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大型バイクでまさかの降雪遭遇限界ツーリング

伊勢神宮参拝ツー、初日は東京から本州最南端へ(1日目)

2012.2.18(土)~19(日) 走行

除雪車走行中ですが・・・何か?

伊勢自動車道、対向車線で除雪車作業中・・・(^^;)

今シーズン最強の寒波で氷点下の極寒走行

 毎年この時期恒例となった「伊勢神宮参拝ツーリング」を今年も決行した。そして今回は初日に本州最南端である潮岬(串本)を目指すロングツーリングも計画、2日目に伊勢神宮参拝を予定し、その案内を関西在住のツーリング仲間の絶壁さんにお願いした。絶壁さんには1週間前に下見までして頂き、ナビでのお勧めルート設定データまで準備して頂いた。(感謝) しかし、今年は今シーズン最強の寒波が日本列島をすっぽりと包み込み、夜中2時頃の自宅出発時にはBMW K1600GTLのメーターには路面凍結の警告を示すスノーマークが点滅していた。

 毎年タンデムで参加している「伊勢神宮参拝ツーリング」だが、今年子供達はテスト前との事で私は珍しくソロで行く事となった。東名高速道路 海老名SAでダンディさん(BMW K1600GTL)、ボルドーさん(BMW K1200GT)、そして今回が初参加となるIKEHATAさん(YAMAHA フェザー1000)と合流、その後足柄SA通過と同時にosamuさん(KAWASAKI Concource14)と合流した。

 冬の真夜中から明け方と言う時間帯、唯でさえ寒いのに寒波の影響で尚更寒い。浜名湖SAまで一気に走行する予定だったがあまりにも寒いので日本平PAに立ち寄る事に。下の写真手前が私のK1600GTL。そしてその右側は初参加のIKEHATAさんのフェザー1000。スクリーンが小さいのでかなり辛そう。大丈夫なのだろうか・・・少し心配である。(^^;)

日本平PAにて

 後ろはダンディさん、osamuさん、ボルドーさん。 ボルドーさんとのツーリングは久し振りとなり、今年やっと初のツーリングとなった。(^^)

日本平PAにて

 日本平PAで温かい缶コーヒーを飲み出発する。

浜名湖SAにて夜明けを迎える

 浜名湖SAには5:40頃に到着。ここで朝食を食べる事に。 私達の目にまず止まったのがこれ「かつみそラーメン」。お値段も期間限定でお安くなっているとの事で食べてみたのだが・・・

「かつみそラーメン」。

 う~ん・・・美味しくない・・・。(--;) 正直言って二度と食べないぞと誓った。(爆)

「かつみそラーメン」。

 食事を終え外に出ると、到着時には真っ暗だったが夜が明けすっかり明るくなっていた。(6:25)

浜名湖SAにて

 浜名湖SA出発時には給油を行い準備万端。(6:33)

 浜名湖SAを出発し東名高速道路から伊勢湾岸道を目指して走行していると、いかりんさん(HONDA CB1300ST)と無線が繋がった。その距離35kmは離れている。さすがアマチュア無線の威力は凄い。お互いの位置を連絡しあい伊勢湾岸道路の湾岸長島PA通過時に無事合流を果たした。

 この日の伊勢湾岸道路は風は若干強いもののそんなにハンドルを取られる事なく通過出来た。吹流しや煙突からの煙は真横になびいていたのだが、タンデム走行で無かった為か?何時もより私としてはあまり苦にはならなかった。

除雪車も出動

 東名阪自動車道も渋滞無く順調に走行する。しかし、交通情報によると新名神では雪のため多重衝突事故が発生し渋滞となっているようだ。東名阪自動車道はあまり混雑が見られず順調に走行。そして亀山IC付近から雪が舞いだした。

伊勢自動車道

 最初はこの亀山JCT付近だけ雪が舞っているのだろうと思い走る続けるが、何時まで経っても走っても雪が止まない。しかも路側帯に雪が積もりだしてきた。そんな中、私達が見たのが対向車線を作業中の除雪車3台だった。(爆)

対向車線に除雪車3台

 除雪車は対向車線に3台が並び作業を行い、多くの後続車を従えるかのように先頭を走って来たのである。もしかしたらあの除雪車は少し前にはこちら側の車線を走っていたのかも知れない・・・と悟ったのである。

