白馬で再会のキャンプツーリング(後編)

志賀草津道路と草津温泉へ

2008.8.2(土)〜3(日)走行

清々しい朝

 白馬での朝を迎えた。ぐっすりと眠れ自然に目が覚める。(5:30頃) テントの周りでは既に何人かの人が起きている気配を感じた。下田さんと大貴はまだ寝ているのを確認したがtakothinさんは別のテントだったので良く判らない。

 テントから出ると空には青空が広がっていた。今日もかなり暑くなりそうだ。
私はトイレに行くついでに写真を撮ったりして辺りをぶらぶらと見て回った。実に多くの種類のテントが張られている。こう言う時は色々なテントやキャンプスタイルが見れて楽しい。
 takothinさんと同じテント(コールマン コンパクトツーリングテントST)が3つ並んで張られているのも何となく可笑しい。このテントは1人用のツーリングテントとしては人気が有り、最近雑誌で良く紹介されている。値段も安く良く出来たテントなので売れているようだ。

Coleman(コールマン) コンパクトツーリングテントEX

朝からカレーライス

 朝の散歩から戻ると下田さんと大貴が起きたところだった。しばらくして私のお得意の超手抜き朝食を用意する。しかも早朝からカレーだ。(笑) レトルトカレー&レトルトご飯でのカレーライスだ。予め3人分は用意してきた。
 バーナーでお湯を温め、3人分のレトルトをコッフェルに突っ込む。半分しか入らないが途中でご飯のみ上下を入れ替えれば経験上十分だ。

 しばらくするとtakothinさんが何処からか帰ってきた。早起きして写真を撮って来たらしい。既にtakothinさんは朝食を済ませていたそうだが、私が用意しているカレーライスを見て興味津々の様子だった。

 食べ方はレトルトのご飯を半分ほど反対側に盛り、空いた部分にカレーを注ぎ込む。全部のカレーを注ぐのは無理なので半分ほど食べてから残りのカレーを注げばコッフェルも皿も洗う必要が無い。残ったお湯でスプーンを洗えば全く洗い物なしで済むと言うのが私の超手抜きの定番スタイルだ。

 ちなみに私はいつもこんなに手抜きばかりではなく、オートキャンプの時などは飯盒でお米を焚き、ダッチオーブンを駆使しビーフシチューやパン作りなど手間を掛けて料理もしています。 しかし、キャンプツーリングではスパゲッティやレトルトカレーなど若干(?)手抜き料理が多い様だ。(^^;) 一応釈明しておきます。

それぞれ別方面へ出発

 この日の予定はもう朝からここを引き上げtakothinさんは日本海側へ、私達は志賀草津道路方面へと別々の方向へ行く事となった。テントを撤収し出発準備を行う。takothinさんも同時に準備が完了する。
 昨夜はテントサイトが駐車しているバイクで満杯だったため温泉に行けなかった。そこで私達3人は朝から温泉に行く事にしたのだが、takothinさんはそのまま試乗コースを自分のバイクで走ると言う事でここでお別れとなった。

温泉は営業開始前で入れず

 温泉へと向かい途中でtakothinさんと別れた後、私達3人は温泉施設へ到着した。ところがまだ営業開始前で入口が閉まっていたのだ。まだ営業時間まで時間がかなり有る事から仕方なく草津温泉で温泉に入ろうと言う事になり諦めて走ることにした。

 白馬駅付近から国道406号線の「鬼無里街道」に入る。ここは一気に坂道を上る道だ。すると偶然にも何処かで見かけたK1200RS乗りのライダーが対向車線を走ってきた。
takothinさんだった。(笑) 通り過ぎてからtakothinさんも気が付いたようだが、こちらはtakothinさんは日本海に向けて走って行った筈、takothinさんは我々を温泉に行った筈とお互い思っていたので無理も無い。いやはや縁が有るとはこの事だろうか。(^^)

 その後私達は見晴らしの良い場所で写真を撮り長野市方面へと向かった。その時大貴が撮影したビデオがこれである。珍しく下田さんが前を走り、それを後から撮影した。

 途中、喉が渇いたので道の駅で休憩する。やはり予想通り気温が急上昇してきた。
ところで・・・後から判ったのだが、実は下田さんは県道31号線の通称「オリンピック道路」を走りたかったのだが、私が間違えてこの国道406号線の事と勘違いをして走ってしまった。やはりナビだけを見るのではなく、地図上で確認しないと駄目かもしれない。この日は荷物が多かったため、いつも持っていくツーリングマップルRを持っていなかったのだ。

