず、全く動かない渋滞にハマッてしまった事だ。
ここでいつもとは違う帰宅ルートをナビで見つけ、都道19号線を右折し「是政橋」を渡り神奈川県に入る。そして県道13号線を南下するが、この道も渋滞だらけ。横幅のあるR1200RTではすり抜けにも物理的な限界があり、四苦八苦しながらの帰宅となった。最後には国道246号線で都内へと戻り、それでも自宅到着は19:05頃。さすがにあかりは少しグロッキー気味となったが翌朝はすっかり元気となり学校へと向かった。今回はあかりにとっては初めてのW親子タンデムツーリング。何時もと違い子供同士の交流も有ってとても楽しかったそうだ。(^^) ゆくゆくは親子タンデム同士でのキャンプツーリングなんて言うのも実現出来たらと思う。

 おわり

アウトドア&スポーツ ナチュラム デル株式会社 アウトドア&スポーツ ナチュラム ソースネクスト

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