安濃SAでやっと晴れるが・・・

 ま、そうは言っても前方の空には青空も見え、紀伊半島を南下しているのでこれ以上雪の心配は要らないと思い、思いのほか気は楽だった。そして安濃SAに無事到着。(8:12)

安濃SAに到着

 頭上には青空が広がり一安心。本来ならここで絶壁さん(BMW R1200RT)と合流する筈であったが、神戸在住の絶壁さんは名神や新名神高速道路ルートが降雪で通行出来ないため、串本へのルート上の何処かで合流する事となった。

 私達はここで少し休憩。SAの施設は昨年立ち寄った時とは様子が変わり、とても近代的で開放感のある魅力的な施設に変貌していた。(トイレ以外) ここには美味しそうなパン屋さんが入っており、我慢出来ずにコーヒーとパンを購入して食べた。(^^)

 

安濃SA

 8:59、いよいよ安濃SAを出発する。しかし、この時点で頭上には雪雲が再び掛かり、ヒラヒラと小雪が舞っていた。下の写真は交通機動隊員並みの運転技術を誇るいかりんさん。若いせいか他の人より薄着だ。

いかりんさん

 こちらは今回初参加のIKEHATAさん。これまでは主に2~300kmのツーリングを楽しまれているそうだが、今回初めてロングツーリング挑戦となった。スクリーンが小さいので寒そうだが、しっかりとグリップヒーターや電熱ウェアを装備。ん?結構万全な装備ではないですか。(^^;)

恐怖の限界越え走行

 安濃SAを出発し、伊勢自動車道を南下しだすと予想に反して雪の勢いが強くなってきた。(やばい・・・)

雪が強く降りだした

 路面はまだ雪が積もっていなかったのだが、雪は次第に本降りの様相に・・・。(爆)

伊勢自動車道

 ふと気が付くと対向車線を走ってくる車のフロント部分には雪が付着し、既にナンバープレートが見えない状態に・・・。そして私のバイクのスクリーンにも雪が付着しだし雪が積もり出す始末。スクリーン越しでは前が見えなくなり、スクリーンの横から覗き込むようにして前を見ながらの走行となってしまった。(怖)

スクリーンに雪が付着

 上の写真はまだスクリーンに雪が付着しだした時に撮った写真だ。この後暫くは写真を撮る余裕が無かったことは言うまでもない。(爆) 高速道路の周りの景色は完全な雪景色に変わり、路側帯や中央分離帯には雪が積もりだした。

 既にこの時点で限界を超えたツーリングとなってしまい、もうこれ以上走り続けるのは無理!と思いつつも誰1人として「引き返しましょう!」とか、「止まりましょう!」と言わないこのメンバー。(爆) 考えてみればICの下り坂を下りる勇気も無く、唯一雪が積もっていない本線上を走り続けるしか正直選択枝は無かった様な気がする。事実、PAに入ろうとしても除雪されていないPA内は雪が積もっており、駐車場で雪だるまを作っている人達が居る光景を見て「PAに入れねぇ~!」と笑いながら走っていたのだ。(大汗)

 伊勢自動車道から山間部を走行する事となる紀勢自動車道に入った時には、自分でも何でこんな雪を走り続けているのだろうかと自分自身不思議になる位。それにしてもこのメンバー、皆、物凄い度胸と根性を持っていると改めて感心する。

 下の写真はやっと雪が止みはじめて来た時の写真。(osamuさん撮影)

 とにかく事故らないよう祈りながら突き進み、とうとう終点となる紀勢大内山ICへ到着する。 ここでやっと雪が止み、料金所のETCゲートを通過した所にある雪の積もっていない駐車場に入った時には正直やっとホッとした。ちなみに自宅を出発してからここまで1台もバイクが走っている姿をみていなかった。当たり前か・・・?(爆)(^^;)

紀勢大内山ICの駐車スペース

 やっと皆の表情に笑顔が戻った。ふと気が付くと絶壁さんからもメールが来ておりチェックする。この先にある道の駅「紀伊長島マンボウ」に是非立ち寄ってマンボウの串焼きを食べてみて下さいとの事。早速出発する。

 相変わらず周りは雪景色だが、不安は無くなり先を目指した。ちなみにこの辺りが雪景色になるのは本当に珍しい事だそうだ。

国道42号線

道の駅「紀伊長島マンボウ」

 道の駅「紀伊長島マンボウ」に無事到着。(10:32)