下田さん動揺する

 長野市内に入ると今までほとんど無かった信号が多くなった。前を走る下田さんが前方の信号が赤なのに減速する気配が無い、えっ!?と思った私が無線で「赤ですよっ!」と間一髪声を掛けると下田さんは急停止した。どうやら信号を見落としたらしい。
 動揺した下田さんに代わり、私が前を走る事になった。そそ、私も経験有るんですよね。お互い気を付けなければ・・・。(^^;)

灼熱地獄の国道18号線

 国道406号線から国道18号線に入り、「柳原北」交差点を過ぎると通称「アップルライン」に入る。この道は「赤沼」交差点までの間、気温がやたらと高かった記憶が有った。それを無線で下田さんに話していたが案の定的中する。この道はやたらと暑い。メッシュジャケットを着ていても温風が襲ってくる感じだった。とりあえずこの道で給油するが、給油中も汗が噴出してくる感じだった。まさに灼熱地獄の様だった。

道の駅「北信州やまのうち」

 志賀中野道路に入るとここからはグングンと高度を上げていく快走路となった。これから向かう志賀高原の涼しさを期待し走行する。でも、ここでちょっと寄り道をする。
道の駅「北信州やまのうち」に立ち寄った。

 ここではまず身体を中から冷やすべく、ソフトクリームを食べる事にした。
ここのソフトクリームは自分でコーンの上に絞ったソフトクリームをのせると言うセルフサービス方式だった。これも初めての体験である。意外と難しそうだが何とかさまになった。
ソフトクリームを食べるとソフトクリームの冷たさが喉を通過し体の中に染み入っていくのを感じる。まさにそんな感じを覚えるほど身体の中には熱がこもっていたのだ。

 ソフトクリームを食べ終わると今度は何処で昼飯を食べるか?と言う話題になった。実は意外とお腹が空いていたのだ。結局ここで食べてしまおうと言う事になり温かいお蕎麦を食べる。せっかくソフトクリームで身体を冷やしたのだが、熱いお蕎麦を食べてまた汗をかく。食べる順番を間違えたと皆で笑った。(爆)

期待を裏切る気温だった志賀草津道路

 道の駅を出発すると今度はどんどん山に近づいていく。標高はどんどん上がりそれなりに涼しくなってきた。横手山を越え渋峠も越えると国道最高所の場所に至った。
ところが期待していたほど涼しくない。
ここら辺で休憩しようと思っていたのだがあまり涼しくないのだ。
それでも何とかバイクの停められる場所を探して停め、そこからイスを持って少しだけ丘を登り休憩した。

 丘の上に立つと山もこれから走る道も良く見えた。ここではしっかり涼んで高原を満喫しようと思っていたのだが、ん・・・暑い・・・。しかもアブがブンブンと周りを飛ぶ。地球温暖化を感じるかのような予想外の暑さに期待を裏切られてしまった。

 それでもしばらく休憩した後草津へと向かう事にした。白根山を通過すると急に厚い雲が見えてきた。今迄走ってきた道は良く晴れていたのだが、白根山山頂を境に天気が急変する。

 今迄はまったく心配してなかった雨を心配しだしたが、それでも厚い雲は山頂の部分だけで直ぐに晴れ、心配した雷雨も遭遇せず安堵する。

草津湯畑へ揚げ饅頭を食べに行く

 白根山を下ってくると目標にしていた日帰り温泉施設の駐車場に到着する。すると大貴がすかさずリクエストした。
「揚げ饅頭を食べたい!」
 そう、草津温泉と言えば「やまびこ温泉まんじゅう」屋さんの揚げ饅頭である。草津に来たなら是非食べたいと言う大貴の強いリクエストに、下田さんを巻き込み日帰り温泉の駐車場にバイクを停めたまま歩いて湯畑へ温泉饅頭を食べに行く事となった。

