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ワンオフ製作リアキャリア

完成に至るまでに約半年、スーパーカブ110Wシート用リアキャリア

2011.1.29完成 → 2011.2.13 UP DATE

スーパーカブ110について

 スーパーカブはオートバイに興味の無い方でも郵便配達、新聞配達、警察、出前等で多く使用され、普段から目にする機会も多く、皆さんも良くご存知のビジネス用バイクだと思います。このバイクに装着されている標準仕様のリアキャリアは人が座ってもまったく問題無い程の強度を誇っております。下の写真がそのバイク、ご存知スーパーカブ110です。

スーパーカブ110

 私の場合、このビジネス用バイクを趣味用として使用しております。しかもこれで超長距離のツーリングから親子でのタンデムでツーリングまでこなします。(笑)

 下の写真は純正の標準キャリアにトップケースを装着した時の写真です。この写真に写っている標準キャリアは15kg耐荷重を誇る頑丈なキャリアです。しかし、この状態では1人乗り仕様となってしまいます。

純正の標準キャリアとトップケース

 しかし、HONDA純正オプションである2人乗り用のWシート(KIJIMA製)を装着した場合、下の写真の様に細いスチール製のキャリアを装着する事となるが、このキャリア(6,300円)は耐荷重がたった3kg。(--;) また、この製品は純正オプションでKIJIMA製だが、溶接加工が適当に行われており、HONDA純正オプションとして疑いたくなるクオリティ。荷物を載せるな!これはお飾りだ!としか思えない、造りがお粗末なキャリアだった。3kgでも耐えられないでしょう。

純正リアキャリア

 当然このキャリアにボックスを装着するのはご法度だが、趣味でこのスーパーカブを使用する私としては、リアキャリアにトップケースを装着したいと思うのは当然の成り行き、下の様な感じで装着していましたが、この写真を撮った日のツーリング中、見事にボックスの重さと振動により、走行中突然キャリアが壊れました。orz・・・

 予想通り、溶接がきちんとなされていない部分が外れた。(爆) 破断面を見ても一目瞭然。一部分しか溶接されていません。

 

 そしてもう1箇所下側の支点となっている部分も、ボルト自体根元が折れてしまった。(下の写真)

ボルトが折れた

 このキャリアを外して裏側から写真を撮ってみました。このキャリアはそもそも設計の段階から強度的に無理がある。おのずと結果は予期していたが悲しい結末だった。

 本来なら何処かのメーカーで強度に余裕のある製品が販売されていれば良いのだが、色々探してみたが見つける事は出来なかった。こうなったら特注でその道のプロに作って貰うしかないと考える様になる。

 私が考えた補強方法は、Wシート用キャリアも標準の純正キャリアと同じ支点で支える事が出来ればかなり強度が保てると思った。そしてその結果、Wシートのシートベースを利用する事を考えた。下の写真がそのWシートのシートベース。

 ちなみに上の写真にも写っている右上の切れ込み部分は、標準キャリアと同じ固定方法で下の写真に写っている通り、サスペンションの根元にはめ込み共締めして固定される。

 キャリア後部の部分はバイクのフレームに上からボルト締め。(下の写真は標準キャリアを装着時、横から撮影したものです)この純正と同じ支点を利用し、強度の有るWシート用のキャリアを作成するため、インターネットや実際に足を運び、メールを送ったり実際にコンタクトを取った業者さんの所に訪問したりと、キャリアを作ってくれる業者さんを探し回ったのだった。

純正キャリア

 下の写真はHONDA純正オプションのWシートのベースとリアキャリアを横から撮影したもの。

 このWシート用の取り付けベースはWシート装着時には必ずバイクに装着しなければならない部品であり、それと同時に私の場合、キャリアも必ず取り付けるので、一体型にしても問題は無いと考えた。また、一体型とすればバイクへの取り付け部分に関してその部分の寸法合わせは不要となり、業者さんの施工も容易になると思われる。後はシートと干渉しないような形状と強度を実現出来ればOKだ。

溶接のプロを探すのが一番苦労しました(^^;)

 インターネットで検索すると、実に様々な業者のホームページが検索にヒットする。しかし、実際に相談してみると前向きな回答は皆無に近かったのだ。予算うんぬんの話より、とにかく面倒だと言う感じ(態度)が印象的だったのだ。(--;)

 そんな問い合わせを繰り返している内に、日数だけが経過、季節もあっと言う間に秋から冬へと変わっていった。

 そしてやっとキャリア製作を引き受けてくれる業者さんを見つける。有限会社 真栄鉄工所(神奈川県平塚市)さんだ。この業者さんは私の自宅から約1時間半も掛かる場所に在る。

(有)真栄鉄工所

 予め預けていたWシートベースと壊れたリアキャリアをお渡しし、ある程度完成間近まで作成出来たところで引き取りに行き、引き取り時に最終的な加工をして頂いた。下の写真は最終的な調整加工を行っているところ。

加工中

 この黄色い機械が溶接装置だ。

溶接機

 鮮やかな火花を散らし、溶接も最終仕上げに。(^^)

溶接

 さて、いよいよ装着を試みる。

仕上げ加工中

 ちなみに作成して頂いたキャリアがこれ。後輪の巻き込み防止用のサイドバッグ用ガードも製作して頂いた。

ワンオフ作成キャリア

 装着!イメージ通りの形状。実はこのキャリア、パッと見た目には気が付き難いが実に丁寧に作られており、キャリア後部への絞込み形状に合わせ、若干後方に向けて補強ステーの絞込み加工も行なわれている。溶接も勿論しっかりしており、頑丈かつシンプルなデザイン。下の写真は塗装前に装着して撮影したもの。

ワンオフキャリア

 後方から撮影した写真。スリムなデザインかつ素晴らしい出来栄えに満足しました。真栄鉄工所さんに大変感謝しております。

ワンオフキャリア

 最終的にはこのキャリアに色を塗り、ボックスも装着しました。下の写真は後日撮影した写真。以前スーパーシェルパで使用していたサイドバッグも装着しました。完璧なツーリング仕様です。(^^) ボックス下のスペースはパンク修理用具などを入れたバッグも格納可能となっております。

スーパーカブ110のワンオフキャリア完成!

 シートを持ち上げてみました。サイドバッグ用のベルトはこんな感じに通しております。サイドバッグ用のガードも付いているので安心です。

ワンオフキャリア

 もう少し横から撮った写真。

スーパーカブ110ワンオフキャリア

 Wシートを戻して撮影。

Wシート

 おわり

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