道の駅「紀伊長島マンボウ」

 ここでは絶壁さんから勧められたマンボウを初めて食して見ることに・・・。1串350円也。

マンボウの串焼き

 マンボウの串焼き。味も食感も鳥のささ身の様な感じだったが、最後の方は何となく生臭さが残るような後味だった。(^^;)

マンボウの串焼き

絶壁さんと無事合流

 道の駅「紀伊長島マンボウ」を出発し、国道42号線を走り続けるとしばらくして絶壁さんと無線が繋がりそして無事合流する。あれだけの降雪を体験し絶壁さんとは今回合流出来ないのではないか?と心配していただけに嬉しい限りだ。そしてタイミングもバッチリだった。

 そろそろお昼ご飯を食べましょうとの事で、絶壁さんお勧めのお店「御食事処鬼瓦」に到着する。

御食事処鬼瓦

 お店の外観は極普通だが・・・。(^^)

御食事処鬼瓦

 私が食べたのは1,500円の幕の内。味も美味しくボリュームも凄い!絶壁さんお勧めも納得出来た。このお店、以外と有名人も訪れているそうだ。

1,500円の幕の内

 さて、我々は途中で給油も済ませ更に国道42号線を南下した。

給油

 しばらく国道42号線を走り続けると海岸線に出る。ここでは先程の雪道走行を忘れてしまうかの様な景色が広がった。

国道42号線

 水平線もクッキリ見えて気持ちが良いが、海岸には大量の流木が打ちあげられていた。これは昨年の豪雨の影響だろうか?

国道42号線沿いの海

 天気は晴天だが、この時ですら寒波の影響で気温は低くとても寒い。信号が少なく走りっぱなしだが、一般道走行ゆえ距離が伸びず潮岬まではまだまだ遠い。

国道42号線

 そして和歌山県との県境となる橋の上でまさかの渋滞に遭遇した。

県境の橋の上にて

 私にとっては初の和歌山県突入。(^^)v

県境の橋の上にて

 ここまで信号も少なく走りっぱなしで停まる機会が少なかったので、丁度良い休憩となった。下の写真はosamuさんが撮ってくれた写真。既にかなりの距離を走っているが皆とっても元気だ。(^^)

県境の橋の上にて

 そして橋杭岩へ立ち寄った。ここで記念撮影。

橋杭岩

 この橋杭岩の景色はとても珍しかった。一見の価値有り。(^^)

橋杭岩

 今回の参加車両。全て大型バイクだ。(15:44)

橋杭岩

 そしてやっと目的地である本州最南端の「潮岬」に到着。ここでも記念撮影。(16:27)

本州最南端「潮岬」

 場所はここです。ここまで来た達成感はその道のりの厳しさから十二分にあったのは言うまでも有りません。(^^;)

 こちらは潮岬前の駐車場。ここを出発しこれから伊勢志摩YHへと向かいます。(16:37)

潮岬前の駐車場

 さぁ!出発! 目の前の潮岬をもう1度目に焼き付けながらYHへ向かい出発。

 しかし、ここからYHまでの距離は軽く240km以上 。しかも一般道。 ナビでは到着まで4時間以上掛かる計算となっていた。(爆)

 夜通し走り続けている私達にとって、限界を感じさせる距離。 予想通り走れど走れどまだまだYHは遠い。

国道42号線

ツーリングHigh

 その内太陽も沈むも我々は延々と長い道のりをひたすら走り続けていた。国道42号線を走行している内は特に気を使う事は無かったが、県道に入ると山間部の走行となり再び路面凍結の恐れから走行ペースを抑えて走る事となる。YH到着は21:30位だっただろうか?

 上の写真は途中立ち寄ったコンビニで撮ったもの。YHの夕食時間には当然間に合わず、お弁当やお酒を購入してからYHへと向かったのだ。

 ちなみに皆、このコンビニに立ち寄った時が一番疲れていた時だったと思う。 しかしそんな中、初参加で初のロングツーであった筈のIKEHATAさんが予想外にもとても元気だった。 そう、既に限界を超えてしまい気分がHighの状態となっていたのだ。(爆) この状態を私達はこれからツーリングHighと呼ぶ事となった。

 そして奇跡的にも全員無事にYHに到着。YH到着後はまずお風呂に浸かり冷えた身体を温めてほぐし、食事をしながら雑談会となった。雑談会がお開きになったのは23:45頃だった。

 おわり

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