 本来なら湯畑までもバイクで行くのが普通だが、この日は「女神祭り?」なるものが催され、湯畑付近は車両通行止めとなっていた。西の河原温泉横を通過し湯畑へと向かう。
結構な距離を歩く事になる。湯畑へ行く途中、案の定饅頭の試食に捕まり食べながら歩くがとりあえず湯畑へ出た。湯畑周辺はイベントの準備で賑わっている。そして目的の揚げ饅頭を買いに湯畑前の「やまびこ温泉まんじゅう」屋さんに行く。

 下田さんにはここの揚げ饅頭は絶品でここしか売っていないと説明し、やまびこ温泉まんじゅう屋さんのおばさんにもいつもここには欠かさず食べに来ると話をすると何とおまけをしてもらった。(嬉) ところで、今回初めて気が付いたのだが、何と揚げ饅頭にジャンボ揚げ饅頭なるものが有ったのだ。大貴はそれを見つけ今度は絶対ジャンボ揚げ饅頭と言っていた。

男湯に突如女神様降臨!

 念願の揚げ饅頭を食べ、すっかり満足した後日帰り温泉施設にまた戻る。往きは下り坂だが帰りは上り坂だ。汗だくになりやっと入りたかった温泉へと向かった。ちなみに途中女神の衣装を着た人にも遭遇するが、果たしてどんなお祭りなのだろうか?

 そしてやっと温泉に入った。自分の脱いだ靴下が匂う。(爆) 身体をゴシゴシ洗い、やっとさっぱりする。そしてそろそろ出ようかとシャワーの場所に行くと急に服を着た男の人が入ってきた。
「すみません!これから女神様が入りますので!」
と言うやいなや、大貴と同い年位の女神様の衣装を着た女性が入ってきたのだ。
これには大貴が慌てふためく。 さすがに年頃の息子は慌てて裸を見られない様に逃げたのだ。そして儀式も終わり女神様が出て行くと、大貴が「突然入って来るんだもんなぁ・・・」とさすがに参ったと言う感じだった。(笑)

 下田さんはゆっくり温泉に入っていたので私と大貴は先に食堂へと向かった。大貴はまたお腹が空いたと言いまたお蕎麦を食べる。昨日の昼お蕎麦の早食い競争でお蕎麦を2人前食べ、今日の昼もお蕎麦、そしてまたお蕎麦とこれで3回目だ。(笑)
 私はコーヒーとチーズケーキのセットを食べた。そして少しだけ寝る。

 しばらくして下田さんが来て食事をしようとしたが、何と早くも閉店となってしまい食べ損なった。まだ外も明るい17時台なのにである。

巨大建造物を目撃する

 18時前には温泉施設を出て出発する。国道292号線を下り国道145号線を中之条方面へと走行。この道沿いでは所々で高架橋の工事が進んでおり、前回通った時とは一変する光景が目についた。物凄い巨大建造物である。まさに見上げる様な巨大建造物がこんな山の中で造られているのにビックリする。

 確かに草津方面に向かうには便利になるかもしれないが、今まで楽しんで走っていた自然の景色が一変する様な、異様な巨大建造物に不安を感じたのは私だけであろうか?きっと地元の人達にとってもただ上を通過してしまう場所になってしまうだけではないかと心配してしまうのであった。

 そして関越自動車道には駒寄PAからETC専用ゲートを通過して入った。ついでに駒寄PAで食事をする。ここでも大貴はまたお蕎麦を食べる。(爆) これで2日間で4回目。今日だけでも3回連続で良く飽きないものだと逆に感心してしまった。関越自動車道では途中渋滞に遭遇。結構苦労しながらすり抜けを行い、最後に三芳PAに立ち寄った。その後練馬ICから目白通りに出て下田さんとは環七との交差点でお別れとなった。

事件勃発!ナビ壊れる!(泣)

 自宅には無事着いた。しかし、今回は荷物が多いので大貴にも荷物運びを手伝ってもらった。そして事件は起こった。ナビを「絶対落とさないように!気を付けてね!」と渡し、2〜3歩歩いたとたんにガツッと言う音が聞こえた。何と言っているそばから落としたのである。それも豪快にだ。よりにもよって蹴つまづいて放り投げる感じで落としたのだ。結果はご覧の通り・・・(TT) 大貴は思いっ切りブルーになったが私もブルーになって今回のキャンプツーリングは終了したのだ。

おわり

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